自動車機器テクノロジー ボッシュ(株)のプレスリリース

ESC (エレクトロニック・スタビリティ・コントロール、横滑り防止装置)の装備が増加
人命を救う技術がほぼ5台に1台の新車に装備

  • 日本で新車登録された車両のうち ESC 装備車は19%で前年比5ポイント増、しかし装備率は世界的なレベルに比べ低い
  • 日本国内のすべての乗用車に ESC を装備することにより約350人の命が救われ13,000人以上の負傷者を低減できることを新しい調査が示す
  • ボッシュは「Choose ESC! (ESC を選ぼう)」キャンペーンに参加し、社団法人日本自動車連盟(JAF)が ESC の効果をドライバーに伝える活動を支援

東京発:日本国内における新車登録車両の ESC 装備率は、2007年の約14%から、2008年は約19%に上昇しました。これはボッシュ株式会社が例年行っている、ESC (Electronic Stability Control の略称)の日本市場における装備状況の調査結果です。この装備率の上昇は、ESC を標準で装備している新しいモデルの車両数の増加がもたらしたものです。

安全装備である ESC は、しばらくの間、主に高級車のみの標準装備でしたが、2008年にはミディアムとスモールカーでも次第に装備されるようになりました。特に「ミニバン・MPV」タイプは21%と顕著に増加しています。その一方で、日本の新車登録の3分の1以上を占める「軽自動車」には ESC がほとんど装備されていない状況です。

世界の ESC 装備率は、2008年に乗用車と6トン以下の商用車で33%に達しており、欧州と米国では新車の半数が ESC を装備していました。この欧米での高い装備率は主に法制化により加速されたものです。欧州では、2011年11月以降、すべての新しいモデルに、2014年11月以降はすべての新車に ESC の装備が義務付けられます。また、米国でも、2011年9月以降、4.5トン以下のすべての新車に ESC 装備の義務化が決まっています。

世界的な ESC 普及の要因は、ESC が人命を救い、社会にとって有益であることを明確に示した多くの事故調査結果にあります。2009年6月、日本で初めての「ESC の費用便益分析」を明海大学(千葉県)、政策研究大学院大学(東京)、ケルン大学(ドイツ)の研究者が発表しました。2007年の事故データに基づき、日本のすべての車両に ESC が装備されていたと仮定すると、344人の命が救われ、1,937人の重傷者と11,126人の軽傷者を低減できたと推計しています。また、ESC 装備に伴う費用が946億円であるのに対し社会全体としての便益は2,142億円で、その結果、費用便益比は2.3と推計しています。これは ESC の普及が社会にとって非常に有益であることを示しています。
(詳細:政策研究大学院大学HPhttp://www3.grips.ac.jp/~pinc/)

ボッシュは ESC の認知向上のための活動を積極的に行い、交通安全に貢献しています。
2009年7月から、ボッシュは「Choose ESC! (ESC を選ぼう)」キャンペーンに参加し、社団法人日本自動車連盟(JAF)が ESC の効果をドライバーに伝える活動を支援します。「Choose ESC!」は、2007年5月にヨーロッパでスタートした国際的なキャンペーンで、欧州委員会、ユーロ NCAP (欧州新車アセスメントプログラム)と FIA (国際自動車連盟)の関係団体である FIA 基金により支援されています。

ESC は事故を未然に防ぐアクティブ・セーフティ(予防安全)技術で、交通事故とそれに伴う死亡者の低減に貢献します。ESC は ABS (Anti-Lock Braking System、アンチロック・ブレーキ・システム)や TCS (Traction Control System、トランクション・コントロール・システム)を統合し、各種センサが車両の状態を常にモニターしている高度な安全システムです。システムが横滑りの危険を検知すると、瞬時に適切な車輪にブレーキをかけ、さらに必要に応じてエンジン出力をコントロールすることにより、車両を安定させ、制御可能な状態に保ちます。ABS、TCS、ESC はすべてボッシュが開発し、初めて市場に投入しました。

(*FIA基金:FIA Foundation for the Automobile and Society:2001年、FIA (国際自動車連盟)がF1世界選手権の将来の商業権代金として得た約3億ドルを原資として創設した英国の慈善団体(Charity)で、2008年12月現在132カ国、221団体が加盟しています。)

≪本件に関するお問い合わせ先≫
ボッシュ株式会社
シャシーシステムコントロール事業部 マーケティンググループ
セクション・マネージャー : アレクサンダー・ミュラー
担当者 : 千秋 昌代(せんしゅう まさよ)
TEL : 03-5485-4126

ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。
自動車機器テクノロジー、産業機器テクノロジー、消費財・建築関連テクノロジーの3つのセクターから成るボッシュの2008年度の従業員数は28万2千名以上、売上高は約451億ユーロ(約6兆8,740億円)*に達しています。
ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュ GmbH およびその子会社 300社超と、世界の約60カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されています。販売、サービス代理店のネットワークを加えると、ボッシュは世界の約150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売、サービスのグローバル・ネットワークが、私たちのさらなる成長の基盤です。ボッシュは毎年、研究開発費として35億ユーロ以上を投資しており、全世界で3,000件以上もの国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。ボッシュはすべての製品とサービスにおいて革新的で有益なソリューションを提供することによって人々の生活の質(Quality of Life)を向上させ、循環型の持続的環境社会(Sustainable society)の創出に寄与していきます。

ボッシュの起源は、1886 年に創業者ロバート・ボッシュ (1861~1942)が設立した「精密機械と電気技術作業場」に遡ります。ロバート・ボッシュ GmbH の株式の大半は非営利組織である公益法人「ロバート・ボッシュ財団」(持株比率92%、議決権なし)が保有しています。議決権の大半は、株主の事業機能実行機関である共同経営者会「ロバート・ボッシュ工業信託合資会社」(議決権 93%)が保有しています。残りの株式と議決権はボッシュ家(持株比率 7%、議決権 7%)とロバート・ボッシュ GmbH (持株比率1%、議決権なし)が保有しています。
ロバート・ボッシュ GmbH の独自の株主構造は、ボッシュ・グループの財務上の独立性と企業としての自立性を保証するものです。「株主(利益配当)」と「経営(議決権)」が完全に分離した、この企業形態によって、ボッシュは長期的な視野に立った経営を行い、将来の成長を確保する重要な先行投資を積極的に行うことができるのです。

* 2008年度ボッシュ年間平均レート:152.32578円=1ユーロ

さらに詳しい情報は www.bosch.com ボッシュ・ワールドワイドのウェブサイトを参照してください。