自動車機器テクノロジー Robert Bosch GmbH のプレスリリース(日本語訳)

小型でも機能は複雑:
ボッシュのMEMSセンサーの累計出荷が30億個を突破
世界を測る精密センサー

  • MEMSセンサーの技術開発を牽引するボッシュはグローバルマーケットリーダーとしての地位を堅持
  • 最新の自動車や民生用電子機器もMEMSセンサーなしでは実現は不可能
  • 全世界のスマートフォンの半数にボッシュのセンサーが搭載

最新のモバイル機器で目や耳、さらにそれ以外の知覚器官としての役割を果たすのが、マイクロメカニカルセンサー(MEMSセンサー)です。ボッシュが製造するこの小さなハイテク製品は、乗用車や電子機器に、周囲のさまざまな情報を感知させる手助けをします。もともとは自動車用分野の用途として開発されたMEMSセンサーは、今ではスマートフォンやノートPC、タブレット、ゲーム機、スポーツウォッチなどにもその技術が応用されています。乗用車や電子機器に見られる一連の最新機能、たとえばESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)や、キーを使わずに指で操作するスマートフォンの機能は、この高感度センサーなくして成り立つことはできなかったでしょう。

ボッシュは、自動車向けだけでなく、民生用電子機器向けとしても各種タイプのMEMSセンサーを提供しています。MEMSセンサーによって、圧力、加速度、回転運動、質量流量、地磁気などを計測することができます。ボッシュは市場参入当初からMEMS技術開発の最前線に立ち、ダイナミックに成長を遂げるMEMSセンサー市場でどのサプライヤーよりも利益を生み出しています。1995年の市場導入以来、ボッシュのMEMSセンサー生産数は年々増加の一途をたどり、この間の累計生産は30億個を超えました。最初の10億個に達するまでに要した期間は13年、その2年後には20億個に到達し、さらにその1年半後には30億個の大台をクリアしました。2012年はロイトリンゲン工場の最新鋭ウエハ製造ラインから約6億個のセンサーが送り出され、これは1日あたりでは240万個という計算になります。

ボッシュのオートモーティブ・エレクトロニクス事業部の部門長を務めるKlaus Mederはこう述べます。「今やMEMSセンサーは、自動車や民生電子機器になくてはならないものです。MEMSセンサーは将来、インターネットを通して提供されるサービスを捉えるモノやシステムの目や耳となって多用化されるでしょう」。

車両とスマートフォンのための小さなハイテクヘルパー

MEMSセンサーは、ボッシュが製造する最も小さな製品です。MEMSセンサーが最初に採用されたのは車載電子機器で、ボッシュは同分野でMEMSセンサーを1995年から製造しています。たとえば、ESC内で垂直軸まわりの車両の回転運動を検知するヨーレートセンサーもそのひとつであり、現代の自動車には多いもので50個のMEMSセンサーが搭載されています。自動車においてMEMSセンサーは運転者の安全に直接関わるため、その信頼性と堅牢性が最も重要です。サイズや消費電力は二義的な意味しか持ちません。しかし、相手がスマートフォンやゲーム機となると、条件は一変します。ボッシュが数年かけてセンサーのサイズを50分の1に縮小したのも、民生用電子機器の多種多様なニーズに応えるためでした。民生用電子機器向けの最新世代のセンサーの場合、わずか数㎟のケースに複数の機能が密に詰め込まれています。また、センサーの消費電力も100分の1に抑えられました。こうした企業努力もあり、市場で多種多様なセンサーを提供できるサプライヤーはボッシュだけです。MEMSに関するボッシュの特許は、出願中のものも含めると1,000件をゆうに上回り、こうした取り組みも同社の技術革新力を確固たるものにしているのです。

Bosch Sensortec

移り変わりの激しい民生用電子機器市場の要求に素早く、柔軟に対応するために、ボッシュは2005年に子会社のBosch Sensortec GmbH(本社:ロイトリンゲン)を設立しました。このBosch Sensortecが最近市場に投入したのが、世界初の9軸センサーです。このBMX055センサーは、空間座標の3方向の加速度、角速度、地磁気を同時に測定でき、さまざまな用途に対応しています。このセンサーが真価を発揮するのは、移動物体の空間的位置と向き、そして地磁気に対する相対的な方向を正確に知る必要があるケース全般で、超小型の装置に組み込むことも可能です。

MEMSセンサー – 技術的背景

MEMSセンサーの内部は、非常に微細なシリコン構造体でできています。たとえば、ケースが動くと、この微細構造体がほんのわずか(1µmの数分の1)だけ移動します。それに伴って変化するシリコン構造体の電気的特性を測定し、加速度、角速度、圧力などの信号として取り出します。これにより、たとえば携帯電話がどのような位置にあるかがわかります。ボッシュのMEMS技術者が相手にするのは、信じがたいほど極小の世界です。ヒトの頭髪は直径が1mmの1,000分の70ほど(70µm)ですが、センサーの構成部品の中には寸法が4µmしかないものもあり、これは頭髪の太さの17分の1に相当します。

