経営情報 ボッシュ(株)のプレスリリース

ボッシュは女満別テクニカルセンターを拡大
ABS / ESC 需要の増加に対応

  • 日本はドイツ以外でブレーキシステムの最大のエンジニアリング拠点に
  • 35億円の投資

東京(日本)発: ボッシュ株式会社は、女満別テクニカルセンターの拡張を本日発表しました。土地の購入が完了すれば、センターは現在の約30ヘクタールからおよそ倍の広さになります。第1段階として現在の計画期間内に約35億円をこの施設の増設のために投資します。

このセンターは日本におけるシャシー・システム・コントロール事業部の施設であり、投資の主な目的は、ESC (エレクトロニック・スタビリティ・コントロール、横滑り防止装置)とドライバー・アシスタンス・システム(運転支援システム)の開発や車両の試験に使用するテストコースの拡張です。ボッシュ・グループは世界中にブレーキシステムのための10のテストコースを運営しており、すべては同じ基準で設計されています。女満別テストコースの拡張に伴い、ESC のアプリケーションに使用するダイナミックな走行試験用の広いエリアを設けることを計画しています。このテストコースは、シャシー・システム・コントロール事業部のドイツ本社近郊にある、先進ブレーキシステムの研究開発施設として知られているボクスベルクのテストコースと類似の設計になる予定です。

ボッシュのシャシー・システム・コントロール事業部は世界中で日本の自動車メーカーに製品を供給しています。今回の多額の投資は、ドイツを除く最大のエンジニアリング拠点としての日本の立場をさらに強化します。

2008年、日本はボッシュ・グループにおける ABS (アンチロック・ブレーキ・システム)の開発センターになりました。2008年の日本の乗用車の ABS 装備率はすでに89%になっていますが、一方で、ABS の需要は特にアジアの新興国で増大しています。例えば、2008年のインド、中国、アセアン諸国の ABS 装備率は、世界の平均である76%を大きく下回っており、今後の装備率アップに向けてこの地域での ABS 開発施設や試験施設の重要性が高まっています。このようなニーズに応えるためにも、今回設備拡張を計画しました。

さらに、事故の削減目標達成に向けた世界各国の取り組みや世界的な義務化の動きを受けて ESC の需要が伸びることが見込まれています。2008年には日本で生産された乗用車のおよそ33%が ESC を装備していました。米国では2012年までにすべての新しい乗用車に ESC の搭載が義務化され、ヨーロッパでも2011年末までに新しいモデルに、2014年末までにはすべての新車に搭載が義務付けられます。日本でも乗用車への ESC 装備義務化が望まれ、現在は検討されています。

日本のボッシュ(株)の常務取締役であり、シャシー・システム・コントロール事業部長のヴォルフガング・ヒラー(Wolfgang Hiller)は、「世界的にセーフティシステムは、ABS や ESC のように事故を未然に防止するアクティブ・セーフティ・システムに重点が置かれる傾向にあります。また、アクティブ・セーフティ・システムとエアバッグやシートベルトのようなパッシブ・セーフティ・システム(事故のダメージ緩和)との協調ということも求められています。私たちは日本のカーメーカーからの ABS と ESC に対するニーズの増大に応えるために、日本における開発とアプリケーションの能力を拡張します。」と説明しました。

ボッシュは長い間交通安全への貢献ということに力を入れており、革新的なソリューションをカーメーカーに提供しています。1978年にはいち早く ABS を市場に導入し、それに続くすべての自動車のアクティブセーフティの基礎を築いてきました。日本においては1984年に初めて乗用車に ABS を導入し、1989年にはモーターサイクル用 ABS の開発を開始しています。さらにボッシュは1995年に ABS の機能を統合し、横滑りを防止する機能を加えた ESC を市場に導入しました。「ビークル・モーション・アンド・セーフティ(VMS)」のコンセプトのもと、ABS と ESC の範囲を拡張し、これをパッシブ・セーフティ・システム、新型センサ、シャシーおよびステアリング領域とリンクさせて交通事故の危険性を低減する革新的なセーフティ機能を創り出します。

女満別テクニカルセンターの拡張に加え、日本のお客さまの増大するニーズに的確に応えるために、シャシー・システム・コントロール事業部の横浜事務所のスペースを2009年の末までに倍増する拡張工事を開始しています。

広報窓口:
長崎 雅男、TEL: 03-5485-3393

ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。
自動車機器テクノロジー、産業機器テクノロジー、消費財・建築関連テクノロジーの3つのセクターから成るボッシュの2008年度の従業員数は28万2千名以上、売上高は約451億ユーロ(約6兆8,740億円)*に達しています。
ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュ GmbH およびその子会社 300社超と、世界の約60カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されています。販売、サービス代理店のネットワークを加えると、ボッシュは世界の約150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売、サービスのグローバル・ネットワークが、私たちのさらなる成長の基盤です。ボッシュは毎年、研究開発費として35億ユーロ以上を投資しており、全世界で3,000件以上もの国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。ボッシュはすべての製品とサービスにおいて革新的で有益なソリューションを提供することによって人々の生活の質(Quality of Life)を向上させ、循環型の持続的環境社会(Sustainable society)の創出に寄与していきます。

ボッシュの起源は、1886 年に創業者ロバート・ボッシュ (1861~1942)が設立した「精密機械と電気技術作業場」に遡ります。ロバート・ボッシュ GmbH の株式の大半は非営利組織である公益法人「ロバート・ボッシュ財団」(持株比率92%、議決権なし)が保有しています。議決権の大半は、株主の事業機能実行機関である共同経営者会「ロバート・ボッシュ工業信託合資会社」(議決権 93%)が保有しています。残りの株式と議決権はボッシュ家(持株比率 7%、議決権 7%)とロバート・ボッシュ GmbH (持株比率1%、議決権なし)が保有しています。
ロバート・ボッシュ GmbH の独自の株主構造は、ボッシュ・グループの財務上の独立性と企業としての自立性を保証するものです。「株主(利益配当)」と「経営(議決権)」が完全に分離した、この企業形態によって、ボッシュは長期的な視野に立った経営を行い、将来の成長を確保する重要な先行投資を積極的に行うことができるのです。

* 2008年度ボッシュ年間平均レート:152.32578円=1ユーロ

さらに詳しい情報は www.bosch.com ボッシュ・ワールドワイドのウェブサイトを参照してください。