第41回 東京モーターショー 2009

第41回 東京モーターショー 2009

ガソリンとディーゼルエンジン
ボッシュ:内燃機関技術は依然最適な選択肢
エンジンをより小型化して燃費を低減しつつ出力は同レベルを維持

  • 今後20年間、自動車のパワートレインとして最適な選択肢であり続ける内燃機関
  • 革新的技術により、2015年までにディーゼル/ガソリンエンジンの燃費と CO2 排出量を約30%低減

ボッシュの技術によって、今後数年の間に内燃機関はより経済的で環境に優しいものになっていきます。つまり、将来のガソリンやディーゼルエンジンは、燃費と CO2 排出量が低減され、さらに厳しい排気ガス規制にも対応することができるようになるのです。世界をリードする自動車部品サプライヤーとしてのボッシュは、今後20年間にわたって内燃機関エンジンが最適な選択であり続けると考えていますが、同時にパワートレインの電動化事業も強化していきます。

ガソリンやディーゼルエンジン用の新世代直噴システムは、ダウンサイジングコンセプトやターボ過給との組み合わせによって、車をより低燃費にするための重要な役割を担う存在になってきます。エンジンのダウンサイジングでは、エンジン排気量を減少させたり、気筒数を減らしたりします。エンジンを小型化することによって、ポンピングロスとフリクションが小さくなり、その結果、燃費と CO2 排出量が低減されます。また、直噴システムとターボ過給を組み合わせることにより、出力は低下することなく維持されます。ダウンサイジングコンセプトと他の技術を組み合わせて適用すれば、2015年までに中型クラスの車の燃費は、現在と比べて約30%の低減が可能になります。ボッシュは、ガソリンやディーゼルエンジンでこの目標を達成するために、システムやコンポーネントの開発を進めています。

ガソリンエンジン:直噴システム、ターボ過給、そしてダウンサイジング

今日、ガソリンエンジンは、世界で最も普及しているパワートレインです。ガソリンエンジンをより効率的にすることで、CO2 排出量を大きく低減することができます。現在世界で販売されているガソリンエンジン車の約3分の2は、依然としてポート噴射式のシステムです。これをガソリン直噴システムとターボ過給の組み合わせに切り替えるだけで、燃料消費量が約15%節減できます。

ボッシュは、ガソリン直噴システムとターボ過給の組み合わせをベースにした技術パッケージを作りました。このパッケージによって、さまざまなレベルの小型軽量化が可能になります。第1パッケージでは、インテークバルブとエキゾーストバルブの可変バルブタイミング制御とスカベンジングが加えられます。これによって、特にエンジンの低回転数域で、バルブオーバーラップ中にシリンダーに送り込まれる吸入空気量が増やされ、その結果、トルクが大幅に増大します。この第1パッケージにスタート / ストップ・システムと排気熱エネルギー低減の熱管理システムを加えると、一層燃費が低減され、エンジンの効率が高まります。さらに、最適化したオルタネータによってブレーキエネルギーの回生が可能になります。この時、他の補機が必要とする電力は供給され続けます。

ボッシュ・ガソリン・システム事業部長のヴォルフ-ヘニング・シャイダー(Wolf-Henning Scheider)は、「これによって、現在2.0リッターの標準的ポート噴射エンジンの出力に相当する100 kwを、ターボ過給付き1.4リッター4気筒エンジンで発生させ、燃費と CO2 排出量を約22%低減することができます。ミドルクラス車両の燃費は、これによって6.0リッター / 100 km(16.7 km / リッター)となり、これを CO2 排出量に換算すると142 g / kmとなります」と述べています。

より高い過給圧

ガソリンエンジン用の第2のテクノロジーパッケージでは、2015年までに燃費を29%も低減することができます。これには3気筒、排気量1.1リッターのエンジンが想定されていますが、出力は100 kw、トルクは200 Nmと2.0リッターの標準的なポート噴射エンジンと同レベルに維持されます。第1パッケージに追加された技術的機能はターボ過給圧で、1.8 bar から2.4 bar に高められています。このパッケージではバルブコントロールがより複雑化され、バルブタイミングだけでなくバルブリフトも制御され、可変吸入量が可能となります。このパッケージでは燃費が5.5リッター / 100 km(18.2 km / リッター)、CO2 排出量が130 g / kmとなります。

ディーゼルエンジン:噴射圧と過給圧を増大

燃料効率は、ディーゼルエンジンでもさらに高められます。コモンレール式噴射システムとターボ過給を装備した、出力100 kwの現在の標準的な2.0リッターディーゼルエンジンと比較すると、2015年までに中型クラスの車で燃料消費量が3.6リッター / 100 kmと3分の1に減り、CO2 排出量はわずか97 g / kmになります。

