経営情報 Robert Bosch GmbH のプレスリリース(日本語訳)

ボッシュ創業125周年 - Invented for life
世界市場と成功への道筋
国際化はボッシュの伝統

  • 革新的製品を世界的に販売することが成功のカギ
  • 国際化によってグローバルな競争力を確保
  • 子会社および関連会社を60カ国以上に展開

シュトゥットガルト発:ボッシュ・グループのグローバル志向は企業戦略のひとつです。革新のテクノロジーとサービスを提供するトップクラスのグローバルサプライヤーとして、現在のボッシュは300を超える子会社と現地法人を世界60カ国以上に展開し、全世界で働く従業員は28万人以上に上ります。また、ボッシュ・グループの2009年度総売上高のうち、ドイツ国外での売上が約76%を占め、ボッシュの拠点と事業部はその国際的な開発・製造・販売のネットワークの要として機能しています。こうした世界展開により、ボッシュの革新力と競争力はいっそう強化されています。このことからもわかるように、国際化は企業の長期的・継続的な成功のための重要な要素だと言えます。

海外に歩を進める
ボッシュ・グループのグローバル志向は創業の頃からすでにありました。創業者ロバート・ボッシュは、国際化が成長につながるチャンスとなることを早くから見抜いていたからです。生まれながらの国際人であり、先見の明をもつ企業家でもあった彼は、販売だけでなく製造に関しても国際的な展開を目指しました。ボッシュは100年以上も前にアメリカ合衆国と中国に進出し、日本、ポルトガル、フィンランドの子会社においては2011年に100周年を迎えます。創業者ボッシュの国際化戦略は、グローバルプレーヤーへと成長した企業ボッシュに大きく貢献したと言えるでしょう。

1897年に開発した改良型マグネトー式低圧点火装置とそれをさらに改良した後継の装置、また1902年に発表したマグネトー式高圧点火装置によって自動車の発展に重要な役目を果たしたロバート・ボッシュは、自社の新しいテクノロジーの大きな潜在力を悟りました。
以前に数年間アメリカ合衆国とイギリスで働いた経験を持つ彼は、国境を越えた貿易のチャンスを見通し、その製品をドイツ国外で販売することにしました。イギリス人の実業家フレデリック・R・シムズ(Frederick R. Simms)と協力し、ロバート・ボッシュは1898年にイギリスに販売代理店を設立、その1年後には事業をフランスとベルギーに拡大し、本部をパリに置きました。さらに1903年と1904年にはイタリア、オーストリア - ハンガリー帝国、オランダ、ロシア、スイス、スカンジナビア諸国と次々とヨーロッパ各地に営業所を設置しました。1902年に市場に投入したスパークプラグ付きマグネトー式高圧点火装置の成功は、特にボッシュの国際事業が飛躍するきっかけとなりました。ボッシュはヨーロッパの外にも目を向け、アメリカ合衆国と南アフリカ(1906年)、オーストラリアとニュージーランド(1907年)、中国(1909年)、日本(1911年)に販売代理店を設けました。イギリスの子会社は第一次世界大戦まで特に好調に発展し、当時の英国自動車メーカーの90%がボッシュのマグネトー式低圧点火装置とシステムを搭載していました。マグネトー式低圧点火システムの需要が増大するにつれ、シュトゥットガルトの工場だけでは数が足りなくなったため、1905年にはパリにドイツ国外初の工場を開設し、この工場からボッシュはフランス、ベルギー、イギリスの顧客に製品を供給しました。

アメリカ合衆国での好況
1906年にニューヨーク市に設立した販売代理店は大きな成功を収め、ボッシュの世界売上高は米国市場参入後2倍に膨れ上がりました。輸送手段として自動車が注目され、これが大きな販売チャンスにつながったのです。ボッシュの点火装置を搭載した自動車は競合他社をはるかにしのぐ性能を発揮し、主要カーメーカーがこぞって採用するようになりました。ロバート・ボッシュ自身は、米国における自社製品のこの成功を「本物の勝利」と表現しています。1912年に米国スプリングフィールド(マサチューセッツ州)に製造工場を開設したのは、ボッシュにとって当然の流れだったといえます。彼はまた、代理店や営業所、さらに国を超えたネットワークを通じて事業分野も拡大させていきました。

第一次世界大戦後の新たな出発
第一次世界大戦の勃発により、国際的な事業は中断を余儀なくされました。事業を順調に展開させてきた多くの国々、特にイギリスとフランスでは事業が完全に停止状態となったほか、1917年には米国が参戦し、ボッシュのマグネトー会社がアメリカ合衆国に収用されてしまいました。ボッシュは商標権を失い、それがイギリス、フランス、アメリカ合衆国で新しい所有者の手に渡ってしまったため、戦後の国際的なネットワークの再構築は困難を極めました。しかし1920年代にはアルゼンチン、チリ、中国、キューバ、エジプト、インドネシア、日本、南アフリカ、シリア、タイでロバート・ボッシュは新たな契約を締結し、ドイツ国外で同じような製品を生産している会社と国際的な協力・提携関係の構築を精力的に進めていったところ、1929年の大恐慌をよそに、彼の会社は第二次世界大戦が始まるまで安定した売上を維持できるほど発展しました。

