ロバート・ボッシュ財団 Robert Bosch Stiftung

企業の利益を、社会の利益に。
創業者ロバート・ボッシュの「社会のあらゆる困窮を和らげるだけでなく、特に人々の道徳、健康、そして知力を高めること」という理念を実践し、 Bosch の社会奉仕活動の中心となっているのが、創業者の遺志を継いで1964年に設立された「ロバート・ボッシュ財団」です。
ロバート・ボッシュ GmbH の株式の92%を有する同財団は、 Bosch グループからの利益配当を基金に、公益目的の社会奉仕活動を行っています。
ロバート・ボッシュ財団は、民間企業の財団としてはドイツでも有数の規模を誇ります。
1964年、創業家ボッシュ家が相続したロバート・ボッシュ GmbH の株式は、Vermögensverwaltung Bosch GmbH (1921年に創業者ロバート・ボッシュが設立した資産管理の有限会社)に移管されました。1969年に同財団は「ロバート・ボッシュ財団(Robert Bosch Stiftung GmbH)」に名称変更しました。
ロバート・ボッシュ GmbH の株式の92%を有する財団は、創業者ロバート・ボッシュの社会奉仕と慈善の精神を継承し、現代社会に即した形で具現化しています。社会の在り方、政治への深い洞察と、自己の信条を貫くという信念のもとに、社会活動と慈善活動を主導する企業家であった創業者ロバート・ボッシュの哲学は、ロバート・ボッシュ財団の運営の基準となっています。
財団は、独自のプログラムを展開し、下部組織の研究機関を助成するだけでなく、社会が直面している問題に取り組む外部団体によるプロジェクトやイニシアティブ(市民プロジェクト)を支援しています。
財団は現在、「人文・社会・自然科学と研究」、「ヘルスケアと人道支援」、「国際理解の促進」、「教育と社会」、「市民社会と文化」に関連する分野のプロジェクトを支援しています。毎年、800以上もの新しい国内外プロジェクトが選択され、合計110人の財団職員がそれらの活動の運営・支援に携わっています。プロジェクトのうち、60%は国際的なプロジェクトです。財団がその活動において用いる手法として、研究助成、奨学金、賞の授与、コンテスト、研修、パイロット・プロジェクトの推進、各国若手リーダーやジャーナリスト対象のプログラムなどがあります。
ロバート・ボッシュ財団の2010年度の年間支出総額は約6,300万ユーロ(約73億円)以上に達します。
| ロバート・ボッシュ財団の支出: 分野別 (2010年度) |
単位: 100万ユーロ |
|---|---|
| 科学と研究 | 5.7 |
| ヘルスケアと人道支援 | 5.8 |
| 国際理解の促進: 西欧・米国・トルコ・日本・インド | 11.2 |
| 国際理解の促進: 中欧・東欧・CIS(独立国家共同体)・中国 | 10.8 |
| 教育と社会 | 8.5 |
| 社会と文化 | 6.9 |
| ロバート・ボッシュ病院の運営助成 | 5.4 |
| 医学研究機関1)での研究助成 | 7.0 |
| 財団内の独立機関2)への寄付資金 | 1.8 |
| 支出総額 | 63.1 |
- 上記表注
- 1) マルガレーテ・フィッシャー・ボッシュ臨床薬理学研究所、医学史研究所
- 2) Otto und Edith Mühlschlegel Stiftung, Hans-Walz-Stiftung and Rochus und Beatrice Mummert Stiftung (高齢者医療や自然療法の研究支援の財団)、Rochus und Beatrice Mummert Stiftung (中欧・東欧問題への取り組みを支援する財団)、DVA-Stiftung supports(独-仏の二国間協調を支援する財団)
財団が支援する主な活動分野
財団は、教育制度の改革、移民問題、欧州統合プロセスの推進、そして増大しつつある労働市場の変化や、人口動態の変化による影響の研究など、現代社会が直面している問題に、とくに焦点を当てています。
財団は、ドイツの教育のさらなる発展のための改革を支援しています。科学界におけるドイツの地位を強化するために、若いアカデミックな才能の育成や、国際的な対話の促進にも寄与しています。また、移民の融合と共生に関する問題への地域レベルでの取り組みを支援しています。
国際理解の促進は、財団の設立当初からの中心的なテーマであり、長期的な視点での継続的な取り組みが行われています。財団は、政治、行政、メディア、文化、経済、学術の分野で次代を担う各国の若手リーダーの育成と人的交流を支援しています。これらの活動の目的は、対話を促進し、相互協力の可能性を討議して、文化的多様性を受容することによる国家協調です。
財団は、ドイツに持続可能な医療制度を確立するための支援を続けています。とりわけ、日常生活の具体的な改善や変化を促進するプロジェクトを支援しています。
財団が主導する、人口動態の変化による社会問題の研究プロジェクトは、家族形態の変化と改善というテーマに持続的に取り組むには、旧来の観念から脱却し時代に合った概念を導入することが必要であると報告しています。
また財団は、労働市場の変化に対応し、若者が労働市場へよりスムーズに進めるようにするためのプログラムや、高齢者の労働力をよりよく活用するためのプログラムの導入を支援しています。
伝統と現代の調和
創業者ロバート・ボッシュの旧邸宅 The Bosch Villa (Robert Bosch Haus)には、ロバート・ボッシュ財団の本部が置かれています。敷地内に隣接するボッシュ・ハウス・ハイデホフ(Bosch Haus Heidehof)は、ボッシュ・グループのシニア・エグゼクティブ用研修センター兼会議場です。ここでも財団の従業員が働いています。
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