ボッシュ・ディーゼル・システム事業部エンジニアリング担当エグゼクティブヴァイスプレジデントのロルフ・レオンハルト(Dr. Rolf Leonhard)は、ディーゼルエンジン用の第1テクノロジーパッケージについて次のようにまとめています。「EGR、吸入空気の過給圧、燃料噴射圧を、エンジン特性マップの大部分で増大させることで、窒素酸化物のレベルを燃焼過程で低減させることに成功しています」。さらにこのパッケージには、ガソリンエンジンに適用したのと同じ、2.0リッターから1.6リッターへのダウンサイジング、スタート / ストップ・システム、熱管理システムという要素も含まれています。このパッケージでは燃費が22%低減されて4.2リッター / 100 km(23.8 km / リッター)になり、CO2 排出量は112 g / kmになります。

DENOXTRONIC がエンジンをさらに効率的に

第2ステップでは、排ガス処理が窒素酸化物の排出量低減に大きな役割を果たします。排気ガス規制が Euro 5 から Euro 6 へ移行すると、窒素酸化物(NOx)排出量を半分以下に削減しなければならないので、これが非常に重要なのです。大型車両に搭載された高出力のディーゼルエンジンの窒素酸化物排出量を削減するために、将来少なくとも触媒コンバーターの装備が必要になります。この目標を達成するために、ボッシュは選択還元触媒用 DENOXTRONIC 技術をすでに商用車用に供給し、実績を重ねています。

DENOXTRONIC は、燃費を低減することも可能です。窒素酸化物を後処理で削減することで許容される高燃焼温度により、ディーゼルエンジンの効率は5~7%高くなります。これを現在の標準的なエンジンと比較すると、1.6リッター4気筒エンジンで燃費は28%に低減されて3.9リッター / 100 km(25.6 km / リッター)になり、CO2 排出量に換算すると105 g / km となります。エンジンサイズを4気筒から3気筒に減らして小型化して排気量1.2リッターのエンジンにしても出力は同じ100 kwに維持され、燃費は3.6リッター / 100km(27.8 km / リッター)に(CO2 排出量は97 g)なります。これを現在の標準的なディーゼルエンジンと比較すれば、33%の燃費低減となります。

広報担当窓口:
ボッシュ(株) コーポレートコミュニケーション室
セクション・マネージャー 長崎 雅男
TEL:03-5485-3393

ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。
自動車機器テクノロジー、産業機器テクノロジー、消費財・建築関連テクノロジーの3つのセクターから成るボッシュの2008年度の従業員数は28万名以上、売上高は約451億ユーロ(約6兆8,740億円)*に達しています。
ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュ GmbH およびその子会社 300社超と、世界の約60カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されています。販売、サービス代理店のネットワークを加えると、ボッシュは世界の約150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売、サービスのグローバル・ネットワークが、私たちのさらなる成長の基盤です。ボッシュは毎年、研究開発費として35億ユーロ以上を投資しており、全世界で3,000件以上もの国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。ボッシュはすべての製品とサービスにおいて革新的で有益なソリューションを提供することによって人々の生活の質(Quality of Life)を向上させ、循環型の持続的環境社会(Sustainable society)の創出に寄与していきます。

ボッシュの起源は、1886 年に創業者ロバート・ボッシュ (1861~1942)が設立した「精密機械と電気技術作業場」に遡ります。ロバート・ボッシュ GmbH の株式の大半は非営利組織である公益法人「ロバート・ボッシュ財団」(持株比率92%、議決権なし)が保有しています。議決権の大半は、株主の事業機能実行機関である共同経営者会「ロバート・ボッシュ工業信託合資会社」(議決権 93%)が保有しています。残りの株式と議決権はボッシュ家(持株比率 7%、議決権 7%)とロバート・ボッシュ GmbH (持株比率1%、議決権なし)が保有しています。
ロバート・ボッシュ GmbH の独自の株主構造は、ボッシュ・グループの財務上の独立性と企業としての自立性を保証するものです。「株主(利益配当)」と「経営(議決権)」が完全に分離した、この企業形態によって、ボッシュは長期的な視野に立った経営を行い、将来の成長を確保する重要な先行投資を積極的に行うことができるのです。

* 2008年度ボッシュ年間平均レート:152.32578円=1ユーロ

さらに詳しい情報は www.bosch.com ボッシュ・ワールドワイドのウェブサイトを参照してください。


このプレスリリースは2009年09月に Robert Bosch GmbH より発行されました。原文をご覧ください。>