ハノーバー/シュトゥットガルト(ドイツ) – コスト削減、物流チェーンの改善、ドライバーの負担軽減:商用車の自動化・ネットワーク化・電動化を実現するテクノロジーにより、ボッシュは物流管理の効率と安全性を向上させつつあります。第67回IAAハノーバー国際モーターショー(商用車)において、ボッシュは未来の貨物輸送のための革新技術を発表します。なお、ボッシュのブースは第16ホールのA01です。

新しいネットワーク化サービスによりドライバーと物流管理担当者の負担を軽減
クラウドベースサービスのためのネットワーク化プラットフォーム:ボッシュは、新しいネットワーク化プラットフォームを活用し、車両のライフタイムを通じて商用車をネットワーク化させます。これにより故障予兆診断や無線ソフトウェアアップデートなど、クラウドベースのサービスに向けた技術的なベースを提供しています。このプラットフォームは主に2つの要素で構成されています。その1つがベーシックなソフトウェアモジュールで、これは車両、クラウド、サービス間の安全な通信用インターフェースとなります。もう1つはデータ管理モジュールで、これは商用車メーカーやフリート車両のオーナーが車両に関するデータを体系化して分析し、車両のソフトウェアをコンスタントにアップデートできるようにするためのものです。

故障予兆診断:通常、車両のダウンタイムは予期せぬときに起こり、特に商用車の場合には、これによって大きな経済的損失が発生することもあります。しかし、ボッシュの故障予兆診断サービスを利用すれば、車両のコンポーネントやシステムの状態が記録・評価され、それが常時クラウドに報告されるため、このデータに基づいて早めに不具合を予測し、解決することも可能になります。これにより商用車の保守・サービスコストが抑えられ、故障の回数が減ることで稼働率が上がります。

eHorizon:ボッシュのeHorizonは将来的に、走るほどに賢くなっていきます。このサービスのベースとなっているのは、高解像度地図と前方のルートの地形データです。エンジン/トランスミッションマネジメントシステムがこのデータを考慮して、可能な限り効率的な走行モードを選択することで、燃料消費量も抑えられます。eHorizonの利用は数年前から開始していますが、ボッシュが現在提供しているのはその改良版で、今後はさらに地図に保存されている情報が実際の道路条件と合致するかどうかを確認する機能も加わる予定です。たとえば、地図上の制限速度は50km/hであるのに、30km/hの制限速度を示す標識が車載カメラで検知された場合には、トラックのナビゲーションシステムは新しい制限速度を学習するようになります。こうした情報は今後、クラウド経由で他のトラックにも共有されるようになります。改良されたeHorizonは、2019年初めに提供開始となる予定です。

貨物のモニタリング:貨物輸送の場合、物流管理担当者と顧客は自分の荷物が今、どこにあって、どのように扱われているのかを気にかけています。ボッシュのトランスポート データ ロガーは貨物のサプライチェーンを透明化し、貨物の状態を明らかにすることができます。約10平方センチメートルのこの小さなボックスには、センサーが内蔵されており、壊れやすい荷物の輸送を監視し、輸送中の庫内の温度、湿度、傾き、衝撃を測定します。測定された数値はスマートフォンやタブレットアプリに表示され、記録されます。その数値が一定のラインを超えると、アプリが警告してくれるため、荷物の潜在的な損傷を早期に検知し、その原因発生に関わった担当者を特定することも可能になります。

セントラルゲートウェイ:セントラルゲートウェイは、すべてのバスシステムを経由してトラック内のECUと外界とのデータ交換を制御し、ネットワーク化された商用車にとっての中央通信ノードとなります。最新の伝送技術と暗号化技術のおかげで、これらのデータは非常に安全に交換できるようになっています。車両ネットワークへの不正アクセスは、ファイアーウォールや、ボッシュ子会社のETASやESCRYPTが開発した侵入検知システムによって防がれます。

ドライビングエクスペリエンスと安全性を向上させるデジタルサイドミラーとディスプレイ
デジタルサイドミラー:ボッシュとMekra Langがサイドミラー向けに開発したデジタルミラーカメラシステムは、2019年に量産開始となる予定です。キャビン左右の大きな2つのミラーがビデオセンサーに置き換わり、空気抵抗が減るため、燃費が2%向上します。また、カメラからの画像はリアルタイムで運転室キャビンの高解像度モニターに表示され、その表示は状況に応じて調整されます。たとえば、高速道路ではロングビュー、市街地走行では広角ビュー、夜間走行時には高コントラスト表示となります。さらに、ボッシュのEasyFitカメラシステムにより、既存の車両にもデジタルサイドミラーを後付けできるようになっています。このシステムのベースとなっている4つの超広角カメラは、車両周囲360°を表示できます。

デジタルメーターパネル:トラック内ではネットワーク化、ドライバーアシスタンス、インフォテインメント関連の機能拡充が進んでいますが、ドライバーが気をそらされることなく簡単に操作できるよう、ボッシュはコックピットにデジタルメーターパネルを採用しました。従来のスピードメーターの表示に加え、機能に関する情報、ルート計画の図、リバースカメラまたはナイトビジョンカメラからの画像のいずれかが運転状況に応じて優先的にディスプレイに表示されるようになっています。必要な情報が常に的確に表示されるため、複雑さが抑えられ、ドライバーは完全に運転に集中することができます。

