経営情報

ボッシュ:コネクテッド ライフまであとワンクリック
センサー、ソフトウェアとサービスにフォーカス:
ボッシュが技術革新によって生み出す、
持続可能性のあるネットワーク化された未来


ボッシュ取締役会メンバー
兼ロバート・ボッシュLLC会長
ヴェルナー・シュトルト

米国ネバダ州ラスベガスで開催された
国際家電見本市「CES 2015」会場での記者会見
2015年1月5日


本稿は実際の講演内容と異なる場合があります。

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  • 2015/01/05
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プレスリリース

皆さま、おはようございます。

CESでの取材の冒頭に、ボッシュをお選びいただき誠にありがとうございます。
皆さまにとって、素晴らしい、実りある朝になることを願っております。皆さまと同じように、私の今日という一日はこのようにして始まりました。

  • Eメールをチェックすると…
  • 娘からのメールを受信していました。
    パパ、調子はどう?土曜日に友達とスキーに行きたいの。
    でも、お小遣いが足りないのよね。少し支援してくれない?必ず返すって約束するわ!
    でも、パパがベガスで大儲けしたら帳消しにしてね!:)
    記者会見の成功を祈っています!<3
  • 仕方がないので、オンライン バンキングで少し用立ててやることにしました。
  • マイカーのうち1台をアップデートしました。
  • ニュースの見出しをスキャンしました。
  • 自宅の状況をチェックしたところ、ドアはしっかり施錠され、ヒーターのスイッチはオフになっていました。
ご想像いただけると思いますが、私はこれらの作業を、手元のスマートフォンを何回かクリックするだけで行うことができました。そして、ここにいるジャーナリストの皆さまも私と同じようなことをなさってきたのではないでしょうか。皆さまにとっても、ネットワーク化が 仕事の基本になっていることかと思います。
コネクテッド ライフは、私たちの実際の日常生活のすべてを根底から変えつつあり、その勢いには目をみはるばかりです。しかも、このコネクテッド ライフは始まったたばかりで、それが私たちの暮らしにどのような影響を及ぼすのかを本当に理解できるのは、もっと先のことになりそうです。

ご存知ない方も多いかもしれませんが、ボッシュはスマートで、持続性があり、安全な未来のコネクテッド ライフの実現に積極的に関わっています。そのために、ソフトウェアの開発に力を入れながら、戦略的パートナーとの連携にも力を注いでいます。ボッシュはネットワーク化事業の一環として、「S」で始まる3つのモノを提供しています。それは、
  • センサー、
  • ソフトウェア、
  • そしてサービスです。
携帯電話ではなく、スマートフォンをお持ちの方は どのくらいいらっしゃいますか、と10年前に質問したら、手をあげるのはおそらくほんの数人だったのではないかと思います。今日、それと同じような結果にするためには、質問を変え、スマートフォンをお持ちでない方はどのくらいいらっしゃるかと尋ねなければならないでしょう。ニールセンの調査によると、米国の携帯電話ユーザーのうち、スマートフォン ユーザーが初めて過半数を占めたのは2013年で、その割合は65%ほどでした。
コネクテッド . . .
スマート . . .
コネクテッド ライフが私たちの生活を変えつつあり、家庭生活からモビリティに至るまで、快適性と利便性がさらに向上しています。新しい技術を正しく扱うことができれば、日々の暮らしの安全性とセキュリティーも向上します。ネットワーク化された環境で、私たちこれまで想像もつかなったほどの多量の情報にアクセスできるようになります。そして誰もが、多くのさまざまなコミュニティのメンバーとなることができます。

かつて、コミュニティは、私たちが暮らしている地域を意味する言葉として用いられていました。 あるいは、私たちが育った町、または、ひとりの大人としてルーツを確立した場所を意味していました。今日でもそうした意味でコミュニティという言葉が用いられますが、それだけにとどまりません。似た考え、解決すべき問題、あるいは特定のライフスタイルへの憧れなどを共有する世界中の人々の仮想上の集合体を指すためにも、この言葉が用いられています。

