経営情報 Robert Bosch GmbH のプレスリリース(日本語訳)

ミュンヘン・イノベーション・フォーラム
モノとサービスのインターネット化 - ボッシュは準備万端

  • web 3.0での収益の成長を目指す3つのアプローチ
  • 技術の発展を予測
  • セキュリティ面で注意が必要

ミュンヘン発: ボッシュ・グループはweb 3.0、つまりモノとサービスのインターネット化に大きな可能性があると考えています。今年ミュンヘンで開催されたイノベーション・フォーラムでは、ボッシュの取締役会メンバーであるフォルクマル・デナーが次のように述べました。「私たちは、このような製品とサービスの市場が大きく成長すると期待しています。そのため、この成長を見越した準備も進めています」。モノとサービスのインターネット化は、進化したウェブテクノロジーの次のステージです。これによってすべてのモノと人とがウェブ・コミュニケーションを通じて互いに結びつけられるためです。デナーは、モノとサービスのインターネット化において、ボッシュが積極的に事業展開し収益を伸ばしていくことが可能な3つの主要分野があると考えています。それは、テクノロジー、アプリケーション、そしてこれらのアプリケーションをベースにしたビジネスモデルです。

テクノロジーの分野では、車内用ヘッドユニット、建物内のセンサー、暖房システムなどの製品を取り扱い、これらがインターネットと接続できるよう調整を進めています。インターネット上で通信を行うために、これらの製品はIP対応のコンポーネントを装備していかなくてはならないからです。
さらに、ボッシュはBosch Software Innovationsの提供するソフトウェア・プラットフォームや技術といったようなインフラを利用できるようにしていきます。これらのプラットフォームは、モノとサービスのインターネット化のベースとなります。ここに「参加者」、つまり製品と人が集まり、分析データとプラットフォームが提供され、サービスやアプリを開発するのに、サード・パーティのデータを使うことができるようになります。ここにもボッシュはすでに関与しており、例えばカー・マルチメディア事業部がナビゲーションアプリを、サーモ・テクノロジー事業部がJunkersブランドでiComアプリを提供しています。3つめは、これらのアプリケーションをベースにしたビジネスモデルです。このモデルでは、対象が接続された状態でインターネット上でデータが交換され、これがサービスのベースとして機能します。

新たなテクノロジーがブレークスルーの兆し

これらすべてを実現できるのは、バーチャルな世界と物理的な世界を接続することのできる、新しいテクノロジーのおかげです。この技術ベースの開発に関して、ボッシュは、
 ・ 演算能力、
 ・ データ伝送用帯域幅
 ・ メモリー容量
が2年ごとに倍増していくと想定しています。「この急激な増大は、未来の技術発展の背後にある原動力がベースとなっています。これが予測可能な基盤の上に生じるということを覚えておくことが重要でしょう」(デナー)。演算能力と帯域幅の急速な増大により、クラウドコンピューティングのようなウェブ・ベースの新しいサービスを創造することができます。将来は、大量のデータをクラウドに低コストで保存できるようになるでしょう。また、データフォームのスピーディで複雑な分析が可能になると、モノとサービスのインターネット化が普及する基盤となります。ここでカギとなるのは、ドメイン固有のノウハウで収集したデータをつなげる能力です。そのためにボッシュは、遠隔医療やロボット工学などの分野でデータマイニングとアルゴリズムに取り組んでいます。このような仕事には、高度に洗練された数学的手法が必要となってきます。

より良く、より速く

ボッシュにとって、個々のデバイスからクラウドへの移行は、製品の調整が必要となることを意味しています。「ボッシュは現在、主に『モノ』を作っています。暖房システム、車両やセンサーのモニタリングなど、ネットワーク化されているアプリケーションを開発するため、私たちはまず、ハードウェア製品をウェブに対応できるようにしていかなくてはなりません」(デナー)。主要な課題は、市場の急速な発展のペースに合わせ、十分なスピードを保つことです。「どのアプリケーションとビジネスモデルが最終的に市場に定着するのかは、非常に不確実で、予測不可能です。そのため、私たちは状況を探りながら、機敏に対応していかなくてはなりません」

