経営情報 Robert Bosch GmbH のプレスリリース(日本語訳)

経済危機を乗り越え、力強く成長
今期の滑り出しは上々
戦略を確認 - 将来の課題に挑む

  • 2011年第1四半期の売上高は約15%増加
  • 2011年の売上高は500億ユーロを超える見通し
  • 2013年までにアジア太平洋地域で20億ユーロを投資
  • 未来の成長分野として期待されるエレクトロモビリティ分野で、2013年までに20件のプロジェクトを完結、量産化

シュトゥットガルト発:ボッシュ・グループは2011年度に好スタートを切りました。日本の震災に伴う不確定要因はありますが、売上げ、利益ともに好調が予想されることに変わりはありません。「日本を襲った災害の影響を現時点で正確に予測することはできませんが、今期の売上高が初めて500億ユーロを超えるとの確信は少しも揺らいでいません」と、ボッシュ取締役会会長のフランツ・フェーレンバッハはシュトゥットガルトで開催した年次報告記者会見でこのように言明しました。ボッシュの目標は7~8%の売上利益率を維持することです。今年第1四半期の数字は非常に心強いものでした。革新的テクノロジーとサービスを提供するボッシュの総売上高は2011年1~3月に前年同期比15%近い増加を記録しました。

3つの事業セクターすべてにおいて、売上高は大幅に増加しました。こうした好調状態は雇用水準にも現れています。ボッシュの従業員は全世界合わせて2011年に1万5,000人増加、年末には30万人に達する見込みです。その半分以上はアジア太平洋での増加です。特に中国では5,900人の雇用増が見込まれています。そのほか東ヨーロッパとトルコで合わせて3,800人、北米で1,000人、南米で800人の人員増を予定しています。さらにドイツ国内でも、年末までに900人を新規雇用します。

そうした明るい状況に影を落としているのが、日本で発生した震災です。幸いにして、地震とその後の二次災害発生にも関わらず、日本で働く8,000人近いボッシュ従業員は全員無事でした。また、日本国内36カ所にあるボッシュの拠点が受けた物的損害も軽微でした。「日本で起きた地震が世界経済の成長にとって一時的なブレーキとなるとしても、現時点で私たちはそれ以上の影響はないと判断しています。とはいえ、特に自動車業界では企業の相互依存度が非常に高く、ボッシュも例外ではありません」と、フェーレンバッハはこのように述べました。また、世界経済の先行きを占う場合に予断を許さないのが、原材料価格と国際為替相場の動向です。最高財務責任者の Dr. シュテファン・アーセンケルシュバウマーは特にユーロの今後の動向に関連して、「ユーロ圏の国々にとって今は、財政健全化の推進が不可欠です。そしてそれを支援するために、効果的な一連の制裁措置を用意する必要があります」と述べました。

経済危機前のレベルへ急速に回復
2010年、世界経済は当初予測されたよりずっと力強い回復を遂げました。ボッシュに関して言えば、売上高は前年比24%増加、473億ユーロに達しました。経済危機前の2007年のレベルを10億ユーロほど上回ったことになります。税引前利益は35億ユーロと、前年の12億ユーロの赤字から完全に回復しました。税引前利益率は7.4%に上昇、目標ゾーンを回復しました。アーセンケルシュバウマーが強調したように、「経済危機を力強く乗り越えるという目標を達成できた」ということなのです。

戦略の立証 - すべての事業セクターが成長軌道に
フェーレンバッハは、「私たちの長期的方針が正しことが証明された」とし、「的を絞った事業の多様化、国際ネットワークの拡大、革新力という強みの維持を骨子とする戦略に変更はありません。それが私たちにとって力強い成長のための基礎です」と言明しました。このことは各事業セクターの業績にも示されています。

自動車機器テクノロジーセクターの売上高は2010年に前年比29%増加、281億ユーロにのぼり、支払い金利前税前利益(EBIT)は23億ユーロに達しました。このように、自動車機器テクノロジーは3つの事業セクターの中で最も目覚しい改善を遂げました。景気復調に伴う設備稼働率の上昇に加えて、革新的な製品に対する旺盛な需要、さらには競争力向上に向けての努力も収益改善に寄与しました。

フェーレンバッハは、今後も自動車機器テクノロジーセクターの成長見通しは明るいとしています。西ヨーロッパでディーゼルエンジン搭載車の需要が上向いています。それを追い風にボッシュでは、コモンレール噴射システムの販売数量が2015年まで、年率10%前後の増加を続けると見ています。同様にガソリン燃料直接噴射システムの売れ行きも伸びています。世界的にガソリン燃料直接噴射システム装備車の割合は2015年までに今の3倍の18%に上昇すると見られます。ターボチャージャーとガソリン燃料直接噴射システムを組み合わせると、エンジンのダウンサイジングが可能になります。気筒数の少ない小型エンジンで燃費を抑えつつ、既存のエンジンと同等の性能を実現できます。そしてターボチャージャー市場も力強い発展を示しています。同市場にボッシュは合弁会社のボッシュ・マーレ・ターボシステム GmbH & Co. KG を通じて進出しつつあります。

