第42回 東京モーターショー 2011

より高い安全性と快適性を実現するシステム
あらゆる車両クラス向けのボッシュのドライバー・アシスタンス・システム

  • 国連の統計結果:交通事故による年間の死亡者数が130万人に
  • 中型車・小型車向け緊急ブレーキシステム用の新しい中距離レーダーセンサー
  • ビデオセンサーをベースにした安全性・快適性に関する広範囲な追加機能
  • 新興市場向けとしても最適なモーターサイクル/スクーター用の低価格ABS

今後数年間のうちに自動車の運転はより安全で快適なものになっていく必要があります。そこで、既存のアシスタンス/セーフティシステムを改善し、新しい機能や改良型のセンサーを開発することにより、ボッシュは安全性の向上を推進しています。「世界中で交通事故が多発しているという現状は、可能な限り高いレベルのセーフティテクノロジーが自動車に不可欠であることを指し示しています」。ボッシュ・シャシーシステム・コントロール事業部長のヴェルナー・シュトルト(Dr. Werner Struth)はこのように述べ、国連の統計結果にも言及しました。そのデータによると、世界中で毎年130万人が交通事故で命を落とし、約5,000万人が負傷しているとあります。さらに今後10年間では新興国における交通量の増加が主な要因となり、交通事故による犠牲者は年間190万人に増えると見込まれています。

ボッシュはこうした国際的な事故調査データに基づき、効果的な支援機能や安全機能の開発を進めています。たとえば、死亡事故の主な原因の1つとなるのが横滑りですが、その車両の横滑りを防止する技術的なソリューションが、ボッシュが開発したエレクトロニック・スタビリティ・コントロール(ESC)です。

ESCはすでに1995年から量産が開始され、現在ではこのシステムを標準装備として義務化する国が増えつつあります。

車両の周囲をモニターするセンサー、パワートレイン、セーフティテクノロジーといった既存のシステムのネットワーク化を図ることにより、今でもすでに車両の高性能なセーフティシステムが実現しています。事故防止に役立つボッシュの最新の製品ラインナップには、衝突予知緊急ブレーキシステム、サイドビュー・アシスト、車線逸脱警報システム、ナイトビジョンシステムなど、レーダーや超音波、ビデオをベースにした機能があります。

新しいセーフティ/アシスタンスシステムの開発にあたり、ボッシュはさまざまな目標を掲げています。一方では、毎日使用することになる新しい機能を通じてドライビングの安全性・快適性を高め、ドライバーの負担を軽減する必要があります。他方では、低価格車両や新興国でも採用されるように、既存のシステムのコストを下げなくてはなりません。その背景には、安全技術が広く普及してこそ、その技術が交通事故による死傷者の減少に貢献できるという考えがあります。その一例となるのがレーダー技術の開発です。

小型化/高性能化するレーダーセンサー

レーダーセンサーの検知距離は非常に長く、距離や速度の正確な測定が可能です。ボッシュは2000年にアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)の一部として、その第1世代の生産を開始しました。第1世代と比較すると、最新の第3世代の長距離レーダーセンサー(LRR3)はあらゆる面で向上しており、約60%の小型化に成功しただけでなく、性能が著しくアップしています。さらに、世界で初めて採用されたシリコン・ゲルマニウム技術により、製造コストを大幅に抑えることにも成功しています。LRR3の検出距離範囲は最大250m、検出角は最大30度で、高級車クラスの車両に装備されるACCシステムや衝突予知緊急ブレーキシステムに最適なセンサーです。

緊急ブレーキシステムの技術的なベースとなるのは、レーダーセンサーとESCシステムです。追突事故が迫っていることをシステムが検知すると、システムは出来る限り事故を回避するためにドライバーに警告を発し、制動を支援します。それでも事故を回避できないときは、衝突の直前にフルブレーキをかけ、衝撃を大幅に軽減させます。ボッシュは交通量の多い市街地での走行向けに、走行速度が時速30 km以下でも緊急ブレーキシステムがドライバーを支援するよう、機能範囲を拡張しています。この機能は2011年中にも量産が開始されます。

ボッシュの新しい中距離レーダーセンサー(MRR)により、今後はこうしたシステムがより低価格になっていきます。このセンサーの検出距離範囲は最大160mで検知角は最大45度です。このことから時速約150 kmまでの緊急ブレーキシステムやACC機能で使用でき、中型車や小型車向けとしても十分通用します。これを後方に設置することで、死角を広範にモニターできるようになります。MRRは2012年末に投入される予定です。