「e-モビリティプラットフォーム」の例

モノとサービスのインターネット化に関する活動では、すでにBosch Software Innovationsがシンガポールでのプロジェクトで評価を獲得しています。このプロジェクトの場合、そこに設定されたe-モビリティプラットフォームのアーキテクチャは、電気自動車、充電スポット、関連プロバイダー、ネットワーク、サービスといったところからの参加者で構成されています。これらの参加者はBosch Software Innovationsが提供したe-モビリティプラットフォームにログオンし、このプラットフォームからサービスを提供するポータルを開きます。電気自動車のドライバーは、例えば自分の携帯電話を使って、プラットフォームにあるデータを呼び出すことができます。また、他のサービスプロバイダーも、ボッシュのプラットフォームにポータルを開き、顧客のために個別のサービスを提供できます。モノとサービスのインターネット化におけるボッシュの機能的なアプリケーションの例は、オートモーティブ・アフターマーケット事業部とセキュリティ・システム事業部にもあります。

ネットワーク化された車両の例

デナーは、ネットワーク化された車両がインターネット、他の車両、そしてサテライトと高性能ラジオインターフェースを介して常時接続されていることを説明しました。メーカー固有のアプリとサービスを介して、参加者は(車両もドライバーも)ソフトウェアエンジニアが供給するアプリやサービスを受け取ることができます。もう一方では、参加者は2クラスのデータをラジオインターフェース経由で伝送します。

  • ジェネリックデータ:これは、ビジネス・バックボーンで顧客データの管理や顧客への請求書を作成するために後で処理することができるデータです。
  • ドメイン固有のデータ:このデータの分析は、ドライバーに付加価値をもたらします。その一例が、この分析をベースにした車両診断と予防的メンテナンスコンセプトです。これにより、ドライバー自身が「付加価値アプリ」のベースとなるデータを積極的に集めるようになります。

リスク

デナーはミュンヘンの聴衆に、インターネット経由の接続は好ましい点だけでないことを警告しました。ここにはリスクもあるのです。「私たちのシステムにハッカーが侵入することも想定しなくてはなりません」。デナーは、権限のないアクセスを防止するためには、最先端の技術が必要であると述べています。新世代のコントロールユニットのために、ボッシュはすでに外部からの攻撃を防ぐハードウェアセキュリティモジュールを開発しています。「私たちは、セキュリティのセンター・オブ・コンピテンスも設置していかなくてはなりません。こここでは、セキュリティ関連のテクノロジーについて国際的なサポートとアドバイスの提供を担っていくことになります」(デナー)。

広報担当窓口:
Dr. Ingo Rapold,   Tel:+49 711 811-48905

ボッシュ・グループ概要 The Bosch Group at a Glance

ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。2011年度は速報値によると、自動車機器テクノロジー、産業機器テクノロジー、消費財そして建築関連テクノロジーのセクターにおいての従業員数は30万人以上で、売上高は514億ユーロです。ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHおよびその 子会社 350社超と、世界の約60カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されています。販売、サービス代理店のネットワークを加えると、ボッシュは世界の約 150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売、サービスのグローバル・ネットワークが、私たちのさらなる成長の基盤です。ボッシュは2011年、研究 開発費として40億ユーロを投資し、全世界で4,100件以上もの国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。ボッシュはすべての製品とサービスにおいて革新的で有益なソリューションを提供することによって、人々の生活の質(Quality of Life)を向上させ、循環型の持続的環境社会(Sustainable society)の創出に寄与していきます。

ボッシュの起源は、1886 年に創業者ロバート・ボッシュ (1861~1942)がシュトゥットガルトに設立した「精密機械と電気技術作業場」に遡ります。ロバート・ボッシュGmbHの独自の株主構造は、ボッ シュ・グループの財務上の独立性と企業としての自立性を保証するものです。「株主(利益配当)」と「経営(議決権)」が完全に分離した、この企業形態に よって、ボッシュは長期的な視野に立った経営を行い、将来の成長を確保する重要な先行投資を積極的に行うことができるのです。
ロバート・ボッシュGmbHの株式の大半は非営利組織である公益法人「ロバート・ボッシュ財団」(持株比率92%、議決権なし)が保有しています。議決権 の大半は、株主の事業機能実行機関である共同経営者会「ロバート・ボッシュ工業信託合資会社」(議決権 93%)が保有しています。残りの株式と議決権は創業家であるボッシュ家(持株比率 7%、議決権 7%)とロバート・ボッシュGmbH(持株比率1%、議決権なし)が保有しています。

さらに詳しい情報は
www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英文)
www.bosch-press.com ボッシュ・メディア・サービス(英文)
を参照してください。


このプレスリリースは2012年3月16日に Robert Bosch GmbH より発行されました。原文をご覧ください。>