ボッシュ(株)のプレスリリース

日本で ESC (Electronic Stability Control、横滑り防止装置)の市場調査を実施:
ファミリー向けの車両で低い装備率が目立つ結果に

  • 2007年に日本で新車登録された車両のうち、ESC 装備車両は14%
  • 2007年に全世界で生産された乗用車と6トン未満の軽商用車のうち、3台に1台が ESC を装備
  • 日本で ESC は依然として主にラグジュアリータイプのための安全装置にとどまっている
  • 欧州委員会はヨーロッパにおいて2012年から ESC 装備を義務化する法制立案を提出
  • ボッシュは ESC の需要増加に応えるために、日本のテクニカルセンターとテストコースに6000万ユーロを投資

2007年に全世界で生産された乗用車と6トン未満の軽商用車を合わせた7,300万台のうち、3台に1台には ESC が装備されています。この数字は2010年には44%に達し、2012年には2台に1台の割合で ESC が装備されると予測されます。このような世界的な増加傾向は、米国やオーストラリアで ESC に関する法整備が進んだことによるものと推定されています。2007年に日本で生産された車両のうち ESC が装備されていた車は27%ですが、その多くは輸出用車両でした。

日本国内の新車登録ベースの ESC 装備率は、2006年の約10%に対し、2007年は約14%でした。車両タイプ別の分析は、アッパータイプとラグジュアリータイプ、オフロード& SUV タイプで ESC 標準化が進んだことを示しています。また、軽自動車とミニバン& MPV タイプのマーケットシェアは合わせて50%以上に達するにもかかわらず、ESC はまったく装備されていないか、ESC 装備率が10%以下であることも判明しました。さらに、次にシェアが高く、合わせて25%以上のシェアがあるスモールタイプ、コンパクトタイプでも、装備率の増加はほんのわずかでした。

ESC は事故を未然に防ぐアクティブセーフティ(予防安全)技術で、交通事故や死亡者数の低減に貢献するものです。 ESC は ABS (Anti-Lock Brake System、アンチロック・ブレーキシステム)や TCS (Traction Control System、トラクション・コントロール・システム)を統合したインテリジェントなセーフティシステムで、各種センサが車両の状態を常にモニタしています。システムは横滑りの危険を検知すると瞬時に適切な車輪にブレーキをかけ、さらに必要に応じてエンジン出力をコントロールすることにより、車両を安定させ、制御可能な状態に保ちます。

車両制御の喪失や横滑りは、衝突前段階の主要なリスク要素であることが証明されています。衝突前段階の横滑り発生を国際的に見ると、負傷事故全体の少なくとも20%の衝突前段階で横滑りが発生しています。さらに死亡事故の場合は数字が上昇し、40%となっています。

ESC が広く普及してきたことで、多くの国において実際の事故状況でその効果を評価することが可能になりました。ESC の有効性を判定する研究は、日本を始めドイツ、スウェーデン、フランス、イギリス、米国、オーストラリアで行われてきました。ESC が乗用車やSUV車の単独事故を減らす効果があることに、もはや疑いの余地はありません。これらの研究は単独車両の死亡事故を乗用車で30~50%、SUV 車で50~70%減らせると見積もっています。

2011年9月から4.5トン以下すべての車両に ESC 装備を義務化することを定めた2007年の米国の規制に続いて、欧州委員会は2012年10月からすべての新しいモデルに、2014年からはすべての新車に ESC の装備を義務付けるという提案書を2008年5月に欧州議会と欧州理事会に提出しました。

ボッシュは1995年に世界で初めて ESC (横滑り防止装置)システムを市場に送り出した会社であり、ESC に関する意識向上のために積極的に活動を展開し、世界の主要市場への導入と普及を促進しています。日本では、積極的な ESC 普及活動を2002年から行っています。

ボッシュは横浜のテクニカルセンターと北海道の北東に位置する女満別のテストコースの拡張に、およそ6000万ユーロを投資する予定です。日本のシャシーシステムコントロール事業部長のヴォルフガング・ヒラーは説明します: 「世界的な法制化の展開を考慮する場合、私たちは日本における ESC の需要がかなり高まると予想しています。私たちは日本のお客様の国内向けと国際的なプロジェクトの両方に供給する準備ができています。」