商用車のドライビング エクスペリエンスと安全性を向上させるドライバー アシスタンス システム
旋回時警告システム:特に市街地では、トラックのドライバーは車両の流れ、信号機と道路標識を確認しながら、歩行者や自転車走行者にも注意を払う必要があります。こうした複雑な状況で、ボッシュの旋回時警告システムは旋回操作をアシストすることができます。横断する歩行者や自転車走行者をレーダーセンサーが事前に検知し、衝突が差し迫っている場合にはドライバーに警告し、速やかなブレーキ/回避操作が可能になります。

死角検知:市街地であれ、高速道路であれ、商用車のドライバーは車両の横や斜め後方を把握し続けるのが困難なことが少なくありません。死角検知機能は、レーダーセンサーを使用して車両の周囲を監視し、道路利用者がいる場合にはそれを検知してドライバーに警告します。この機能は、車線変更時に衝突が差し迫っている場合にもドライバーに警告してくれます。

衝突予知緊急ブレーキ:自動車総重量(GVW)が8トンを超えるすべてのトラックでは2015年秋以降、欧州全域で商用車用自動緊急ブレーキシステムの装備が義務付けられています。ボッシュのソリューションは、多目的カメラとレーダーセンサーを組み合わせた仕様となっており、いずれもトラックのフロントエンドに取り付けられます。レーダーセンサーは、車両前方の物体を検知して、物体の速度と車両に対する相対的位置を特定し、衝突の危険がある場合にはドライバーに警告を発します。そして、それにドライバーが反応しない場合には自動的に緊急ブレーキを作動させます。

レーンアシスト:このシステムは、カメラのデータを使用して、トラックが意図せず車線から逸脱してしまうのを防ぐことができます。車線逸脱警報は、たとえばハンドルを振動させることにより、車両が車線の外に出ようとしていることをドライバーに伝えます。また、車線維持支援システムは緩やかにステアリングに介入し、車両を車線内に維持します。

ボッシュの商用車用ステアリングシステム
Servotwin:ボッシュの電子制御油圧式ステアリングシステム「Servotwin」は、大型商用車の効率と利便性を向上させるシステムです。ステアリングサポートは速度に感応して行われるため、純粋な油圧式ステアリングよりも燃料消費量を抑えることができます。電子制御インターフェースにより、このステアリングシステムはレーンアシストや横風補正システムなどのドライバーアシスタンス機能の基礎にもなり、自動運転機能を搭載したメルセデス・ベンツ・アクトロスをはじめとした数多くのアプリケーションに採用されています。

リア アクスル ステアリング:電動リア アクスル ステアリングシステム(eRAS)は、リーディングアクスルやトレーリングアクスルを使用して3軸以上の商用車を操舵するシステムで、回転半径を小さくし、タイヤの摩耗を抑えることができます。eRASは、CANバス経由で送られてくる前輪の操舵角度に基づき、後輪の最適な操舵角度を設定するほか、コーナーを通り過ぎた後に車輪を戻す操作も担います。なお、eRASがエネルギーを消費するのは、車両を実際に操作する時のみに限られています。

商用車の電動化を促進
48Vパワートレインの貨物三輪車:都市部で迅速かつフレキシブルに荷物を配達するために、二輪、三輪、四輪の小型電気車両の重要性が増しつつあります。ボッシュの48Vドライブトレインは、都市部の目的地までの最後の区間で手紙や小包を運ぶのに利用されている配達サービス向けの貨物三輪車を駆動するためにも使用されています。

電動貨物二輪車:都市部では、食料など小さな荷物を迅速・柔軟に運ぶために電動貨物二輪車が活躍しています。ボッシュの電動二輪車用パワートレイン「Performance Line」は、最大トルク63Nmで貨物二輪車を駆動するため、市街地の上り坂もパワフルに発進できます。さらに、2つ目のバッテリーパックを搭載した場合には、良好な条件下であれば、荷物を積載した状態でも最高180kmで走行することができます。また、車載コンピュータの「Nyon」は現在の時刻、速度、推奨ギア、航続距離、距離、現在のバッテリー充電量を表示するだけでなく、最速配達ルートを提案してくれます。

電動トレーラーアクスル:電動アクスルの場合、制動時のエネルギーは無駄になることなく高電圧バッテリーに蓄えられ、トレーラーの冷却用コンプレッサーの作動や建設車両の始動アシストなど、多様な用途に再利用されます。従来のディーゼルトレーラーと比べると、電動トレーラーアクスルでは、燃料を年間最大9,000リッター節約できます。また、この電動アクスルを採用すると、貨物会社の敷地や港などでも遠隔操作式電気駆動装置を使用しやすくなります。これを実現するために、ボッシュはすでにその効果が実証されたコンパクトなコンポーネント(インバーター、関連ECU、車両コントロールユニットなど)を提供しています。完全な電気モーターとして取り付けるために、別途モータージェネレーターが用意されているほか、アクティブコンポーネント(ローター、ステーター、レゾルバーなど)をアクスルに組み込むこともできます。

