自動車機器テクノロジー Robert Bosch GmbH のプレスリリース(日本語訳)

ルポルタージュ「ル・マン24時間耐久レース」
伝統ある長距離レースでBosch Motorsportのテレメトリーシステムが活躍

  • 2012年6月16~17日開催の「ル・マン24時間耐久レース」で Bosch Motorsportのエンジニアが奮闘
  • テレメトリーシステムがレーシングチームをサーキットでサポート
  • Bosch Motorsportがモーターレース用に適合された製造技術やカスタム仕様製品を提供

「夜中、2つのヘッドライトが遠くに見え、それが次第に接近。静寂を切り裂くようなエンジンの爆音とともに、レーシングカーが目の前を疾走していく。暗闇の中、2つのブレーキディスクが、熱く真っ赤に照らし出され火花が散る。マシンは、ヘアピンカーブを抜けると再び、耳をつんざくような轟音で加速。そして、闇夜に静寂が戻る。」昼夜24時間続くレースで、このような光景が1万回以上繰り返されます。レースファンなら幾度となく魅了されるシーンですが、ボッシュのエンジニアは画面をにらみながら、別のことを考えています。彼の注意は完全にデータ、曲線、直線、数値、測定値だけに向けられています。

「ル・マン24時間」は世界で最も有名な耐久レースで、56台のレーシングカーが参戦し、参加チームは勝利、栄光、名誉を賭けて覇を競います。ドライバーとマシンの限界に挑戦する80回目のレースが、今年は6月16~17日に開催されました。ドイツ南部のシュトゥットガルト近郊の町、アプシュタットで勤務するBosch Engineering GmbHのエンジニアにとっても、このレースは1年間の仕事のクライマックスであり、興奮に包まれた24時間となります。伝説のル・マン・レースでは、フランスの町ル・マンから隣接するミュルサンヌ村まで、全長約14 kmの周回コースが使用され、その一部は一般道となっています。世界的に有名なダンロップブリッジと世界最長のユノディエールストレートの第1セクションから、ミュルサンヌヘアピンまでが前半区間で、後半区間にはカーブの多い難しいコースが続きます。2011年にゴールを迎えた優勝車は、このコースを354周しました。

Bosch Motorsportのエンジニアと開発担当者は、1年前からこの耐久レースに向けて準備してきました。レースが終わると、再び新たなスタートとなります。オフィス、整備工場とラボは直ちに、翌年のレースの準備に着手するのです。Bosch Motorsportは、ル・マンでスターティンググリッドについた約半数の車両に、コントロールユニット、燃料噴射システム、センサー、ディスプレイ、ワイヤーハーネスなど、非常に複雑なレーシング技術を提供しています。これらのコンポーネントはすべて、世界で最も過酷なレースのために開発・製造・テストされたものです。ボッシュのスタッフは、アウディ・スポーツやコルベットなど、カーメーカーのビッグチームの近くでサポートを行います。カーメーカーのピット内では、ボッシュの専門家によるサポートも頼りにされています。

ル・マンのサーキット脇には、大手カーメーカーのピットでの作業に直接関わらないボッシュのエンジニアもいます。とはいえ、彼らの仕事は、カーメーカー各社にとって極めて重要です。ボッシュのエンジニアは、悪名高いミュルサンヌヘアピンに陣取り、目で追うことしか出来ない、具体的なかたちのない技術を担当します。ピットのコンピューターや画面に数値やデータを確実に届けることが、彼らの任務なのです。レーシングカーとピット間で行われるこのデータ転送は、業界ではテレメトリーと呼ばれます。「私たちの仕事が注目されることはほとんどありません。しかし、これがないと、ピットにいるチームは、何も表示されない画面を見つめることになってしまいます」と、Bosch Motorsportのモータースポーツエンジニアを務めるBernd Nottebomは言います。Nottebomとその同僚たちは、こうしたデータを曲線、測定値、表の形式で提供します。彼らが用意するレーシングカーのエンジンやシャシーのデータは、株価のようなものです。株価が分からなければ、株の売買を決断するのは困難です。しかし、この情報があれば、例えばいつ燃料補給をするか、燃費はどうなっているのか、すべてのシステムが正常に作動しているかなど、チームは重要な質問に答えを出し、決定を下すことができます。

レーシングカーは、ピットに一定の流れで情報を送信します。ピットが遠すぎると、データが届きません。ル・マンのような長距離サーキットの場合は、それが問題となってきます。そこで、Nottebomとその同僚たちはミュルサンヌで、チームが判断材料にするための重要なデータを、いわば暗号化したメールのようにピットに送信する作業を行います。「私たちはミュルサンヌカーブで車両データを捕捉し、フィルタリングと増幅処理をしてから、データをピットのコントロールルームまで7 km伝送します」。長年のレースファンでもあるNottebomは、さらにこう続けます。「ですから、このレースは私たちにとって、『ル・マン24時間』ではなく、『ミュルサンヌヘアピン24時間』耐久レースなのです」

Bosch Motorsportは、ボッシュのエンジニアリングサービス専門子会社であるBosch Engineering GmbHの1部門です。ボッシュは、モーターレースの世界で111年にわたる実績があり、1901年にはボッシュのテクノロジーがレースの勝利に初めて貢献しました。

広報担当窓口:
Annett Fischer   Tel: +49 7062 911-79137

ボッシュエンジニアリングGmbH

ボッシュエンジニアリングGmbHはロバートボッシュGmbHの100%子会社として、1999年ドイツ南部アプシュタットに本社を設立いたしました。ボッシュエンジニアリングは、自動車のみならず工業用機器、船舶のアプリケーション、鉄道、商用車、農建機、さらにはパワースポーツや飛行機を生産台数の大小にかかわらず、お客様のご要望に応じてエンジニアリングサービスを提供しています。

詳しくは、こちらのリンクをご参照ください
www.bosch-engineering.de

ボッシュ・グループ概要 The Bosch Group at a Glance

ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。2011年度は、自動車機器テクノロジー、産業機器テクノロジー、消費財そして建築関連テクノロジーのセクターにおいての従業員数は30万人以上で、売上高は約515億ユーロです。ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHおよびその 子会社 350社超と、世界の約60カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されています。販売、サービス代理店のネットワークを加えると、ボッシュは世界の約 150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売、サービスのグローバル・ネットワークが、私たちのさらなる成長の基盤です。ボッシュは2011年、研究 開発費として42億ユーロを投資し、全世界で4,100件以上もの国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。ボッシュはすべての製品とサービスにおいて革新的で有益なソリューションを提供することによって、人々の生活の質(Quality of Life)を向上させ、循環型の持続的環境社会(Sustainable society)の創出に寄与していきます。

さらに詳しい情報は
www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英文)
www.bosch-press.com ボッシュ・メディア・サービス(英文)
を参照してください。


このプレスリリースは2012年6月12日に Robert Bosch GmbH より発行されました。原文をご覧ください。>