今週、このCESの会場で私たちはひとつのコミュニティとなります。そのコミュニティがイベント終了後も継続することを願ってやみません。CESの会場で出会った私たち全員がいつまでもつながっていられるように、ボッシュ子会社のRobert Bosch Venture Capitalが出資するFlybits社が、ショー アプリを開発しました。その名は、「Bosch@CES」です。
「Bosch@CES」アプリを使えば、スマートフォン ユーザーはCES会場で展開されている、ボッシュのあらゆる活動を常時フォローすることができます。これには、スピーチ、デモ、ボッシュの展示の詳細、屋外での試乗会のほか、数多くのボッシュ製品に関する情報も含まれます。職場で、自宅で、そしてイベント会場で、いつでもつながっていることが、私たち全員の新しいライフ スタイルとなりつつあります。

では、ボッシュは急速に変わりつつあるネットワーク化された環境にどのように対応しようとしているのでしょうか?答えは簡単です。ボッシュはメガトレンドを注視しています。世界中の動きを探り、消費者ニーズを特定し、人々の暮らしを良くする革新的なソリューションを追求しているのです。ターゲットとしているのは生活全般で、その中には住宅はもちろん、さまざまな形態のモビリティも含まれます。

多くの方がご存知のように、ボッシュは28万人を超える従業員を擁する大規模なグローバル企業です。
私たちの製品は4つのセクターに大別できます。

モビリティ ソリューションズ、

産業機器テクノロジー、

消費財、

エネルギー・建築関連テクノロジーです。

今日は、これら4つのセクターのうち3つにフォーカスしてお話しします。

O2センサーからオーブンに至るまで、皆さまはボッシュの製品をあちこちで見かけることでしょう。中にはみなさまをびっくりさせるものもあるかもしれません。そして私たちは、ボッシュのすべての製品が皆さまを魅了することを願っています!
私たちは、革新的なつながりを生み出し、お客様にとって本当に役に立つものを提供したいと考えています。

私たちのコーポレートスローガンは「Invented for life」、つまり私たちの製品は、皆さまの生活を豊かにするために作られています。

Invented for life とモノのインターネット化の内に秘められたパワーが組み合わさると、私たちの技術革新にいっそう弾みがつき、世界中の消費者のお手元に、より高度なテクノロジーをお届けすることができます。

ボッシュはまるでレーザー ビームのように、テクノロジーとサービス、そして技術革新に関心を寄せ、ユーザー エクスペリエンス全体についても考察しています。技術革新で成功を収めるには、トップクラスの頭脳が必要です。それも既存のテクノロジーを理解できるだけでなく、次に来るものをビジョンとして描ける才能の持ち主です。
私たちは、起業家的思考を持ち、チームの一員として働ける人を求めています。先端的なアイディアを提案し、それを商品化できるような人々です。私たちは、従業員を育て、未来に備えるために多くのリソースを費やしています。そうすることが、社会の利益になり、私たちにも利益をもたらすことになると考えているからです。

ボッシュの製品ポートフォリオの間口の広さ、奥行きの深さを知っている人はそう多くはいません。率直なところ、私たちがCESに参加した理由のひとつはそこにあります。私たちは、ボッシュをより多くの方々に理解してほしいと考えています。私たちの製品ポートフォリオを見ていただければ、私たちのビジョンが人々の間に浸透し、Invented for life が単なる飾り文句でないと分かっていただけると思います。これは私たちにとっての道標なのです。ボッシュの製品開発、従業員、そして基本理念の道標です。

私たちは、この壮大なイベントに再び参加できたことを大変嬉しく思っています。

今回、ボッシュ チームはこの見本市のために、真に国際的と呼べるアプローチを用意しました。ブースには、私たちが全世界で導入した製品が展示されています。これまでもそうでしたが、今回、私たちは皆さまにボッシュの概要と、CESで私たちが何を展示しているかをお知らせし、皆さまをブースにご案内してから、ボッシュの役員が行うプレゼンテーションにお招きし、さまざまなデモ イベントにご参加いただく予定です。

ボッシュはSands Expoのスマート ホーム マーケットプレイスと、ラスベガス コンベンション センターに近いノース プラザのビークル インテリジェンス マーケットプレイスのスポンサー企業として展示できることを誇らしく思っています。ボッシュの活動すべてを網羅したリストがお手元のメディアノートブックに含まれておりますのでご参照ください。

