経営情報 Robert Bosch GmbH のプレスリリース(日本語訳)

第60回オートモーティブ・プレス・ブリーフィング
ボッシュは自動車機器セクターの力強い成長を見込む
最大の成長市場はアジア・太平洋地域

  • 2011年の自動車機器テクノロジーセクターの売上高は300億ユーロ以上
  • 自動車のエネルギー効率と安全性の向上を追求
  • e-モビリティ分野で2013年までに約20件のプロジェクトを量産段階に

ボクスベルク/シュトゥットガルト - 「自動車産業のダイナミックな変革が続いています。その変革を、例えばe-モビリティの実現に向けてリードしているのが、自動車部品サプライヤー最大手の1つであるボッシュ・グループです」。自動車機器テクノロジーセクターで統括部門長を務めるベルント・ボアは、ドイツのボクスベルクにあるボッシュのテストセンターで開かれた第60回オートモーティブ・プレス・ブリーフィングでこのように述べました。35カ国から参加した330人のジャーナリストを前にボアは、グループが経済的にも技術的にもダイナミックな発展を続けていることを強調しました。自動車機器テクノロジーセクターの売上高は2011年に初めて300億ユーロの大台に乗る見通しで、成長率は約10%になると予想されています。特に期待されるのは、環境にやさしいモビリティと事故防止に貢献する技術分野です。

未来の自動車社会への道を切り拓く一番の原動力は、ボッシュが蓄積してきた多方面にわたるノウハウです。「包括的な知識のネットワーク化を進めて技術革新に弾みをつけ、自動車産業の一大変革を主導し、また加速します」。

従業員数も増加

ボッシュの自動車機器テクノロジーセクターの好調は雇用面にも現れています。今年初めに16万7,000人であった従業員数は、年末には17万7,000人に達する見通しです。従業員が増加するのは主にアジア・太平洋地域ですが、それ以外の地域でも増加が見込まれています。「私たちは世界中どこでも顧客のそばでサポートします」と、ボアはこのように強調しました。

特にそれがあてはまるのは、専門知識を身に付けた技術スタッフです。ボッシュで研究開発に携わる2万6,000人余りのエンジニアのうち(年初時点)、その半数はドイツ国内に籍を置いていますが、3分の1近くはアジアで活動しています。そのための予算も莫大です。「業界の平均を上回っていることは確かです」(ボア)。2011年にボッシュは自動車機器テクノロジーセクターで32億ユーロ強を研究開発に支出します。「オールラウンドプレーヤーとしての地位を維持するためにはそれが必要なのです。それにより明日、明後日のモビリティソリューションを生み出すのはもちろんのこと、自動車をさらにクリーンで経済的に、より安全で快適なものにすることができます」。

「ボッシュは、長期的な成長の可能性を切り拓きます。もちろん短期的チャンスを見過ごすつもりもありません」と、このように統括本部長は続けました。短期的な可能性では、例えばディーゼルエンジンとガソリンエンジンについて少なくとも30%の燃費向上を目指します。効率が上がれば、市場実績も向上します。コモンレール式ディーゼル燃料噴射システムの出荷量は2015年まで、年率10%を超えるペースで増加する見通しです。ガソリン直接噴射システムについては2013年までに3倍増を見込んでいます。ガソリン直接噴射をターボチャージャーと組み合わせることで、エンジンのダウンサイジング化を実現しながらエンジン性能を維持しつつ、燃費をさらに向上させることができます。期待される製品のもう1つの例はスタート/ストップ・システムです。これは燃費を4%、あるいはそれ以上改善する効果があります。ボッシュは今年、約260万ユニットのスタート/ストップ・システムを出荷する予定ですが、これは昨年度の倍に相当する数です。「一連の革新的技術を組み合わせることで、前例のないほど効率的な車載エンジンが生まれます」。

e-モビリティへの道

ディーゼル車とガソリン車の効率は今後ますます向上するでしょう。しかし、将来的に自動車の駆動方式は電気駆動に落ち着くとボアは見ています。問題はその将来がいったい「いつ」なのかということですが、e-モビリティへの移行にはなお10年以上を要すると見ています。電気自動車には駆動バッテリーのコスト高、走行半径の制約など解決を待つ課題が残っているためです。といっても、内燃機関か、電気駆動かの単純な二者択一とはなりません。近い将来、プラグイン式ハイブリッドに大きなチャンスが巡ってくるとボアは見ています。市街地は電気駆動で、長距離はガソリンまたはディーゼルエンジンでと使い分けるこの方式であれば、比較的小型でコスト的にも有利なバッテリーで十分です。「複数の駆動方式を組み合わせるには、幅広く、かつネットワーク化されたシステムノウハウが要求されます。そして、ボッシュはパワートレインとシャシーという2つの中核分野でたくさんのノウハウを擁しています」(ボア)。