また、横滑り防止システムの ESC (エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)などのセーフティシステムも成長を続けると期待されます。乗用車(新車)への ESC 装備を法律で義務付けた国はすでに34を数えます。今後数カ月のうちに、ヨーロッパの多くの国々、米国、オーストラリアなどでそうした法律が相次いで発効します。ボッシュはまた、パワートレインの電化推進にも意欲を燃やしています。 この分野にボッシュは毎年4億ユーロを投資、800人ほどのエンジニアが関係分野で働いています。2013年までにボッシュはエレクトロモビリティ関連で、顧客企業12社向け20件のプロジェクトを完結させ、製品量産化に進む計画です。新しいところでは、ダイムラー AG との間に、ヨーロッパで電気自動車用電気モーターを合弁で開発、製造する交渉が進んでいます。すでに趣意書も交わされ、具体化に向けて話し合いが続けられているところです。

産業機器テクノロジーセクターでは、景気が反転したのは昨年後半に入ってからでしたが、それにもかかわらず成長率は3つの事業セクター中で最高の30%に達し、売上高は67億ユーロを記録しました。とはいえ、この増収のかなりの部分は aleo solar AG 買収に伴うもので、この底上げ効果を別にすると、産業機器テクノロジーセクターの売上高の伸び率は20%強でした。平均以上に売上げを伸ばしたのがソーラー・エネルギー事業部です。ボッシュでは世界の太陽光発電機器市場が2015年までに2倍に成長すると予想しています。「いっそうのコストダウンのために、規模の経済が必要です」と、フェーレンバッハはこのように述べた後、「今年7月のアルンシュタット(ドイツ)工場の開設が重要なステップとなるでしょう。その次はアジアでの工場建設を考えています」と続けました。そして産業機器テクノロジーセクターも前年の多額の損失から、2010年は水面浮上を果たしました。EBIT は9,000万ユーロです。

消費財・建築関連テクノロジーセクターの昨年の売上高は125億ユーロで、前年比10%増加しました。EBIT は7億4,000万ユーロに達し、力強い発展を示しています。ボッシュでは同セクターの好調が2011年も続くと見ています。特に期待されるのはエネルギー効率の高い住宅機器や電動工具などの消費財です。サーモ・テクノロジー事業部関係では、ガス燃焼式コンデンシングボイラーと空気の熱を利用するヒートポンプを組み合わせた、非常にコンパクトなハイブリッド ボイラーが市場に導入され、これが同事業部の売上げ増加に拍車をかけています。

国際ネットワーク拡大に努める
昨年ボッシュは成長地域のアジア太平洋でさらなる地位強化を果たしました。売上高は前年比43%増加、110億ユーロです。この結果、ボッシュ・グループの売上高全体に占める同地域の割合は23%に上昇しました。今期はこの比率がさらに上がり、30%に迫ると予想されます。それを受けてボッシュは2011~2013年にアジア太平洋に20億ユーロを投資します。そのほぼ半額が中国向けです。2011年4月20日に上海でボッシュの新しい現地統括本部ビルがオープンします。2012年末までに新しいビルで働く従業員の数が2,000人に達する見通しです。

北中南米でもボッシュは2010年に力強い成長を遂げました。長らく困難なときを耐えてきた北米の現地法人は黒字復帰を果たすことができました。南米では2010年に、2007年水準を上回る売上高を達成しました。ボッシュでは北中南米地域全体として今後の成長の見通しは明るいと見ています。米国ではクリーンエネルギー奨励や CAFE 規制などの政策が追い風となっています。

昨年、ヨーロッパの売上高は277億ユーロに達しました。これはボッシュの売上高全体の59%に相当し、この地域が今なお、グループにとっての基幹市場であることを示しています。2011年は資本投資の約70%をヨーロッパの拠点に振り向けます。たとえばシュトゥットガルト近郊のレニンゲンでは、年内に新しい基礎研究開発・先端エンジニアリングセンターの建設が始まります。

サービス事業を強化
テクノロジー事業のグローバル展開と並行して、ボッシュはサービスのポートフォリオ拡充を進めます。装置とシステム、サービスを互いに結びつけることで大きな可能性が生まれると考えています。目指すのは「モノとサービスの相互の接続化」です。特に建築とエネルギーを中心に、数々のアプリケーションが考えられます。
セキュリティ・システム事業部でもサービスを強化します。ロシアと中国で、新しいコミュニケーションセンターを2カ所開設します。全世界合わせると、ボッシュが運営するこの種のセンターの数は21にのぼります。今年、同事業部の成長率は20%に達する見通しです。