アメリカ合衆国が主要市場に
1930年、米国で1918年に公用徴収されたかつてのボッシュ・マグネトー会社の新所有者とついに合意がまとまり、新しい米国ボッシュ株式会社が合併により設立され、1938年には社名をシンプルな American Bosch Corporation (ABC)と変更しました。しかし第二次世界大戦が始まると、再び米国当局によって公用徴収が行われることになりました。世界的な政治情勢が戦争の影響を乗り越えた頃にボッシュはアメリカ合衆国での足がかりを再び掴むために尽力し始め、1953年に新しい販売会社として Robert Bosch Corporation をニューヨーク市に設立、1974年にはディーゼルエンジン用コンポーネントの製造をチャールストン(サウスカロライナ州)で開始しました。戦争で没収された商標権と「Bosch」という名前を全世界で使用できる権利を取り戻すことができたのは、1983年になってからです。現在、北米ボッシュは約90の拠点で2万人を超える従業員を擁し、そのうちの1万4,000人がアメリカ合衆国で勤務しています。また、北米はボッシュ・グループ最大の市場でもあります。自動車機器テクノロジーセクターを中心として、ボッシュのほぼすべての事業部が北米で事業を展開しています。特に最新のディーゼル技術や、シャシー・コントロール・システムの ESC といった革新的なソリューションの分野に関しては、北米市場に大きなチャンスが潜んでいます。

現地生産によって競争力を強化
1956年には早くも販売とカスタマーサービスのグローバルなネットワークを世界130カ国に広げ、貿易障壁や長距離の供給ルートを回避し、オーストラリアやインドといった新しい市場に参入できるよう、ボッシュは現地生産方針を積極的に押し進めました。1950年代にフォード、GM、ダイムラーベンツ、フォルクスワーゲンなどの国際的なカーメーカーがブラジルに進出すると、南米も収益性の高い市場となりました。ボッシュは1910年からブラジルに代理店を置いていましたが、直納製品を確実に供給していくためには主要顧客のそばで製造することが重要と判断し、1954年に現地製造を開始しました。なかでも1960年にカンピーナスに建設した新工場はボッシュ・グループにとって最も重要な子会社のひとつに数えられるほどに成長し、現在は1万人以上の従業員がブラジルのボッシュで働いています。

新しい拠点と M&A を通じた成長
ボッシュはグローバル志向を有して事業を展開し、1950年代には新しい営業所や製造拠点を設置、1960年代には国際的な競争力を維持するために再編成を進めました。ボッシュは比較的独立した事業部の連合体へとその構造を転換していったのです。また、自動車機器テクノロジーを中心としてスペイン、メキシコなどに新たな拠点を設けるだけでなく、世界中で M&A を進め、その製造能力を高めていきました。

インドでのパートナーシップが奏功
インドでの事業は、20世紀前半には比較的ゆっくり展開しました。自動車とそのコンポーネントの分野で当時はイギリスの競合他社が市場で優位を保っており、道路を走行している車両がボッシュのスペアパーツを必要としなかったからです。1951年からようやくこの地域に積極的に進出し、インド企業との合弁で設立した Motor Industries Company Limited (MICO)との間で、ディーゼル燃料噴射システムとスパークプラグのライセンス契約を締結しました。この提携によってボッシュがインド市場に参入するチャンスが生まれ、1953年には農業用と自動車産業向けに現地生産が開始しました。現在、ボッシュは2007年に Bosch Limited と社名を変更したこの子会社の株式を約70%所有し、インドのボッシュでは合わせて約1万8,000人の従業員が14の拠点と3つのエンジニアリングセンターで働いています。

アジアの成長市場を開拓
1970年代に入り、ボッシュは着実に成長を続ける東南アジアの市場に着目しました。アジア・太平洋地域で事業を展開する基盤となったのは、1972年にマレーシアのペナンで始まった現地生産です。さらに1980年半ばに香港と韓国に製造拠点を開設、北京、バンコク、台湾に事務所を設置し、この重要な成長市場での事業展開の足がかりとしました。特にボッシュが1909年にマグネトー式低圧点火システムを販売開始した中国では、中国のパートナー企業と1990年代に合弁会社を設立し、中国の経済自由化による商業的なチャンスを掴むことになりました。中国では、2万3,000人を超える従業員がボッシュのほぼ全事業部にわたる21の製造拠点で働いています。アジア太平洋地域は現在、ボッシュ・グループで最も売上高が伸びている成長市場のひとつです。

