ボッシュ(株)のプレスリリース

日本における自動車の安全に関する意識調査 結果概要:
欧州と比較し、「アクティブ・セーフティ」に対する認知が低い日本の現状が明らかに

  • 自動車安全技術で思い浮かぶのは「エアバッグ」が51%で最も多く、「ESC (Electronic Stability Control、横滑り防止装置)」という回答はわずか5%にとどまる
  • ESC の効果については60%以上が「知らない」もしくは「間違った理解」
  • 車購入の際の情報源で、最も回答が多かったのは「自動車メーカー、販売店」で76%。次いで多かったのは「インターネット」(53%)、「専門誌」(32%)
  • 日本のドライバーの65%がすでに緊急ブレーキを、また、43%が横滑りを経験

日本のドライバーにとって、安全は新しい車を選択するときの主要な基準となりますが、事故を未然に防止するシステム、アクティブ・セーフティに関する認識はヨーロッパの調査結果よりも低いです。ボッシュでは、日本における自動車の安全に関する意識調査「Bosch Safety Survey」を実施し、その調査結果を発表しました。この調査は、日本の自動車購入者における車両安全性の重要性を調査することを目的に、2008年5月から2008年6月にかけて、北海道・東北・関東・中部・関西・中国・四国・沖縄の各地域で実施されたものです。今回の調査に先駆け、2006年に欧州7カ国(イギリス、オランダ、ベルギー、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン)で実施した同様の調査結果との比較により、日本人が持つ自動車の安全性への意識の特徴が浮かび上がりました。

自動車の安全装備で思い浮かぶものについて尋ねたところ、「エアバッグ」という回答が51%と最も多く、次いで「ABS」(31%)、「シートベルト」(17%)という結果となりました。また、「ESC (Electronic Stability Control、横滑り防止装置)」と回答した人はわずか5%でした。欧州でも「エアバッグ」という回答が最も多いものの、その割合は88%に上ります。次に多いのが「シートベルト」で、こちらも58%という結果となりました。その他、「ABS」は37%、「ESC」でも15%の回答がありました。

一方で、「ESC」という名称を示した上で、認知を再度尋ねたところ、ESC を知っているという回答(理解している、名前を知っている)は64%となりました。欧州における同回答は全体の61%であり、認知に関しては、日本と欧州ではあまり差がない結果となりました。しかし、この「知っている」と回答した人に ESC の効果について尋ねると、日本で正しく説明できたのは37%にとどまり、欧州の51%を大きく下回りました。

こうした、自動車の安全性などの情報をどこから得ているのかについて尋ねたところ、「自動車メーカー、および系列販売店」という回答が76%と最も多く、次が「インターネット」(53%)、「専門誌」(32%)という結果となりました。欧州では「自動車メーカー、および系列販売店」が最も多い(62%)ものの、雑誌が24%、インターネットは19%という結果となっています。

最後に、ESC の機能や効果を説明した上で、再度 ESC についての認識を尋ねたところ54%の方が「ESC は次回の車購入時に重要な要素」と回答しました。今後、ESC の効果に対する認知が広まるとともに、日本国内においても ESC の需要が高まることが予想されます。

ESC はインテリジェントなアクティブ・セーフティ・システムで、各種センサが車両の状態を常にモニタしています。システムは横滑りの危険を検知すると、必要に応じてエンジン出力を減らし、瞬時に適切な車輪にブレーキをかけることにより、車両を安定させて制御可能な状態に保ちます。今回の調査結果では日本のドライバーの65%がすでに緊急ブレーキを行ったことがあり、43%が横滑りを経験していることが明らかになっています。

ESC が広く普及してきたことで、多くの国において実際の事故状況でその効果を評価することが可能になりました。ESC の有効性を判定する研究は、日本を始めドイツ、スウェーデン、フランス、イギリス、米国、オーストラリアで行われてきました。ESC が乗用車や SUV 車の単独事故を減らす効果があることに、もはや疑いの余地はありません。これらの研究は単独車両の死亡事故を乗用車で30~50%、SUV 車で50~70%減らせると見積もっています。

2011年9月から4.5トン以下のすべての車両に ESC 装備を義務化することを定めた2007年の米国の規制に続いて、欧州委員会は2012年10月からすべての新しいモデルに、2014年からはすべての新車に ESC の装備を義務付けるという提案書を2008年5月に欧州議会と欧州理事会に提出しました。

ボッシュは1995年に世界で初めて ESC システムを市場に送り出した会社であり、ESC に関する認識向上のために積極的に活動を展開し、世界中での普及を促進しています。日本では、2002年より各種イベントや試乗会を通じて、積極的な ESC 普及活動を行っています。