電気自動車のサーマルマネジメント:ボッシュはスマートなサーマルマネジメントを採用し、電気自動車の航続距離を25%伸ばすことに成功しました。その秘訣は、バッテリー内の温度を選択的に配分し、効率が向上することにあります。また、ボッシュのサーマルマネジメントシステムは、各パワートレインコンポーネントが最適な温度範囲内で作動できるようにし、いつでも電気自動車内部の必要な場所に熱と冷たさを移動させることができます。

商用車のパワートレインの効率を向上
排出ガス後処理システム:AdBlue噴射システムは、選択型還元触媒(SCR)コンバーターとの組み合わせにより、徹底的な排出ガス後処理をサポートします。これは、商用車の排出ガスが規制値を下回るために大きな役割を果たします。DENOXTRONIC 2.2 evoドージングシステムは、構成オプションを柔軟に設定できるようになっており、燃費の向上によってすぐに元を取ることができます。軽商用車向けには、特にコンパクトなバージョンとしてDENOXTRONIC 6-5が用意されています。また、大型商用車の大容量エンジンには、注入速度が最大15 kg/hの6-HDバージョンが適しています。

モジュラー式コモンレールシステム:商用車およびオフハイウェイ用途向けのモジュラー式コモンレール噴射システム(CRSN)は、ディーゼルエンジンでの効率的な燃料供給を可能にします。このシステムは出力850 kW以下、8気筒以下の組み立て済みコンポーネントで、多様な構成で使用することができます。セグメントと市場によっても異なりますが、システムの寿命は高速道路では最高160万km、オフハイウェイ(農建機用途)では最大1万5,000時間となっています。
従来のシステムと比較して、燃料消費量を1%節約することができます。大型トラックの場合、これは毎年最大450リッターのディーゼル燃料の節約に相当します。なお、このシステムはパワートレインの電動化にも対応できるよう設計されています。

ベースライン コモンレールシステム:中型・大型車両およびオフハイウェイ用途向けに、最大2,000barのシステム圧に対応したベースラインコモンレールシステムは、新興成長市場の要件を満たすことができます。特筆すべきは、オイル潤滑式ポンプとベースラインインジェクターの幅広い製品ラインナップがこのシステムに用意されているということです。システムは標準化されているため、システムの統合、キャリブレーション、新しい用途の検証を迅速かつ効率的に行うことができます。

可変容量オイルポンプ:従来型のオイルポンプは、一定した油圧で作動し、エンジンの潤滑とピストンの冷却を常時行えるようにします。一方、商用車向けのボッシュの新しいソリューションでは、オイルポンプの吐出量が調節され、どのような状況下でも適正な量のオイルが正確に供給されるようになっています。これにより一定の作動ステージで必要となるトルクが抑えられ、燃費が最大で1%向上します。可変容量オイルポンプはマルチベーン原理に基づいており、3種類の仕様が用意されています(オイルパン付きタイプ、コンパクトなフロントタイプ、エンジンカバータイプ)。

天然ガス駆動システム:グローバル市場では、今後数年間で天然ガス車が2桁ペースで成長すると予想されています。その理由は主に、二酸化炭素(CO2)と粒子状物質(PM)の排出量が液体燃料よりも少ないことと、走行音がはるかに静かであることです。ボッシュの製品ポートフォリオには、ECU、燃料噴射およびエア管理用コンポーネントや多数のセンサーが含まれています。これらのパワフルかつコンパクトなコンポーネントには、長年にわたる実地での経験が活かされています。

バスの客室キャビンをエンターテインメントセンターに
長距離バス向けエンターテインメントシリーズ:ボッシュの新しい長距離バス向けエンターテインメントシリーズにより、最新のネットワーク化されたマルチメディア テクノロジーがバスに導入されることになります。高解像度モニターやセントラルヘッドユニットを含むすべてのシステムコンポーネントは、Ethernet AVB経由で接続されています。「AVB」は「オーディオ/ビデオブリッジ」の略で、途切れない同期したオーディオ/ビデオレンダリングを確保できる車載用伝送技術で、高解像度(HD)フィルムであってもスムーズなレンダリングが可能です。新しいEthernet配線は非常に軽量で、車内の貴重な設置スペースの節約にもつながります。

長距離バス向けヘッドユニット:ボッシュの長距離バス向けセントラルヘッドユニットを装備すると、バスのドライバーは重要な情報をひと目で把握できるようになります。また、タッチスクリーンを使って、内蔵ナビゲーションマップや客室キャビンのエンターテイメントシステムを操作したり、スマートフォン統合ソリューション「mySPIN」を通じてアプリにアクセスすることが可能になります。すべての機能を音声で制御することができ、内蔵のハンズフリー装置を使って電話することもできます。

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このプレスリリースは2018年08月02日に Robert Bosch GmbH より発行されました。
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