e-モビリティの時代に向けて、ボッシュは幅広く高度な専門知識を着々と蓄積してきました。パワーエレクトロニクスとその重要な素材である半導体、電気モーターなどは以前から生産しており、2010年末にはボッシュとサムスン SDI の合弁企業である SB LiMotive がリチウムイオンバッテリーの生産を開始させています。「2013年までにe-モビリティ関連で20件ほどのプロジェクトが量産段階を迎えます。これらのプロジェクトは顧客企業12社との契約に基づいて進めています」とボアは述べました。そのために多額の先行投資が続いています。駆動系電動化のため、ボッシュは毎年約4億ユーロを投じています。それを短期間で回収するには、規模の効果を目指す必要があります。そうした理由からボッシュは自動車業界に共同プロジェクトを呼びかけています。それによりまとまった数量を確保しようというわけです。ボッシュ自身もダイムラー社と、ヨーロッパで電気自動車用モーターを共同で開発製造することを計画しています。こうした提携は双方にメリットをもたらすものだとボアは強調しました。

目標:事故のない運転

e-モビリティと並びボッシュが力を注いでいるのは、事故のない運転実現のビジョンです。ボアはこの方面の短期的、長期的見通しを語りました。ヨーロッパ、米国、オーストラリアでは今年から横滑り防止装置 ESC (エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)の装備を義務づけた立法措置が始まります。新車に限っていえば、これらの地域ではボッシュが最初に開発・製品化した横滑り防止機能を装備していない自動車がまもなく姿を消します。
ボアはまた、今後20年間、自動車の自動運転化が進むだろうという見通しを明らかにしました。それに重要な役割を果たすのが、ドライバー・アシスタンス・システムです。ボッシュでは現在、600人を超える技術者がその種のシステムの開発に取り組んでいます。自動運転化はまず、車庫入れやストップアンドゴー走行など、特定な状況に対応する機能から浸透し、将来はさらに高速でも作動するシステムが実現されると考えています。「自動運転は段階的に進んでいくでしょう」(ボア)。

ボッシュではアジアや南米の新興国に的を絞った新技術の開発も行っています。これは工業国との購買力、物価の違いを考慮してのことです。ボアによると、本来、新興国のニーズに応えるために開発されたノウハウが、グローバルなプラットフォームに移植され、コストダウンの新しい糸口をもたらすこともあると言います。「工業国と新興国間の技術情報の流れは決して一方通行ではありません」。ボアはこのように述べ、「たとえて言うなら、上下両方向の車線を備えたハイウェイのようなものです」と強調しました。それがボッシュの成功に寄与しています。自動車機器テクノロジーセクターの売上総額に占めるアジア地域の比重は過去12年間に6%から4倍以上の26%に上昇し、売上高はこの間に10億ユーロから74億ユーロに増加しています。

広報担当窓口:
Thomas Knoll
Tel: +49 711 811-7088

ボッシュ・グループ概要 The Bosch Group at a Glance

ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。自動車機器テクノロジー、産業機器テクノロジー、消費財そして建築関連テクノロジーのセクターにおいての従業員数は28万人以上で、2010年度の売上高は約473億ユーロです。ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHおよびその子会社 350社超と、世界の60カ国以上にあるドイツ国外の現地法人で構成されています。販売、サービス代理店のネットワークを加えると、ボッシュは世界の約 150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売、サービスのグローバル・ネットワークが、私たちのさらなる成長の基盤です。ボッシュは2010年、研究開発費として38億ユーロを投資し、全世界で3,800件以上もの国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。
ボッシュはすべての製品とサービスにおいて革新的で有益なソリューションを提供することによって、人々の生活の質(Quality of Life)を向上させ、循環型の持続的環境社会(Sustainable society)の創出に寄与していきます。

ボッシュは2011年に記念となる創立125周年を迎えます。ボッシュの起源は、1886年に創業者ロバート・ボッシュ(1861~1942)がシュトゥットガルトに設立した「精密機械と電気技術作業場」に遡ります。ロバート・ボッシュGmbHの独自の株主構造は、ボッシュ・グループの財務上の独立性と企業としての自立性を保証するものです。「株主(利益配当)」と「経営(議決権)」が完全に分離した、この企業形態によって、ボッシュは長期的な視野に立った経営を行い、将来の成長を確保する重要な先行投資を積極的に行うことができるのです。
ロバート・ボッシュGmbHの株式の大半は非営利組織である公益法人「ロバート・ボッシュ財団」(持株比率92%、議決権なし)が保有しています。議決権の大半は、株主の事業機能実行機関である共同経営者会「ロバート・ボッシュ工業信託合資会社」(議決権93%)が保有しています。残りの株式と議決権は創業家であるボッシュ家(持株比率7%、議決権7%)とロバート・ボッシュGmbH(持株比率1%、議決権なし)が保有しています。

さらに詳しい情報は
www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英文)
www.bosch-press.com ボッシュ・メディア・サービス(英文)および
www.125.bosch.com ボッシュ創業125周年記念サイト
を参照してください。


このプレスリリースは2011年6月7日に Robert Bosch GmbH より発行されました。原文をご覧ください。>