ボッシュがどのような企業であるかをご理解いただくために、今日、私はさまざまな技術を取り上げますが、それはボッシュが提供するテクノロジーの一部にすぎません。
では、私たちの生活において、コネクテッド ライフが非常に大きな影響力を持つ2つの分野について見ていくことにしましょう。
それは、コネクテッド ホームと
コネクテッド モビリティです。

CESで何度も耳にするネットワーク化が、このような小さなセンサーによって実現できると知ったら、驚かれるのではないでしょうか?
情報交換のため、私たちの周囲にあるすべての物体にセンサーを取り付け、それぞれに独自のWEB アドレスを与えることができます。ネットワーク化とセンサーはモノのインターネット化のベースとなるもので、これがコネクテッド ライフを可能にします。そしてボッシュは、マイクロ エレクトロ メカニカル センサー、略してMEMSのリーディング サプライヤーでもあります。

私たちは、自動車用や家電製品のアプリケーション向けにさまざまなセンサーを提供しています。また、世界で使用されているスマートフォンの半数以上にボッシュのセンサーが使われています。つまり、スマートフォン、電化製品、あるいは皆さまの車など、身近なところでボッシュのセンサーが使われている可能性が大いにあるというわけです。

前回のCESにおいて、ボッシュは世界的にも他に例のない環境センサー技術を初公開しました。これは、気圧、湿度、温度の各センサーを1個のハウジング内に統合した技術です。その流れを受けて、ボッシュは今回、次のステップとなる環境センサー技術を発表いたします。 それが、ガス センサーの「BME680」です。これは、ガスと温度、湿度、気圧を検出する世界初のコンボ センサーで、3×3 mmのパッケージに収まっています。このセンサーの用途ははかり知れないほど多様です。たとえば、
  • 窓の開閉や、空気の流れの管理による室内の空気の質のモニタリングと管理
  • 個人の健康状態をモニタリングし、健康管理に関するアドバイスを行う
  • ホーム オートメーションや自分専用の天気予報など環境のモニタリングのキーとなる
ボッシュ センサーテックでは、ウェアラブルとモノのインターネット化のために、革新的なセンサー ソリューションを継続的に開発しています。

環境にやさしく、持続可能性の優れた暮らしに憧れる方は大勢いますが、自分の暮らしぶりがそれに適っているか、またそれをどのように始めれば良いのかがよく分からないという方も多いようです。そこでボッシュは、ネット ゼロ エネルギー消費のライフスタイル実現をサポートしています。ボッシュのサーモ テクノロジー事業部とパワーテック事業部は合同で、この条件に適ったライフスタイルを簡単に実現する方法を確立しています。以下に、その方法の一例をお伝えしましょう。

ボッシュは、分散型エネルギー システムのための革新的なソリューションを提供しています。電気エネルギーと熱エネルギーについては、太陽光発電システムと最新のヒートポンプ技術を組み合わせ、スマート コネクティビティを実現します。

このソリューションでは、消費者は電力消費の大きな部分を、ソーラーを使用して自家発電した電力でカバーでき、電気料金を劇的に節減できます。また、ヒートポンプ を使って空気や水、地中の熱を取り出し、それを暖房や温水供給に使用することができます。

ボッシュのシステムはエネルギー管理機能を内蔵しているため、ヒートポンプがいつ電気を必要とするかを知り、日照が十分であれば、ソーラー パワーでそれを賄うことができます。

スマート制御システムの頭脳は e.Controlと呼ばれ、家庭の電力計に接続されます。これで住宅内のパワーの流れをモニターし、それぞれの時点で使用中の電化製品に優先的に電気を供給します。 このエネルギー システムにボッシュ ハイブリッド蓄電装置を統合すると、各家庭で太陽光発電システムを使って自家発電した電力の利用効率を引き上げることができます。また、曇りの日や日没後でも、蓄電システムからヒートポンプの駆動に十分な量の電気を、高い信頼性で継続的に供給できます。

ボッシュはWiFiに対応したリモート ルーム コントローラーも紹介します。これはタッチ パネルと対応したアプリを備えており、ユーザーは自室の暖房システムをスマートフォンで操作することができます。

