経営情報

ボッシュが研究プロジェクトを主導
自動運転のためのコンピュータ処理能力が向上
新しいハードウェアが車載コンピュータシステムの高速化に貢献

  • 4カ国、21のパートナーが「AMALTHEA4public」プロジェクトに参画
  • ドイツからのプロジェクトパートナーへドイツ連邦教育研究省が資金を提供
  • 並列処理を行うCPUを搭載した組込みシステムの開発を目指す
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  • 2015/07/07
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プレスリリース

シュトゥットガルト – 今日の車両は、まるで車輪のついたコンピュータシステムのようなものです。新型の車両には組込みシステムと呼ばれる約70個の小型コンピュータが搭載され、そのコンピュータが特定の走行機能を監視・制御・調整しています。たとえばドライバー アシスタンス システムは、危険な状況にも瞬時に反応できるよう、高性能なセンサーを使用して車両周囲の状況と運転挙動を絶えず分析しています。自動車メーカーはドライバーや乗員の安全性と快適性を高めるために、こうしたシステムのネットワーク化に特に力を入れています。

自動運転に向かう流れの中で、個々のコンピュータにはより多くのソフトウェアを動作させる必要性が生じ、システム全体の複雑性も著しく増しているため、組込みシステムのコンピュータ処理能力のいっそうの向上が求められています。そこで、ボッシュ率いる国際的な研究チームは現在、最先端の高性能ハードウェアを効率よく活用するための基盤づくりに精力的に取り組んでいます。この「AMALTHEA4public」プロジェクトにはドイツ、スペイン、スウェーデン、トルコの21のパートナーが参画し、ドイツのプロジェクトパートナーは主に自動車業界に主眼を置いています。この「AMALTHEA4public」は、2017年8月まで継続される予定です。

並列で処理
並列処理を行う複数の中央演算処理装置(CPU)を使用すると、組込みシステムのコンピュータ処理能力を著しく引き上げることも可能になります。今日一般的に使用されているシングルコアCPUと比較した場合、このパラレルCPUの処理能力は同じサイクル周波数で数倍高くなります。CPUにはマルチコア、メニーコアの2つのタイプがあり、違うのはコアの数と接続性で、メニーコアプロセッサは一般的に8個以上のコアを装備しています。マルチコアハードウェアは数年前からデスクトップPCで用いられるようになり、一方のメニーコアハードウェアは大量のデータを処理するための新しいテクノロジーとして期待されています。

基準の確立+開発者のネットワークの構築
組込みシステムの開発用として産業界で用いられているプログラムは今のところ、マルチコアプロセッサやメニーコアプロセッサの並列処理に対応できるような設計にはなっておらず、新しいハードウェアを最適に利用するためには、開発者がソフトウェアを分けて各種のコアに割り当てる必要性が生じています。そこで、「AMALTHEA4public」プロジェクトチームはそのための手法を確立し、包括的なソフトウェアプラットフォームの構築を進めています。これが実現すれば、エンジニアはこのプラットフォームを活用し、必要なアプリケーションを可能にするマルチコアシステムやメニーコアシステムを効率よく開発できるようになります。新しいハードウェアとソフトウェアに対するニーズは、特に品質と安全性の面で非常に高くなってきています。自動運転ということになれば、最終的に人命がそれにより左右されてしまうからです。

事前プロジェクトの「AMALTHEA」において、研究者たちはマルチコアシステム用ソフトウェアプラットフォームの開発・導入に成功しました。このプラットフォームはメニーコアシステムに対応できるよう拡張が計画されており、これにより各企業があらゆる開発ツールを接続できるようになります。研究者たちは、他の公的資金を受けたプロジェクトの研究結果も活用しています。プラットフォームはオープンソースのEclipse開発環境をベースとしており、希望者は誰でも無料で使用できます。コンソーシアムはさらに、開発者をサポートし、プロジェクト終了後も相互に交流できるよう、Eclipseプロジェクトとコミュニティの設立を計画しています。これが実現すれば、「AMALTHEA4public」の研究結果をより広く提供できるようになり、組込み式のマルチコアシステムとメニーコアシステムを開発するための基準も打ち立てやすくなります。

産業・研究拠点としてのドイツの地位を強化
ドイツは組込みシステムの世界最大規模のサプライヤーのひとつで、「AMALTHEA4public」のメリットを特に享受できる立場にあります。また、このプロジェクトはメニーコアプロセッサの将来の技術に重点を置いているため、産業・研究拠点としてのドイツの地位を強めることも可能になります。さらに、自動車メーカーやそのサプライヤーに所属する開発者のチームはデータ共有の効率化を図るために標準プラットフォームを利用でき、それによりチームワークもいっそう改善すると考えられています。

