Bosch Diesel for Environmental Protection 排出ガス後処理システム

ディーゼルエンジン排出ガス後処理制御技術
選択還元〈SCR〉用の尿素噴出装置-DENOXTRONIC
自動車用ディーゼルエンジンの排出ガス中に含まれる NOx を除去するために、還元反応(酸素を奪い取る化学反応)によってこれを無害な窒素に変換するいくつかの方法が研究されています。その中で、還元反応を起こすための還元剤として尿素の水溶液を用い、反応促進のための触媒を利用する方式の実用化が期待されてきました。これは尿素 SCR (選択触媒還元)方式と呼ばれています。この尿素 SCR 方式を用いれば、エンジン側で燃費向上と PM 低減を狙い、SCR で NOx を除去する、というように明確な役割分担ができます。
浄化プロセスとしては、まず、無害な還元剤 AdBlue(尿素水溶液) が、正確に調量されて排気ガス内に噴射されます。ここでAdBlueからアンモニアが生成され、アンモニアは、下流にある SCR 触媒内でNOxと反応して、無害な窒素と水に変わります。
ボッシュはこの尿素 SCR 方式を実現するため、「尿素水溶液噴射装置(DENOXTRONIC)」を実用化し、2004年から商用車向けに量産を開始いたしました。さらに小型化されたDENOXTRONIC2の量産も2006年から開始しており、大型トラックを中心に採用されています。また、乗用車、小型トラック(SUV など)用にさらに小型化した DENOXTRONIC PC/LD の量産も開始されており、NOxを最大85%削減可能なこのシステムは、今後ますます注目されていくものと思われます。
粒子状物質除去装置-
DPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)
DPF は、エンジンで燃料を燃やした後の排出ガスにわずかに残った黒煙(soot、すす)を中心とした粒子状物質(パテキュレートマター:PM)を取り除くための装置です。フィルタの内側には極小の穴が無数にあり、ここを排出ガスが通ると、中に含まれている細かい PM が捕らえられます。このフィルタによって、排出ガスに含まれる PM をほとんど除去し、浄化することができます。
DPF は現在、多くのディーゼル車に採用されており、黒煙を出して走っていたディーゼル車は過去の話となりました。
DENOXTRONIC や DPF などの排出ガス後処理システムによって、ディーゼル車の排気ガスは一昔前と比較して格段にクリーンになりました。今後、ディーゼル車は、CO2 排出量が少なく地球環境に優しい車として広く認識されていくことでしょう。


![写真:選択還元<SCR>用尿素噴射装置 [DENOXTRONIC]](./images/chart-01.gif)

![写真:選択還元<SCR>用尿素噴射装置 [DENOXTRONIC PC/LD]](./images/chart-02.gif)