家のオーナーはどこにいても、無償のアプリを使い、自宅の暖房と温水供給を管理することができます。ガス消費に関する情報も、このアプリで把握することができます。

ボッシュは、環境にやさしい、持続可能性の優れたさまざまな技術を開発するのと並行し、他社と提携して消費者に利益をもたらすスタンダードを確立する努力にも取り組んでいます。ここでは、スマート ホーム技術分野の例を紹介します。
  • ボッシュ、
  • ABB、
  • Cisco
の3社は、スマート ホーム向けのオープン ソフトウェア プラットフォームの開発・運用に取り組む国際的な合弁会社の設立を計画しています。3社はまた、スマート ホーム関連製品/サービスのメーカー、デベロッパー、サプライヤーが誰でも自由に参加できるパートナー連合の設立も計画しています。なお、この計画は関係官庁の承認待ちの段階にあります。

では、ここでスマート ホームの内部を詳しく見ていくことにしましょう。ここはキッチンです。住宅内で一番使用頻度の高い場所がおそらくここでしょう。昨秋、ボッシュは欧州で、アプリで操作できる最初のネットワーク家電製品を発表しました。

「ホーム コネクト」と呼ばれるこのアプリは、このアプリに対応した無線LAN(WLAN)通信モジュールを装備したボッシュ関連ブランドの家電製品群の司令センターとして機能します。オープン プラットフォーム方式のこのアプリを、消費者はスマートフォンまたはタブレット端末で使用でき、外出中でも、出先からオーブンや食洗機、冷蔵庫などの電化製品を操作することができます。

ホーム コネクトにはインテリジェントな機能があり、ユーザーは日々の行動に合わせて家電製品を管理することができます。たとえば、出先から冷蔵庫の中身を確認する、家電製品から異常動作の通報を受け取る、遠隔操作で問題を解消する、リモート診断情報を受け取る、水とエネルギー消費をモニターするといったことを行えます。

グローバル化を続ける今日の世界では、セキュリティー システムの重要性が増しています。企業と公共部門にとってはもちろん、個人にとっても事情は同じです。

ボッシュ セキュリティーシステム事業部は、個人住宅と大型商業施設の安全とセキュリティーを確保するために世界中で活動しています。たとえば、シンガポールの スター ショッピング モールは建築技術的にも素晴らしく、100以上のショップとレストランが入居し、非常に見どころの多いビルです。ここにはボッシュが開発した総合的なセキュリティー ソリューションが採用されています。この多機能ビルに導入されたセキュリティー対策には、ビデオ監視システム、構内放送システムや出入管理システムが含まれており、すべてのセキュリティー システムはボッシュのビル統合システムで管理されています。

ボッシュ セキュリティシステム事業部は、お客さまに広範なIP製品ポートフォリオを提供しています。私たちのコネクテッド デバイスは、ますますインテリジェントになりつつあります。たとえばビデオ システムでは、業界をリードするボッシュの製品は先進性の面で他社製品に大きく先行しています。

このBシリーズのコントロール パネルは、さまざまな構成の施設のセキュリティー ニーズをカバーする2モデル構成のフレキシブル コントロール パネル ファミリーに属しており、小売店、銀行、オフィスビル、官公庁、学校やその他の商業施設と居住用ビルでの使用に適しています。

IPカメラと組み合わせると、アラーム作動の原因が真の脅威かどうかを、Eメールで送られてくるビデオ スナップショット、またはスマートフォンからカメラへのライブ アクセスで検証できます。また、多言語対応のメールでもユーザーに状況を知らせます。iOSまたはAndroid搭載デバイスでは、モニタリングと操作用ツールをまとめた使い勝手の良い「リモート コントロール アプリ」を使用できるようになっています。

今月下旬にボッシュは、「Zウェーブ ホーム コントロール ゲートウェイ」を開始します。これは、ボッシュのBシリーズ コントロール パネルと、他社から提供される各種のZウェーブ デバイス、たとえば照明コントロール、ドアロック、温度センサー、IPカメラなどを組み合わせ、ホーム オートメーションとリモート モニタリング機能を実現するためのものです。

例をあげると、ユーザーが玄関を出てスマートフォン アプリで「留守」を選択すると、ドアが自動的に施錠され、セキュリティー システムが始動し、屋内の照明が消え、空調のサーモスタットの設定が変更されます。このように「ホーム コントロール」が非常に容易になります。

