自動車機器テクノロジー Robert Bosch GmbH のプレスリリース(日本語訳)

ボッシュの油圧式ハイブリッドパワートレイン
日常にドライブの楽しさをプラス
従来の製品よりもブレーキのエネルギーを効率的に回生する代替パワートレイン

  • 市街地での運転時に燃費を最大45%削減可能
  • コストパフォーマンスに優れ、堅牢性が高く、メンテナンスしやすいハイブリッド駆動
  • 世界で初めて空圧式プレッシャーアキュムレーターを装備した油圧式ハイブリッドシステム

ボッシュの新しい油圧式フルハイブリッドパワートレインは、節約することが楽しみになると教えてくれます。ボッシュは、コンパクトカーの燃費とCO2の排出量を大幅に削減する油圧式のハイブリッドパワートレインを提供するために、PSAプジョーシトロエンと提携し、共同でこの技術の開発を進めています。このシステムは、市街地を走る小型トラックを始め、その他の車両セグメントの乗用車にも導入が可能です。

この油圧式フルハイブリッドパワートレインは、通常は複雑な電気駆動装置でようやく実現できるブースト効果をこのシステムでも得られるように設計されており、従来の内燃機関と窒素を用いるプレッシャーアキュムレーターを装備したハイドロリック ユニットを組み合わせ、シンプルなブースト効果で加速を可能にしています。ガソリンエンジンや ディーゼルエンジンが最適な効率で稼働していなくても、サポートできます。

動力分岐方式が採用されているので、さまざまな方法で車両を駆動させることが可能です。短距離であれば、内燃機関は作動させず、車両から排ガスを一切出すこともなく、油圧生成エネルギーで蓄積されたエネルギーのみを使用して走行することができます。一方、長距離や高速で運転する場合は、内燃機関を使用して加速力を生みだします。 2つの方式のパワートレインを組み合わせることもできます。この場合は、ハイドロリックシステムに蓄積されたエネルギーと内燃機関内での燃料の燃焼によって車両を駆動させ、シンプルなブースト効果を生み出します。

ボッシュとPSAプジョーシトロエンは、この技術に大きな可能性を見出しています。NEDC(新欧州ドライビングサイクル)では、従来の内燃機関と比べ、燃費を最大30%削減できる可能性があり、市街地で走行する場合に限れば、最大45%削減することもできます。この結果からみても、代替パワートレインを使用することで、コンパクトカーの幅を著しく広げられるようになります。また、2種類のパワートレインのコンポーネントを緻密に配置すれば、効率性をいっそう高めることもできます。

さらにハイブリッドシステムは、通常はそのまま捨てられるエネルギーを有効に活用することができます。たとえば、ブレーキをかけた場合には、油圧アキュムレーターがすぐに充填されます。ブレーキをかけたときに取り込まれる運動エネルギーが油圧エネル ギーに変換され、プレッシャーアキュムレーター内に蓄積されるからです。通常、このエネルギーはブレーキの摩擦ライニングの熱へと変わり、放散されるだけで終わってしまいます。ハイブリッドパワートレインの利点は、車両を一定速度で駆動する際にも明らかです。油圧エネルギーアキュムレーターを充填しながら、エンジンを高い効率の範囲で駆動させることができるからです。

この油圧機械式パワートレインシステムは、コストパフォーマンスに優れ、堅牢性が高く、メンテナンスしやすいハイブリッドパワートレインを目指しています。また、特殊なインフラが不要なため、世界中どのような場所でも導入できるシステムとなります。