新しい中距離レーダーセンサーは長距離レーダーセンサーと同じく77GHzの周波数帯で作動します。また、市場で普及している24GHzバージョンと同程度の価格でありながら、性能はそれをはるかに上回っています。このレーダーセンサーは世界中で恒久的に自動車専用として割り当てられた周波数帯域を使用し、標準的な24GHzセンサーのわずか約1/3のサイズとなっています。さらに、77GHzタイプの物体識別能力は3倍に向上し、速度と距離を3~5倍の高精度で測定できます。

ビデオシステム:レーダーを理想的なかたちで補完

ビデオセンサーはレーダーを補完し、多量の情報を提供します。それを通じて、両方のセンサーデータを結び付けて詳細な車両前方の状況解析結果を提供します。ただし、高性能なソフトウェアアルゴリズムを開発するためには、関連するセンサー技術と画像処理の面で膨大なノウハウが求められます。

ビデオセンサーが車両の周りで起こっていることを「認識」すると、このデータをもとにして車両や歩行者、さらにそれぞれの進行方向を検知するだけでなく、ACC機能を向上させます。横方向の動きを迅速に認識できるため、後方の車両が自車を追い越して前方に割り込んできた場合などにシステムが素早く反応します。車線逸脱警報と車線維持支援システムはビデオデータの解析のみをベースにしています。また、ビデオ信号をヘッドライトの自動制御や道路標識の認識に使用することもできます。

事故防止:居眠り運転検知システムとモーターサイクル用ABS

運転中に一瞬でも危険な居眠りをすると、大抵の場合ステアリング操作に特徴的なパターンが現れます。ボッシュの居眠り運転検知システムはこのパターンを活用し、舵角センサーの信号を継続的に解析して適切にドライバーに休憩を促す警告を発します。なお、この居眠り運転検知システムはソフトウェアベースの機能ですので、低価格での提供が可能となります。

自動車だけでなく、二輪車が関わる事故も多発しています。こうした事故防止の対策として多くのケースで有効となるのが、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)です。ボッシュは新世代のコンパクトなABSを2010年に市場に投入しました。新型のモーターサイクル用ABS Generation 9のベーシックバージョンは重さがわずか700gほどで、世界最小の量産ABSシステムとなっています。サイズがコンパクトで価格も抑えられているため、小型のモーターサイクルやスクーターに装備することができます。

広報担当窓口:
Stephan Kraus
Tel: +49 711 811-6286

ボッシュ・グループ概要 The Bosch Group at a Glance

自動車機器テクノロジーセクターはボッシュ・グループ最大の事業セクターです。2010年の売上高は 281 億ユーロで総売上高の約59%を占めています。自動車機器テクノロジーにより、ボッシュ・グループはリーディング・サプライヤーのひとつになっています。全世界の約167,000人の自動車機器テクノロジーセクターの従業員が、内燃機関用噴射技術、パワーワトレイン周辺機器、 代替駆動コンセプト、アクティブ/パッシブセーフティシステム、ドライバーアシスタンス/コンフォート機能、車載情報通信システム、オートモーティブアフターマーケット向けのサービスや技術という7つの事業分野で働いています。ボッシュ・グループは、電気駆動マネジメントや横滑り防止装置ESC、ディーゼルシステム用コモンレールなどの重要な自動車技術の革新にも対応しています。

ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。自動車機器テクノロジー、産業機器テクノロジー、消費財・建築関連テクノロジーの3つのセクターから成るボッシュの2010年度の売上高は約473億ユーロ、従業員数は28万人以上です。ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHおよびその 子会社 300社超と、世界の60カ国以上にあるドイツ国外の現地法人で構成されています。販売、サービス代理店のネットワークを加えると、ボッシュは世界の約 150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売、サービスのグローバル・ネットワークが、私たちのさらなる成長の基盤です。ボッシュは2010年、研究 開発費として約40億ユーロを投資し、全世界で3,800件以上もの国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。
ボッシュはすべての製品とサービスにおいて革新的で有益なソリューションを提供することによって、人々の生活の質(Quality of Life)を向上させ、循環型の持続的環境社会(Sustainable society)の創出に寄与していきます。

さらに詳しい情報は
www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英文)
www.bosch-press.com ボッシュ・メディア・サービス(英文)および
www.125.bosch.com ボッシュ創業125周年記念サイト
を参照してください。


このプレスリリースは2011年8月4日に Robert Bosch GmbH より発行されました。原文をご覧ください。>