スマートで環境にやさしく、持続可能性の優れた住宅を建築する上で重要な役割を担うのが、ボッシュの電動工具部門が提供する、耐久性とエネルギー効率の優れた、高品質なプロ仕様のツールです。職人にとって「時は金なり」であることを踏まえてボッシュが最近導入したのが、 パワー レディー ワイヤレス充電システムです。このシステムがあると、コードレス ツールがいつでも使用できるようになります。

コードレス電動工具に電磁誘導充電方式の利点を採り入れたのは、世界でボッシュが初めてです。パワー レディーワイヤレス充電システムの導入により、ボッシュは充電技術に新次元を切り拓くとともに、コードレス工具を使って行う作業の効率アップとコスト・時間の節約を可能にしました。

それがもたらす利点は多岐にわたります。まず職人の稼働率が向上します。これまでは、作業中に電動工具のバッテリー充電時間をねん出する必要がありました。
それが今では、バッテリーを着脱する必要がなくなり、手を休めるときに工具を充電器にまるごとセットするだけで済みます。つまり、ダウンタイムが生産的な充電時間に切り替わるわけです。

会場には、新しい 「Dremel 3Dアイディア ビルダー」も展示されています。これは万人向けの最初の3Dプリンターで、扱いやすいだけでなく、一連のデザイン ツールとサポートが付いています。市販品の中では唯一のUL認証付き3Dプリンターで、家庭用としても理想的な製品です。
Dremel 3Dアイディア ビルダーの発表により、限りないアイディアを形にしたいと意欲を燃やすDIYer(DIYをする人)の創作活動とインスピレーションに新時代の到来を告げました。これは試作品の製作に打ってつけの製品です。

個々の自社製品の強みを知った上で、それを組み合わせ、持続可能性に優れ、スマートで安全な住宅とコミュニティを身近なものにしようというのは、まさに自然な流れです。当社でも複数の事業部がそうした取り組みを始めています。2015年に米国内の3カ所でその種のコミュニティが誕生することになり、ワシントン、テキサス、コロラドの3州で、ボッシュの複数の事業部の技術を活用した、持続可能性の優れたスマートな住宅が計1万7,000棟建設されます。

技術革新の強化に向けて、ボッシュ・グループが独自の新たな可能性を発掘するために力を注いでいるのは、ロバート・ボッシュ・ベンチャー・キャピタルです。優れたアイディアはあるけれども、それを展開し事業化するため外部資金の提供を待つ起業家や既存の企業の中から、ひときわ大きな可能性を秘めたターゲットを探し出し、それを育てています。

その例をひとつご紹介しましょう。
今日、ケーブル/電話/インターネットのプロバイダーは、電話、CATV、インターネット アクセス、携帯電話の4つを事業の柱としていますが、これらのプロバイダーは5番目の事業への参入に意欲を燃やしています。それは、ホーム セキュリティーに代表されるスマート ホーム サービス関連のビジネスです。

そこで先日、ボッシュ セキュリティシステム事業部はスマート ホーム向けの無線周波数通信用半導体デバイス メーカーのGreenPeak Technologiesとの業務提携に踏み切りました。その目的は、ホーム セキュリティーやホーム ケアなどのサービスを提供するプロバイダーをサポートすることにあります。

GreenPeakのRF技術にボッシュのセンサーとセキュリティー サービスを組み合わせることで、エンド・ツー・エンドの完全なソリューションを実現し、センサー単体からクラウド ベースの総合的なホーム セキュリティー サービス ソリューションをカバーするスケーラブルなシステムを提供しようとしています。これが実現すれば、プロバイダーはこれを利用して、コストパフォーマンスの優れたエンド・ツー・エンド サービスを短期間で商品化できるようになります。

ドアやサーモスタット、照明などの遠隔操作をはじめとするスマート ホーム サービスは、セット・ツー・ボックス/ゲートウェイで集中的にモニターし、制御できるため、CATVやその他のサービス プロバイダーは大きな関心を向けています。

ここまでは、コネクテッド ホームと、それが安全の向上につながることについて述べてきました。次のテーマとして述べるのは、モビリティのネットワーク化です。ボッシュは現在、道路交通の分野においても、安全性とセキュリティーを向上させるために注力しています。