システムの技術について

油圧式ハイブリッドパワートレインは、従来の内燃機関のほかに、プレッシャーアキュムレーターとリザーバータンクを備えています。油圧ユニットがハイドロリックフルードを使用してガスクッションを圧縮し、油とガスが互いに分離した状態に保たれます。ガスがコイルスプリングのように圧縮されることで、ガスクッションはエネルギーを蓄え、この時点でのシステム内の圧力は300 barを超えます。なお、プレッシャーアキュムレーターに蓄積できるエネルギー量はシステムのサイズによって異なります。アキュムレーター内の圧力が低下するとすぐにシステムが逆方向に作動し、ガスが再び膨張すると、ハイドロリックフルードに圧力が加えられて油圧モーターが駆動します。このモーターは蓄積されたエネルギーを受け取り、トランスミッションを介して車両へと送られます。

ただ、プレッシャーアキュムレーターの容量や範囲には、電気自動車に搭載されるリチウムイオンバッテリーに比べて限界があります。しかし、本システムを活用すれば、充電時間を短くし、内燃機関から排出される余分なエネルギーをより効率的に利用できるようになります。

ボッシュとPSAの協力について

PSAプジョーシトロエンとボッシュのこうした緊密な協力関係は、2008年に技術提携したことから始まります。この戦略的なパートナー関係をベースに、プジョーは2011年に、アクスルスプリットパワートレインを搭載した世界初の量産ディーゼルハイブリッド乗用車となる3008 HYbrid4の発売を開始しました。PSAプジョーシトロエンはボッシュと密な連携を保ち、電気部品(電気モーター、パワーエレクトロニクス、高圧ジェネレー ター)のほかにも、独自の技術設計を行ったハイブリッド車向けのESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)を開発しました。また、このパワートレインコンセプトはすでにPSAのプジョー508(RXHステーションワゴンとHYbrid4セダン)とシトロエンDS5 HYbrid4モデルにも採用されています。なお、ボッシュは上記モデル向けに電気式パワートレイン用の部品も提供しています。

広報担当窓口:
Udo Rügheimer、Tel:+49 711 811-6283
Florian Flaig、Tel:+49 711 811-6282

ボッシュ・グループ概要 The Bosch Group at a Glance

自動車機器テクノロジーセクターはボッシュ・グループ最大の事業セクターです。速報値では、2012年の売上高は 309 億ユーロで総売上高の約59%を占めています。自動車機器テクノロジーの売上により、ボッシュ・グループはリーディング・サプライヤーのポジションを確立しています。
全世界で約171,000人の自動車機器テクノロジーセクターの従業員が、内燃機関用噴射技術、パワーワトレイン周辺機器、 代替駆動コンセプト、アクティブ/パッシブセーフティシステム、ドライバーアシスタンス/コンフォート機能、車載情報通信システム、オートモーティブアフターマーケット向けのサービスや技術という7つの事業分野で働いています。
ボッシュ・グループは、電気駆動マネジメントや横滑り防止装置ESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)、ディーゼルシステム用コモンレールなどの重要な革新的自動車技術にも対応しています。

ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーで、自動車機器テクノロジー、エネルギー・建築関連テクノロジー、産業機器テクノロジー、消費財の4つの事業エリアで活動をしています。
速報値では2012年度の従業員数は30万6000人以上、売上高は523億ユーロを計上しています。ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHとその子会社 約350社、世界約60カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されており、販売、サービス代理店のネットワークを加えると、世界約 150カ国で事業展開していることになります。この開発、製造、販売、サービスのグローバル・ネットワークが、ボッシュのさらなる成長の基盤となっています。
なおボッシュでは2012年に約45億ユーロにもおよぶ金額を研究開発に投じ、さらに全世界で4,700件以上もの国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。
ボッシュ・グループの製品とサービスは、革新的で有益そして魅力的なソリューションを提供することを通して、人々の生活の質(Quality of Life)を向上することを目的としています。この方針に基づきボッシュは全世界においてテクノロジーを提供しています。それこそが”Invented for life”です。

さらに詳しい情報は
www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英文)
www.bosch-press.com ボッシュ・メディア・サービス(英文)
を参照してください。


このプレスリリースは2013年3月5日に Robert Bosch GmbH より発行されました。原文をご覧ください。>