自動車機器テクノロジー Robert Bosch GmbH のプレスリリース(日本語訳)

リチウムイオンバッテリー
ハイブリッド車と電気自動車の未来
ドライブトレインにおける電気駆動の増加に対応する
ボッシュの長期戦略

  • 将来的に、リチウムイオンバッテリーは、ハイブリッド車と電気駆動車の効率的な電気供給源となる
  • リチウムイオンバッテリーの開発・製造のための合弁会社「SB リモーティブ」の設立によって、ボッシュはドライブトレインの製品ポートフォリオを拡張
  • 2015年には、ハイブリッド車および電気駆動車は世界の新規登録乗用車のシェアの3%以上を占めると、ボッシュは予測

シュトゥットガルト発: 自動車用リチウムイオンバッテリーの開発・製造への新たな取り組みにより、ボッシュはハイブリッド車および電気駆動車用の製品ポートフォリオをさらに拡張させます。
新しいパートナー、韓国のサムスン SDI との合弁会社である「SB リモーティブ」が、2008年9月1日付けで業務を開始しました。 「私たちは、自動車産業の高度で複雑な要求に適合させるリチウムイオンバッテリーを合弁事業によって自社開発する初の、そして唯一の自動車機器サプライヤーとなりました。」
ボッシュのガソリン・システム事業部長のヴォルフ・ヘニング- シャイダー(Wolf-Henning Scheider)はこのように述べています。ボッシュとサムスンは2011年から、バッテリーシステムを量産開始する計画です。

「ボッシュの持つ自動車技術全般にわたるコア・コンピテンスと、サムスン SDI の持つリチウムイオン技術のノウハウが、私たちの大きな強みです。私たちは、向こう5年間で3~4億ドルの投資を計画しています」(シャイダー)。
リチウムイオンバッテリーは電気駆動システムを車両に搭載する上で鍵となる技術です。30年以上前から、ボッシュは自動車用電気駆動技術に取り組んでいます。
ボッシュは、エンジンマネジメントやトランスミッションコントロールだけでなく、バッテリー、電気駆動、ブレーキマネジメント分野におけるトータルでの高い専門知識とノウハウをもっています。加えて、ボッシュにはすでに、パワフルな電気モータ、電気駆動に必要不可欠なパワーエレクトロニクス、DC/DC コンバーターを含む広範囲にわたるコンポーネントの製品ポートフォリオがあります。
ボッシュが重点を置いているのは「パラレル・ハイブリッド」です。駆動軸に対して2つ以上のエネルギー(駆動)源-たとえば内燃機関(エンジン)と電動機など-をもつこのコンセプトでは、モジュラー式コンポーネントを各自動車メーカーのそれぞれの車両モデルの要求に合わせてカスタマイズすることが可能です。ボッシュは、ガソリン・ハイブリッドとディーゼル・ハイブリッドの両方で、すでに受注を獲得しています。
「マイルド・ハイブリッド」および「ストロング・ハイブリッド」コンセプトに加えて、ボッシュはもっとシンプルな方式である「スタート/ストップ・システム」やオルタネータによる「ブレーキエネルギー回生技術」なども提供しています。これらのコンセプトによって、二酸化炭素(CO2)排出は著しく低減されます。
ボッシュ・グループでは、さまざまな事業部/部門から集められた約370名の高い専門知識と能力をもつエンジニアが「ハイブリッド」開発プロジェクトに携わっています。このプロジェクトの目的は、ハイブリッドおよび電気駆動システムの開発およびマーケティングです。このほかに40名の従業員が。リチウムイオンバッテリーの開発およびマーケティングに携わっています。

ボッシュのエンジニアは、ハイブリッドまたはプラグイン・ハイブリッドにおける内燃機関(エンジン)と電動機の組み合わせは、暫定的なソリューションであると見ています。
とはいえ、それによる車両の重量増加もあるため、技術的複雑性は相当のものとなってしまいます。
もう少し長期的な視野に立ったコンセプトのひとつに「レンジ・エクステンダ(Range Extender、航続距離延長)」があります。この方式では、電気自動車に搭載されたエンジン発電機はバッテリー充電(発電)のみに使われ、駆動軸には直接、駆動力を伝達しないため、車両に搭載される技術の「二重性」がより少なくなります。加えて、このコンセプトによって、純粋に電気だけの駆動で中距離を走行することが可能になります。エンジン発電機が供給するパワーにより、走行距離も伸びます。

長期的な目標は、排出物ゼロのドライビングが可能になる、純粋に電気のみによる駆動です。これらの電気自動車に対する市場の成熟度形成は、エンジニアがバッテリーのエネルギー密度と出力密度をどこまで改善できるかという技術的進歩の進捗に加え、次の充電ポイントまでの走行距離を100 kmから200 kmで到着できるとドライバーが容認できるかどうかという消費者行動にかかっています。

電気モータとの組み合わせにより、ガソリン・ハイブリッド車の CO2 排出量は従来型のガソリンエンジンと比べ25%、ディーゼル・ハイブリッド車と従来型のディーゼルエンジンとを比べると CO2 排出量は20%低減されます。
「2015年に全世界で新規登録される乗用車と軽量トラックの数は約9,100万台、そのうち3%以上をハイブリッド車と電気自動車が占めると、ボッシュは予測しています」(シャイダー)。
けれども、この数字は将来の法的要求やバッテリー技術の開発の進捗によって大きく異なってくると思われます。

これらの数字は、今後20年間は従来からの内燃機関(エンジン)が優位を保つことをはっきりと示しています。
「しかし、将来的には、人々がパーソナル・モビリティ(車両)に何を要求するのかによって、駆動方式が選択されるでしょう」とシャイダーは述べています。
大都市および都市部では、たとえば電気自動車の優位性がフルに生かされます。
中距離走行に関して言えば、レンジ・エクステンダ(航続距離延長)のコンセプトが適しています。
その一方で、ディーゼルエンジンとガソリンエンジンは絶え間なく改善を続け、その高い出力と経済性(燃費)によって、より長距離の走行には、これらの従来からの内燃機関(エンジン)技術が長期にわたり選択され続けるでしょう。

ジャーナリスト担当窓口:
Michael P. Mack
電話:+49 711 811-6282


このプレスリリースは2008年9月に Robert Bosch GmbH より発行されました。原文をご覧ください。>