将来に向けての投資を再び増額
将来の事業基盤強化に向けて、ボッシュは今年70億ユーロ以上を投資します。内訳は40億ユーロ以上が研究開発、30億ユーロが資本投資です。2010年は研究開発支出が38億ユーロ、資本投資は24億ユーロでした。ロイトリンゲン(ドイツ)のウエハ工場や太陽電池生産拡大などの重要プロジェクトは、経済危機の間も続けられました。「研究開発費の45%は資源保護と環境保護に寄与する製品に向けられています。そうした製品が売上高の40%を占めるまでになり、今後さらにウェートを増す見通しです」と、フェーレンバッハはこのように述べています。2010年にボッシュは、太陽光や太陽熱、風力などの再生可能エネルギーを利用するシステムで15億ユーロの営業実績を達成しました。この分野で働く従業員は5,000人を超えています。

研究開発に携わる従業員は2010年に増加し、3万4,000人を超えました。「強力なチームが『Invented for life』をモットーに、ますますバリエーション豊かな製品を創り出しています」。ボッシュ取締役会メンバー(研究開発担当)のフォルクマル・デナーはこう前置きして、「個々の専門能力をネットワークでつなぐことで、力を増幅できます」と強調しました。ネットワーク化の形はさまざまです。たとえば、ボッシュではさまざまな部門、地域で働くエンジニア同士のコラボレーションを推進しています。知識をプール化することで、相乗効果が得られます。そうしたネットワーク化の成果の一例がディーゼルハイドロリックコントロールです。これはボッシュのドライブ & コントロール・テクノロジーとディーゼルシステムの両事業部の共同作業から生まれました。このシステムは将来の排出ガス規制対応を容易にするだけでなく、同時に20%の燃費改善をもたらします。

ボッシュではパワーエレクトロニクスを、将来の重要なビジネス分野と位置づけています。パワーエレクトロニクス装置はエネルギーの流れを制御する目的で、たとえば電気自動車などで必要になります。現在ボッシュではこの分野だけで750人ほどのエンジニアが働いています。さらにシュトゥットガルト地域の2大学と共同でロイトリンゲン近郊にパワーエレクトロニクス研究所を設置しました。

詳しい情報、プレス用写真 / ビデオなどをボッシュ・メディアサービスのウェブサイト (www.bosch-presse.de(独文/英文))から、オンラインでご利用いただけます。

広報担当窓口:
Christoph Zemelka
Phone: +49 711 811-6854

Achim Schneider
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Melita Delic
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ボッシュ・グループ概要 The Bosch Group at a Glance

ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。自動車機器テクノロジー、産業機器テクノロジー、消費財そして建築関連テクノロジーのセクターにおいての従業員数は約28万人以上で、2010年度の売上高は約473億ユーロです。ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHおよびその 子会社 350社超と、世界の60カ国以上にあるドイツ国外の現地法人で構成されています。販売、サービス代理店のネットワークを加えると、ボッシュは世界の約 150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売、サービスのグローバル・ネットワークが、私たちのさらなる成長の基盤です。ボッシュは2010年、研究 開発費として38億ユーロを投資し、全世界で3,800件以上もの国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。
ボッシュはすべての製品とサービスにおいて革新的で有益なソリューションを提供することによって、人々の生活の質(Quality of Life)を向上させ、循環型の持続的環境社会(Sustainable society)の創出に寄与していきます。

ボッシュは2011年に記念となる創立125周年を迎えます。ボッシュの起源は、1886 年に創業者ロバート・ボッシュ (1861~1942)がシュトゥットガルトに設立した「精密機械と電気技術作業場」に遡ります。ロバート・ボッシュGmbHの独自の株主構造は、ボッ シュ・グループの財務上の独立性と企業としての自立性を保証するものです。「株主(利益配当)」と「経営(議決権)」が完全に分離した、この企業形態に よって、ボッシュは長期的な視野に立った経営を行い、将来の成長を確保する重要な先行投資を積極的に行うことができるのです。
ロバート・ボッシュGmbHの株式の大半は非営利組織である公益法人「ロバート・ボッシュ財団」(持株比率92%、議決権なし)が保有しています。議決権 の大半は、株主の事業機能実行機関である共同経営者会「ロバート・ボッシュ工業信託合資会社」(議決権 93%)が保有しています。残りの株式と議決権は創業家であるボッシュ家(持株比率 7%、議決権 7%)とロバート・ボッシュGmbH(持株比率1%、議決権なし)が保有しています。

さらに詳しい情報は
www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英文)、
www.bosch-press.com ボッシュ・メディア・サービス(英文)および
www.125.bosch.com ボッシュ創業125周年記念サイト
を参照してください。


このプレスリリースは2011年4月14日に Robert Bosch GmbH より発行されました。原文をご覧ください。>