産学連携
ドイツのコンソーシアムは、ほぼすべての自動車バリューチェーンをカバーしています。このコンソーシアムには、ボッシュやBehr-Hella-Thermocontrol(BHTC)などのサプライヤーのほか、ツールメーカーのitemisやTiming-Architects、TWT、Eclipse財団の欧州支社、OFFIS情報技術協会、オートメーション・通信協会(ifak)、フラウンホーファー生産技術研究機関(IPT-EM)のメカトロニクスシステム設計プロジェクトチーム、ドルトムント応用科学大学、東バイエルン工科大学(OTH)レーゲンスブルグとパーダーボルン大学も参加しています。また、ドイツ連邦教育研究省はIndustry 4.0イニシアチブの一環として、ドイツのプロジェクトパートナーの活動に約330万ユーロもの資金を提供し、各大学はプロジェクトの一時金を受領しています。

「AMALTHEA4public」プロジェクトは、「アプリケーション応用のためのAMALTHEAおよびその他の研究結果の有効化とコミュニティの構築」を目指し、欧州研究イニシアチブ「EUREKA」のプログラム「ITEA2(欧州発展のためのIT)」の一環として実施されています。組込みシステムは、自動車分野だけでなく、航空、医療技術、エレクトロニクス、製造工場など、さまざまな分野において技術革新の主要な原動力となるため、多くの産業分野がこのプロジェクトの研究結果に注目しています。

追加情報についてはウェブサイトをご覧ください。
The AMALTHEA and AMALTHAE4public websites (英語)

ドイツのコンソーシアムメンバー:
Robert Bosch GmbH (英語)
Behr-Hella-Thermocontrol GmbH (英語)
Eclipse Foundation Europe GmbH (英語)
Fachhochschule Dortmund (ドイツ語)
Fraunhofer IPT – Projektgruppe "Entwurfstechnik Mechatronik" (英語)
Ostbayerische Technische Hochschule (OTH) Regensburg (英語)
Institut für Automation und Kommunikation e.V. (英語)
itemis AG (ドイツ語)
OFFIS e. V. (英語)
Timing-Architects Embedded Systems GmbH (英語)
TWT GmbH Science & Innovation (英語)
Universität Paderborn (英語)


このプレスリリースは2015年7月7日に Robert Bosch GmbH より発行されました。
原文をご覧ください。
ボッシュ・グループ概要
ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。 2014年の従業員数は約360,000人(2015年4月1日現在)、売上高は490億ユーロ*を計上しています。事業はモビリティ ソリューションズ、産業機器テクノロジー、消費財、エネルギー・建築関連テクノロジーの4事業セクター体制で運営しています。ボッシュ・グループは、ロ バート・ボッシュGmbHとその子会社約440社、世界約60カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されており、販売、サービス代理店のネットワークを加 えると、世界の約150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売のグローバル・ネットワークが、ボッシュのさらなる成長の基盤です。2014年に ボッシュは全世界で約4,600件の国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています。私たちボッシュ・グループはコネクテッドライフに向けたイノベー ションの提供を戦略的目標に定め、革新的で人々を魅了する全製品とサービスを通じ、人々の生活の質を向上します。つまりボッシュはコーポレートスローガン である「Invented for life」-人と社会に役立つ革新のテクノロジーを生み出していきます。

ボッシュの起源は、1886年にロバート・ボッシュ(1861~1942年)がシュトゥットガルトに設立した「精密機械と電気技術作業場」に遡ります。ロバート・ボッシュGmbHの独自の株主構造は、ボッシュ・グループの企業としての自立性を保証するものであり、ボッシュは長期的な視野に立った経営を行い、将来の成長を確保する重要な先行投資を積極的に行うことができます。ロバート・ボッシュGmbHの株式資本の92%は慈善団体であるロバート・ボッシュ財団が保有しています。議決権の大半はロバート・ボッシュ工業信託合資会社が保有し、株主の事業機能を担っており、残りの株式は創業家であるボッシュ家とロバート・ボッシュGmbHが保有しています。

*公表された2014年の売上高には、現在では完全子会社化されたかつての折半出資の合弁会社であるBSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH(現在はBSH Hausgeräte GmbHに社名変更)およびZF Lenksysteme GmbH(現在はRobert Bosch Automotive Steering GmbHに社名変更)は含まれていません。

さらに詳しい情報は 以下を参照してください。

www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英語)
www.bosch-press.com ボッシュ・メディア・サービス(英語)
https://twitter.com/BoschPresse ボッシュ・メディア 公式ツイッター(ドイツ語)
www.bosch.co.jp ボッシュ・ジャパン 公式ウェブサイト(日本語)
https://twitter.com/Boschjapan ボッシュ・ジャパン 公式ツイッター(日本語)
https://www.facebook.com/bosch.co.jp ボッシュ・ジャパン 公式フェイスブック (日本語)
https://www.youtube.com/boschjp ボッシュ・ジャパン 公式YouTube(日本語)

PI8913 | 2015/07/07

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Thilo Resenhoeft

+49 711 811-7088

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