ボッシュが特に重点を置いているのは、
  • 電動化、
  • 本当の意味での実用化はかなり先のことですが、自動化
  • そしてネットワーク化です。
ボッシュのモビリティ ソリューションズは、よりクリーンかつ高効率で、安全・快適なドライビングを求めるドライバーの要求に答えるために、広範な技術ポートフォリオを開発してきました。

従来型のパワートレインの改良だけでなく、未来のモビリティでは、電動化が次第に重要な役割を担うようになると予想されています。そうした中で、私たちの電動化ソリューションのポートフォリオは、eBikeやeスクーターから、マイルド ハイブリッドやプラグイン ハイブリッド、さらにフル電動パワートレインまで、非常に幅広い範囲をカバーしています。

電気自動車について述べますと、ボッシュとBMWは昨年、高速DCチャージャーを発表しました。それまでの高速チャージャーに比べて、このタイプは小型でより手頃な価格であるだけでなく、BMW i3のバッテリーを最高80%まで充電でき、その所要時間はわずか30分です。なお、このチャージャーはBMW i3以外の一部の電気自動車にも対応しています。

そして、eモビリティのスペクトルの対局に位置するのがeBikeで、ボッシュはこのeBikeのドライブ システムを手がけています。eBikeでは、人力によるペダル漕ぎを電気エネルギーでサポートします。ボッシュはこのeBike用ドライブ システムの、欧州のマーケット リーダーとなっています。それを米国で発売できる日を私たちは楽しみにしています。

皆さまにはぜひ、ビークル インテリジェンス マーケットプレイスでeBikeに試乗していただきたいと思います。ボッシュのドライブ システムの性能の高さを実際に体験してみてください。
また、ボッシュのブースでは、近々市場に導入予定のeBike向けの新技術を展示しています。この「Nyon」は、ナビゲーション機能とフィットネス機能を盛り込んだ、ボッシュとしては初となるオール イン ワン タイプのeBike用サイクル コンピューターです。「Nyon」は基本機能を満載しているだけでなく、走行中にスマートフォン アプリとオンライン ポータルを利用したいというライダーの希望にも応えることができます。また、ハウジングは耐水性を持たせた堅牢な仕様となっており、雨天だけでなくオフロードでも使用できます。欧州では2015年モデルとして、12の自転車メーカーから「Nyon」を装備した製品が提供される予定です。
ボッシュのモビリティ ソリューションズが重視する2つめの分野は、自動化です。私たちにとって自動運転は、人身事故と無縁で、究極的には交通事故のない未来を意味しています。ボッシュはそのために、自動運転機能の開発に力を入れています。

自動運転の実現に向けて、ボッシュは各種センサーの開発を進めています。その中には、自動パーキングを実現するための超音波センサーと近距離カメラのほか、ドライバー アシスタンス システム用のレーダー センサーやモノ・ステレオ ビデオ カメラが含まれます。

このCESの会場では、ボッシュが開発した最先端のセーフティ システムとドライバー アシスタンス システムのひとつ、渋滞アシスタントをご紹介しています。

レーダーとビデオ技術を組み合わせた渋滞アシスタントは、渋滞時に車両の縦方向と横方向の動きを制御し、車線の変更が必要な場合や障害物を検知した場合にはドライバーに運転操作が必要なことを伝えます。

ボッシュのモビリティ ソリューションズが力を入れる3つめの 分野は、ネットワーク化です。
ボッシュは今、自動車をインターネットの能動的な要素へと変貌させ、ドライバーにさまざまなメリットを提供しています。自動車をネットワーク化することで、未来のモビリティの快適性、安全性と効率を向上させるだけでなく、

