命を守り、ドライビングの快適性を向上し、エネルギーの節約にも寄与するMEMSセンサーは、非常に小さい部品ですが、その性能は非常に優れており、今では民生用電子機器に欠かせない重要な一部となっています。ボッシュ取締役会メンバーのディルク・ホーアイゼルはこう述べています。「MEMSセンサーはコネクテッド ワールド実現のカギとなるテクノロジーです。このセンサーは非常に優れた性能を発揮するだけでなく、かなり小型化され、ロバスト性も優れ、非常に優れたコストパフォーマンスで量産することができます」。ドイツにあるボッシュのロイトリンゲン工場で先日、50億個目となるMEMSセンサーが生産ラインから送り出されました。この「MEMS」は、マイクロ エレクトロ メカニカル システム(micro electro mechanical system)の略です。ボッシュは基礎となる半導体の製造プロセスを自社開発し、1995年からセンサーの量産に移行しました。「ボッシュはそれから20年にわたり、現実の世界のさまざまな分野でこのインテリジェントな技術の用途を広げてきました」(ホーアイゼル)。このセンサーは当初、圧力と加速度を検知するために車両に組み込まれていたのですが、今では全体の75%が民生用電子機器に用いられています。「スマートフォンのほぼ半数にボッシュのセンサーが使用されています」とホーアイゼルは述べています。ボッシュは現在、MEMSセンサーのリーディング サプライヤーとして全世界に製品を供給しています。

ボッシュ – MEMSテクノロジーのパイオニア
現代テクノロジーの基礎となるセンサーの量産は、1995年にボッシュでスタートしました。現在のラインナップには、加速度センサー、ヨーレートセンサー、フローセンサー、大気圧センサー、環境センサー、さらにマイクロフォンなども含まれています。10億個目のMEMSセンサーが製造されるまで13年かかりましたが、ボッシュのオートモーティブ エレクトロニクス事業部は現在、シュトゥットガルト近郊のロイトリンゲン工場でほぼ同数のセンサーを1年間で製造しています。その背景には需要の急拡大があり、1日に400万個以上のセンサーが製造されるまでになりました。厚さが平均でわずか1.4 mmという極小のセンサーですが、50億個を積み重ねた場合、その高さは約1万2,000 kmにのぼり、地球の直径である1万2,742 kmにほぼ匹敵します。

ゲーム機器、車両、スマートフォンなど、あらゆる分野に求められるMEMSセンサー
MEMSセンサーの用途は実に多岐にわたります。たとえば、車両の回転運動、横方向の加速度と傾斜角を記録する「SMI700」は、危険な状況下で車両の横滑りを防ぐESCの核となるコンポーネントとなっています。また、異なる環境下でもエンジンの混合気の最適化を図り、エンジンの静音化にも寄与する「SMP480」は、燃費を向上させ、排出ガスもよりクリーンにしてくれます。

ボッシュが100%子会社として2005年に設立したボッシュ センサーテックは、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末といった民生用電子機器向けのさまざまなMEMSセンサーやソリューションを提供しています。たとえばゲーム機器のリモートコントローラーに組み込まれている慣性計測ユニット(Inertial measurement、IMU)は、プレイヤーの動きをリアルタイムで非常に正確に伝える役割を担っており、ゲームの楽しさを味わうには欠かせない存在となっています。また、スマートフォンに組み込まれている加速度センサーは、端末の向きに合わせてディスプレイの表示を縦横に切り替えるために用いられています。ボッシュ センサーテックはさらに、2015年初めに世界初となる環境センサー「BME680」を発表しました。ひとつのハウジングに組み込まれたこの環境センサーは、大気圧、湿度、温度と屋内の空気の汚れを初めて検知できるようになっています。

電子機器でなくてもMEMSセンサーでよりスマートに
次なる大きな技術革命はすでに始まっています。つまり、ネットワーク化が世界中で進み、モノが自分たちでコミュニケーションを図るようになってきたのです。そして、MEMSセンサーは、このプロセスのカギとなる重要な技術的コンポーネントです。2013年創業のBosch Connected Devices and Solutions GmbHは、センサーベースのネットワーク機器とモノのインターネット化のためのカスタムソリューションの開発・販売を手がけています。このMEMSセンサーをプログラミングし、マイクロコントローラー、小型のバッテリーと無線チップを組み合わせれば、計測データをインターネット経由でユーザーのスマートフォンに送信することも可能になります。

コンパクト、優れたロバスト性、インテリジェント、高効率
センサーにとって非常に重要なのはサイズをできるだけ小さく抑えることで、これは特にスマートフォン、タブレット端末や同様の各種機器に当てはまります。こうした機器により多くの機能を詰め込むために、センサーだけに多くのスペースを割くわけにはいかないからです。そこで民生用電子機器には、薄さが1 mmを下回るMEMSセンサーが組み込まれています。センサーの構成部品の中には寸法が4μmしかないものもあり、これは毛髪の直径の17分の1に相当します。しかし、これほど小さい部品であってもその性能とロバスト性は卓越しており、エネルギー効率も非常に優れています。たとえば車両の警報システム用加速度センサーは、いつでも機能を発揮できるようになっており、しかも車載バッテリーから引き出す電力をできるだけ抑えられる設計になっています。また、民生用電子機器では、スマートフォンなどのバッテリーができるだけ長くもつよう、消費電力が少ないことも非常に重要になります。

オンライン上の詳細情報:
Bosch sensors for automotive applications (自動車アプリケーション用センサー)
Bosch sensors for non-automotive applications (民生用機器用センサー)
Sensors – how technology maps the world around it
MEMS: the stars of the sensor world
Greater safety with peripheral sensors

ボッシュのプレスリリース:
車両の安全性向上に寄与するセンサー:新世代のボッシュの慣性センサー
ボッシュがサービスとモノのインターネットの会社を設立(英語)
インターネット対応のMEMSセンサー(英語)
慣性計測ユニット「BMI16」: ボッシュ センサーテックが世界で最も消費電力の少ない初の慣性計測ユニットを発表(英語)
ボッシュ センサーテックがガスセンサーを組み込んだコンボMEMSソリューションを発表

ビデオ:
Bosch MEMS enabling the Internet of Things and Services
Gyroscope for ESP: how it works
Pressure sensor: how it works
Acceleration sensor: how it works
MEMS sensor manufacturing
Inertial Measurement Unit BMI160
Integrated Environmental Unit BME680
Bosch CES 2015: First environment sensor to measure four variables


このプレスリリースは2015年2月18日に Robert Bosch GmbH より発行されました。
原文をご覧ください。