MEMSセンサーで発生する電気信号は非常に微弱なため、信号処理ASICをMEMSセンサーと同一チップ上に組み込み、微弱な信号を取り出して処理し、増幅した後にデジタイズ処理を行います。こうした過程を経て、MEMSセンサーの測定信号はコントロールユニットに直接伝えられます。そして、このMEMSセンサーには、これまでになかった新しい用途がいろいろ考えられています。たとえば、着衣に取り付け、装用者の心拍数を数える心拍数カウンターや、モバイル測候所、大気中のCO2濃度測定器、あるいは携帯電話をポケットにしまう際に見られる特有の動きを検知してディスプレイをオフにする機能の実現などです。

詳細情報をオンラインでご覧いただけます:
ボッシュの車載電子機器用センサー:automotive electronics
ボッシュの民生用電子機器向けセンサー:
consumer electronics
Sensors – how technology maps the world around it
MEMS: the stars of the sensor world

ビデオ:
Wafer fab and sensor manufacturing

報道対応窓口:
Christian Hoenicke
Phone +49 711 811-6285

自動車機器テクノロジーセクターはボッシュ・グループ最大の事業セクターです。2012年の売上高は 31.1 億ユーロで総売上高の約59%を占めています。自動車機器テクノロジーの売上により、ボッシュ・グループはリーディング・サプライヤーのポジションを確立しています。
全世界において約177,000人の自動車機器テクノロジーセクターの従業員が、内燃機関用噴射技術、代替駆動コンセプト、効率的そしてネットワーク化されたパワーワトレイン周辺機器、アクティブ/パッシブセーフティシステム、運転支援/コンフォート機能、ユーザーに優しいインフォテインメント技術やCar-to-CarおよびCar2Xコミュニケーションとコンセプト、オートモーティブアフターマーケット向けのサービスや技術という7つの事業分野で働いています。
ボッシュ・グループは、電気駆動マネジメントや横滑り防止装置ESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)、ディーゼルシステム用コモンレールなどの重要な革新的自動車技術にも対応しています。

Bosch Sensortec GmbHは、Robert Bosch GmbHの100%出資子会社で、家庭用電化製品、携帯電話、セーフティ―システム、産業機器、ロジスティクスなど、各種用途のMEMSセンサーの開発・製造・販売を手がけています。製品ポートフォリオには、3軸地磁気・加速度センサー、3軸ジャイロスコープ、気圧測定用プレッシャーセンサーや、各種用途に対応した総合的なソフトウェアポートフォリオが含まれます。2005年の設立以後、Bosch Sensortecは関係市場で頭角を現し、今では市場リーダーと目されています。ボッシュ・グループは1998年以来、MEMSセンサーのグローバルマーケットリーダーとしての地位を堅持しており、その累計販売数は30億個を超えるに至っています。
詳しくはこちらをご覧ください:www.bosch-sensortec.com

ボッシュ・グループの100%出資子会社のAkusticaは、シリコンマイクロフォン製品のトップサプライヤーです。その製品は音声入力品質の高さで定評があり、携帯ハンドセットやタブレット、ノートPCのインターネット電話機能、PCカメラモジュールなど、各種の音声収録アプリケーションで広く利用されています。同社はグローバルに顧客サポートサービスを提供しており、その中にはデザイン・インサービスやポストプロダクション段階の品質保証なども含まれています。本社を米国ペンシルベニア州ピッツバーグに置くグローバル企業のAkusticaは、台湾と上海に支社を持ち、さらに世界中の販売代理店の協力を通じて製品を販売しています。Akusticaの詳細についてはこちらをご覧ください:www.akustica.com

ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。2012年度の従業員数は約30万6,000人、売上高は525億ユーロを計上しています。また2013年初めからは、自動車機器テクノロジー、産業機器テクノロジー、消費財、エネルギー・建築関連テクノロジーの4事業セクター体制に移行しました。
ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHとその子会社約360社、世界約50カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されており、販売、サービス代理店のネットワークを加えると、世界の約150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売、サービスのグローバル・ネットワークが、ボッシュのさらなる成長の基盤です。
ボッシュでは2012年に約48億ユーロもの金額を研究開発に投じ、さらに全世界では4,800件以上の国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。私たちは革新的で有益なソリューションを提供し、そのすべての製品とサービスを通して、人々を魅了し、人々の生活の質を向上させることを目的にしています。この方針に基づき、ボッシュは全世界において人と社会に役立つ革新のテクノロジーを提供し続けていきます。それこそが「Invented for life」です。

さらに詳しい情報は
www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英文)
www.bosch-press.com ボッシュ・メディア・サービス(英文)
を参照してください。