デジタル世界の魅力を現実の世界の道路に届けようとしています。それにより、私たちは3つの戦略目標を追求します。

  • 1つ目は、インターネットを車内で直観的に利用できるようにすること
  • 2つ目は、自動車をインターネットに接続し、付加価値の高いドライバー アシスタンス機能を作り出すこと
  • 3つ目は、自動車と交通インフラをネットワーク化すること です。
ただ、将来的にはまったく新たな機能が次々と現れてくることになりそうです。たとえば、車載拡張現実による仮想世界と現実世界の一体化です。サッカーの試合をテレビで観戦している場面を想像してください。拡張現実とは、たとえばオフサイド ラインを、あたかもそれがピッチに引かれているかのように画像に重ねて表示し、視聴者の理解を助ける機能です。ウィンドシールドが自動車のメイン ディスプレイとなり、あらゆる自動車情報や周囲の環境に関するデータをドライバーの視界に映し出す、といった機能などです。こうして、ネットワーク化されたモビリティを通じて、ドライブがいっそう安全なものとなり、快適性と利便性が向上することになります。

ボッシュは、コネクテッド コンテンツとサービスのために上質のインフォテインメント システムとナビゲーション システムを提供しています。世界のネットワーク化が進展するのに伴い、消費者は自分のライフスタイルの延長線上にクルマを求めるようになりつつあります。ボッシュのスマートフォン統合システムの「mySPIN」があれば、デバイスと車両間のリンクを形成できるため、ユーザーは普段使っているiOSやAndroid対応アプリのうち特定のものを、車中でも車載ディスプレイを通じて継続的に使用できるようになります。これらのアプリは車内での使用を前提に最適化されているため、ドライバーの注意力が散漫になるおそれはまずありません。

ボッシュが技術的に大きな発展をみせ、車両に多彩な機能をもたらした分野の例として、インストルメントクラスターがあります。最近BMW i8とアウディTTに導入されたボッシュのディスプレイ ベースのインストルメントクラスターは、柔軟性が非常に高く、コンテンツを明瞭に表示できるようになっています。この表示の鮮明さと操作のしやすさは、ドライバー アシスタンスとマルチメディア システムにとって、成功のカギを握る要素のひとつです。

インストルメント クラスターではまた、ヒューマン マシン インターフェース(HMI)が重要な役割を担います。たとえば、音声入力やヘッドアップ ディスプレイを使って、ドライバーが情報を瞬時に理解し、システムを直観的に操作できることが必要になってきます。

CESのブースでは、ボッシュのヘッドアップ ディスプレイのひとつをご覧いただけます。このコンバイナー ディスプレイは、車速やナビゲーションなどの情報と警告メッセージをドライバーの視界内に直接表示するだけでなく、生成したイメージを窓外の光景と重ね合わせることで、統合された2つのイメージを車両の2 m前方に浮かび上がるように表示します。

情報の投影先はウィンドシールドではなく、プラスチック スクリーンで、このスクリーンはドライバーの目にはまったく見えません。
ネットワーク化は今、個々のシステムの相互作用以上の存在となっており、車両をクラウドに結び付けるためにも使われています。おわかりいただけたと思いますが、私たちは車両を相互にネットワークで接続するとともに、車両関連の多数のアプリをサポートしています。そして、そのためには、車載エレクトロニクスについて高水準のセキュリティーを確保することが絶対の前提条件となります。

そこで、私たちはデュアル アーキテクチャを採用し、ドライバー アシスタンスなどの運転に関係する機能と、それ以外の、インフォテインメントなどの機能を厳密に切り分けることにしました。将来的には、通信の安全性を向上させるために、各コントロール ユニットにハードウェア的セキュリティー モジュールを組み込むことになっていく見込みです。
ブースでは、ESCRYPTが無線通信経由のソフトウェアのアップデートをハイライトとしてご紹介しています。無線通信経由の安全な更新は、自動車メーカーやTier 1サプライヤーにとって、新しい事業フィールドを意味することになるはずです。この方法は、高速で安全性が高いだけでなく、最高度の機能的信頼性も保たれるため、注目を集めるに違いありません。

ボッシュの技術は、皆さまが運転する車両に搭載されるだけでなく、そのバックヤードでも活用されています。ネットワーク化された車両のほかにも、私たちはネットワーク化された修理工場の実現にも取り組んでいるのです。

修理工場においても、デジタル通信とデータ ネットワークが次第に重要な役割を担ってきています。修理工場は将来的に、顧客の車両の状態を常時モニターし、整備・修理を事前に提言できるようになります。また、ネットワーク経由での部品注文や、従業員の勤務時間管理の改善も可能になる見込みです。さらに、顧客の車両が整備受付に到着すれば、ボッシュのフレックス点検コンポーネントが自動的に故障メモリーを読み出し、バッテリー、タイヤ空気圧とシャシーのジオメトリーをチェックするようになっていくでしょう。

