自動車機器テクノロジー Robert Bosch GmbH のプレスリリース(日本語訳)

40周年を迎えるボッシュ「D ジェトロニック」
電子式ガソリン燃料噴射技術が CO2 と汚染物質の排出を削減

  • 電子式ガソリン燃料噴射技術は1967年に VW 1600 LE/TLE でデビュー
  • 米国の厳しい排出ガス規制「大気汚染防止法」を遵守する鍵となる
  • 先進のガソリン燃料噴射システムへの飛躍の原点

ボッシュの「D ジェトロニック」の量産開始から、この秋で40年目を迎えます。
D ジェトロニックは量産型乗用車に搭載された世界初の電子制御式ガソリン燃料噴射システムでした。初めて公開されたのは1967年にドイツのフランクフルトで開催された国際モーターショー(IAA)で、VW 1600 LE/TLE に搭載されました。このエンジンは排気量1.6リッター、出力54PS (39 kW)で、革新的なガソリン燃料噴射システムによって電子制御式ガソリン噴射技術の飛躍的進歩の幕が開けたのでした。D ジェトロニックという名称は、システムが噴射制御、つまり混合気を生成するためのパラメーターとして、インテークマニホールドの負圧を使用していることに由来しています(D はドイツ語で圧力を意味する「Druck」の頭文字)。
「D ジェトロニックはボッシュ・グループにおける燃料噴射テクノロジーの基礎を築きました。今日なお、私たちは当時と同じ目標を追求しています。すなわち、燃費を向上させ、排ガスの排出を削減することです。」ガソリン・システム事業部エンジニアリング担当エグゼクティブヴァイスプレジデントの Dr. ステフェン・バーンズ(Dr. Steffen Berns)はこのように述べています。

汚染物質の排出をより削減し、燃費をより向上

この新しい技術により、エンジン開発者はエンジンの作動状態に合わせて正確に混合気を調整することが初めて可能になり、その結果、燃費向上と汚染物質排出の低減の両方を実現することができました。D ジェトロニック開発の推進力となったのは、ヨーロッパにおけるより経済的なエンジンへの需要の増大と、米国カリフォルニア州で公布された厳しい排ガス規制でした。「大気汚染防止法(Clean Air Act)」がカリフォルニア州当局によって導入された1967年当時、多くの車両モデルはD ジェトロニックなくしては、この規制値をクリアすることはできませんでした。デビューから5年目、1972年には18社の自動車メーカーがボッシュのこの革新技術を量産車に採用しました。

電子回路のパラメーターにエア量を使用

D ジェトロニックのコントロールユニットは、インジェクタの開く時間を調整することで 燃焼室へ噴射される燃料の調整を可能にしています。エンジン温度、エンジン回転数と並んで、吸入エア量は電子制御機能にとって最も重要なパラメーターのひとつです。吸入エア量は、圧力センサが測定したインテークマニホールド圧を元に計算されます。D ジェトロニックの開発は、インジェクタ内のシステム圧を一定に保つ電動フューエルポンプの開発と平行して行われました。

ボッシュの燃料噴射技術分野の研究開発では現在も引き続き、経済的で汚染物質の排出が少ないエンジンの開発に焦点が当てられています。ボッシュはこの分野における世界的なマーケットリーダーであり、ガソリンインジェクタの年間生産台数は約8,000万台に達しています。また、これまでに顧客へ納入したガソリンエンジン用インジェクタは累計で10億本にのぼります。最近の開発では、噴射圧力が最大200 bar のソレノイド式またはピエゾ式インジェクタの開発が挙げられますが、これらはガソリン燃料直接噴射システムを装備した乗用車用エンジンに採用されています。このシステムにより、ポート噴射方式の従来型エンジンと比較すると燃費を最大で15%低減することができます。


このプレスリリースは2007年07月に Robert Bosch GmbH より発行されました。原文をご覧ください。>