東ヨーロッパの新市場
ボッシュのグローバル化は、東ヨーロッパが1990年代に経済的・政治的に開かれたこと、そして2000年前後に起こった世界経済のグローバル化の拡大によって一層進みました。ボッシュ・グループの全売上高に占めるドイツ国外売上高の割合は、1990年の51%から2009年には76%に拡大しています。成長潜在力はアメリカやアジア太平洋地域だけでなく、中部および東ヨーロッパの成長市場でも非常に大きいものだったのです。そこで直ちにポーランド、ハンガリー、ロシア、そして当時のチェコスロバキアに現地法人を、それから数年間で最新の製造拠点を設立しました。

世界中で未来のテクノロジーを促進
数十年間にわたって成長を続けてきたボッシュの開発・製造ネットワークは、世界中のボッシュ拠点で生産技術能力と製造能力を効率よく活用するために力を発揮しています。特に革新力を備えたボッシュ・グループが全世界に事業を展開していることは、新製品の開発・製造において国境を越えたチームの共同作業の実現に寄与しています。例えば、サムスンと電気駆動装置用のバッテリー技術の開発を行っているように、先進技術の開発を他の企業と協力して進めていることも、将来を見据え、収益を重視した成長を可能にしています。また中国、インド、アメリカ合衆国やその他世界中の地域で大学や研究機関、学術センターと協力し、ボッシュは将来有望な革新的技術の研究を支援しています。 ボッシュはそのコア・コンピテンスを研究プログラムや最新の教育メソッドに取り入れ、若い科学者やグローバルな知識コミュニティに直接投資しています。

広報担当窓口:
Claudia Arnold、電話:+49 711 811-6403
プレス用写真:1-AN-16898 - 1-AN-16924

ボッシュ・グループ概要 The Bosch Group at a Glance

ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。自動車機器テクノロジー、産業機器テクノロジー、消費財・建築関連テクノロジーの3つのセクターから成るボッシュの2009年度の売上高は約382億ユーロ、従業員数は27万人以上です。
2010年の売上高見込みは約460億ユーロ、従業員数は2010年末で28万人以上です。ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHおよびその子会社 300社超と、世界の60カ国以上にあるドイツ国外の現地法人で構成されています。販売、サービス代理店のネットワークを加えると、ボッシュは世界の約150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売、サービスのグローバル・ネットワークが、私たちのさらなる成長の基盤です。ボッシュは毎年、研究開発費として36億ユーロ以上を投資しており、全世界で3,800件以上もの国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。
ボッシュはすべての製品とサービスにおいて革新的で有益なソリューションを提供することによって、人々の生活の質(Quality of Life)を向上させ、循環型の持続的環境社会(Sustainable society)の創出に寄与していきます。

ボッシュの起源は、1886 年に創業者ロバート・ボッシュ (1861~1942)がシュトゥットガルトに設立した「精密機械と電気技術作業場」に遡ります。ロバート・ボッシュGmbHの独自の株主構造は、ボッシュ・グループの財務上の独立性と企業としての自立性を保証するものです。「株主(利益配当)」と「経営(議決権)」が完全に分離した、この企業形態によって、ボッシュは長期的な視野に立った経営を行い、将来の成長を確保する重要な先行投資を積極的に行うことができるのです。
ロバート・ボッシュGmbHの株式の大半は非営利組織である公益法人「ロバート・ボッシュ財団」(持株比率92%、議決権なし)が保有しています。議決権の大半は、株主の事業機能実行機関である共同経営者会「ロバート・ボッシュ工業信託合資会社」(議決権 93%)が保有しています。残りの株式と議決権は創業家であるボッシュ家(持株比率 7%、議決権 7%)とロバート・ボッシュGmbH(持株比率1%、議決権なし)が保有しています。

さらに詳しい情報は www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英文)を参照してください。

日本のボッシュ・グループについて

日本のボッシュは1911年から始まり2011年で日本進出100周年を迎えました。現在は、ボッシュ(株)、ボッシュ・レックスロス(株)、ボッシュ パッケージングテクノロジー(株)その他の関係会社から構成されます。ボッシュ(株)は自動車用パーツの開発、製造、販売そしてサービスの業務を展開しています。ボッシュ・レックスロスは油圧機器事業、FAモジュールコンポーネントやその他のシステムの開発と生産を行い、日本の産業機器技術に貢献しています。ボッシュパッケージングテクノロジーは包装機械メーカーです。

さらに詳しい情報は www.bosch.co.jp ボッシュ・イン・ジャパン・ウェブサイトを参照してください。


このプレスリリースは2011年1月12日に Robert Bosch GmbH より発行されました。原文をご覧ください。>