自動車整備工場の技術者を支援するためにボッシュでは技術者にコンピューター支援情報を提供する拡張現実アプリケーションの開発が進んでいます。
ボッシュでは、拡張現実を使って、技術者に3Dの作業指示や必要なツール、さらにはトレーニング用ビデオを見せるアプリケーションを開発中です。タブレット端末のカメラでエンジン部品をスキャンすると、該当する情報が即座に画像の対応する場所、まさに必要とされるその箇所に重ね合わせて表示されます。これにより、サービス マニュアルを開いて手順を確認するという時間のかかる作業を解消できます。
このように、拡張現実はリペア作業の能率向上、作業品質の改善と省力化に貢献します。

これまで申し上げたように、私たちは暮らしを豊かにするために考え出された製品群を、急速な進化を遂げつつあるモノのネットワーク化と統合する作業を続けています。そして、その前途に広がるエキサイティングな未来を皆さまと共有できていれば幸いです。現実世界と仮想世界の統合により、私たちの生活は豊かになり、貴重な情報を大量に入手することができ、大小さまざまな数多くのコミュニティにアクセスできるようになるでしょう。

私たちがそれを認識しているか否かに関係なく、私たちの生活は技術革新によって大きく変化していきます。そして、私たちが望むライフスタイルが、わずか数回のクリックで現実のものとなっていきます。

冒頭、娘がスキーに行きたがっているというお話をしました。最後に、娘からのメールに対する私の返信をご覧いただこうと思います。メールを確認。 :) パパ。
10代の子供を持つ方には、思い当るところがあるのではないでしょうか?

ご来場の皆さま、長時間のご静聴をありがとうございました。
では、質疑応答に移りたいと思います。


このプレスリリースは2015年1月5日に Robert Bosch GmbH より発行されました。
原文をご覧ください。
ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。 2013年の従業員数は約281,000人、売上高は461億ユーロを計上しています (注: 会計方針の変更のため、今回公表する2013年のデータと昨年発表した2012年データは、限定的な範囲での比較)。事業はモビリティ ソリューションズ、産業機器テクノロジー、消費財、エネルギー・建築関連テクノロジーの4事業セクター体制で運営しています。ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHとその子会社約360社、世界約50カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されており、販売、サービス代理店のネットワークを加えると、世界の約150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売のグローバル・ネットワークが、ボッシュのさらなる成長の基盤です。
ボッシュは2013年に約45億ユーロもの金額を研究開発に投資しました。さらに全世界では5,000件以上の国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています(1日あたり平均20件の出願数)。私たちは革新的で有益なソリューションを提供し、そのすべての製品とサービスを通して、人々を魅了し、人々の生活の質を向上させることを目的にしています。この方針に基づき、ボッシュは全世界において人と社会に役立つ革新のテクノロジーを提供し続けていきます。それこそが「Invented for life」です。

ボッシュの起源は、1886年に創業者ロバート・ボッシュ(1861~1942)がシュトゥットガルトに設立した「精密機械と電気技術作業場」に遡ります。ロバート・ボッシュGmbHの独自の株主構造は、ボッシュ・グループの財務上の独立性と企業としての自立性を保証するものです。「株主(利益配当)」と「経営(議決権)」が完全に分離した企業形態によって、ボッシュは長期的な視野に立った経営を行い、将来の成長を確保する重要な先行投資を積極的に行うことができるのです。ロバート・ボッシュGmbHの株式の大半は非営利組織である公益法人「ロバート・ボッシュ財団」(持株比率92%、議決権なし)が保有しています。議決権の大部分は株主の事業機能実行機関である共同経営者会「ロバート・ボッシュ工業信託合資会社」が保有しています。残りの株式と議決権は創業家であるボッシュ家とロバート・ボッシュGmbHが保有しています。

さらに詳しい情報は
www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英文)
www.bosch-press.com ボッシュ・メディア・サービス(英文)
twitter.com/BoschPresse ツイッター
を参照してください。

RF00244 | 2015/01/05

報道関係者様向けご対応窓口

Christian Hoenicke

+49 711 811-6285

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