東京 — グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディングカンパニーであるボッシュの2016年度の日本における第三者連結売上高は、約2,670億円(約22億ユーロ)で前年とほぼ同い水準でした。日本における2017年の第三者連結売上高は、3~5%増加する見通しです。

ボッシュ株式会社代表取締役社長のウド・ヴォルツは、「2017年は、自動車向けインフォテインメントシステムや二輪車向け製品の需要増加が見込まれることから売上の増加が予測されており、すでに幸先の良いスタートを切ることができました」と述べ、さらにモノのインターネット化(IoT: Internet of Things)による事業領域の拡大についてもふれました。なお、日本のボッシュ・グループの従業員数は2016年12月末時点で約6,600人でした。2017年は従業員数が微増する見込みです。

電動化、自動化、ネットワーク化における量産プロジェクトの受注
2016年の日本の自動車メーカー*に対する全世界での売上は前年比で約6%増加し、2015年から引き続きプラス成長となりました。ヴォルツは、「ボッシュは、重点領域である電動化、自動化、ネットワーク化の分野で、日本において複数の量産プロジェクトを受注しました。ボッシュは、これら自動車のメガトレンドである分野で着実に事業を拡大しており、今後も日本のお客様へ革新的なソリューションを提案するために、積極的な投資を行い、さらなる事業の拡大に注力してまいります」と述べました。

電動化:電動化ソリューションが順調に拡大
48Vハイブリッドシステム、日本の自動車メーカー向けに2019年量産予定: 48Vハイブリッドシステムは、高電圧のハイブリッドシステムよりも手頃なコストで燃費向上に貢献する、ボッシュの電動化ソリューションの一つです。制動エネルギーの回収とコースティング中にエンジンを停止するスタート/ストップコースティングにより、燃料消費量を最大で15パーセン低減させることが可能です。このシステムは、燃費だけでなく、快適性の向上にも寄与します。ブースト機能によるパワフルな走り、48V化による車載コンポーネントのパワーネット最適化やエアコン機能など快適性能の向上を実現、また、システム構成によっては駆動力向上や短距離の電動走行も可能にするなど、更なるドライビングエクスペリエンスの提供も可能になります。ボッシュは、日本の自動車メーカー向けから複数48V ハイブリッドシステムのプロジェクトを獲得し、2019年以降順次量産が開始される予定です。
パワートレイン事業拡大のための新組織設立: 48Vハイブリッドシステムは、さらなる電動化への効果的な架け橋ですが、ボッシュが提供する電動化ソリューションは低電圧から高電圧のハイブリッドシステム、プラグインハイブリッド、電気自動車、燃料電池に至るまで多岐にわたります。2018年初頭からは、eモビリティに特化した事業部門と既存のガソリン システム事業部とディーゼル システム事業部を統合させた「パワートレイン ソリューションズ事業部」を設立し、お客様の求めるパワートレインに関するすべての技術を、コンポーネントからモジュール、システム一体などあらゆる形で提供します。また、燃料電池のシステムについては、2017年の初めに燃料電池システムに特化した組織、「FCEVプロジェクト推進室」を日本国内に新設し、日本の自動車メーカーへのソリューション提案を強化しています。

自動化:自動運転へ向けて開発能力をさらに強化
システム開発力の強化: ボッシュは、2015年から日本で自動運転の公道試験を開始し、2016年には自動運転を含む先進技術のシステム開発力をさらに強化するための新組織「システム開発部門」を設立しました。この組織は、既存の事業部門の枠組み超えたクロスファンクショナルな機能を持ち、包括的なシステム開発を手がけています。システム開発に特化したこの部門では、現在60名以上の様々な知識や経験を持ったエンジニアが開発に取り組んでおり、新組織の設立により日本の自動車メーカーに対して、より広範な開発サポートの提供が可能になりました。また、システム開発部門では、自動化の技術にとどまらず、ネットワーク化ソリューションと連携した技術やサービスを提供する体制の強化にも取り組んでいます。
自動運転を見据えたステアリングシステム事業の強化: 自動運転の重要な要素のひとつであるステアリングシステムでは、2015年1月にボッシュ・グループ傘下に加入した合弁会社が、グループ内の「オートモーティブ ステアリング事業部」として順調に日本での事業を拡大しています。グループ加入当時に比べ、現在人員が約3倍に増加し、2017年の夏には新たなテストセンターが稼動を始めます。今後、ますます増加する自動化のニーズに対応するため、またシステム開発部門との連携を強化するために、さらに積極的な事業展開を計画しています。

ネットワーク化:コネクテッドカー向けソリューションがさらに拡大
車載ファームウェアの無線アップデート(FOTA: Firmware update over the air)、2019年に日本の自動車メーカー向けに提供開始予定: コネクテッドカーの市場規模は、今後5年間で年率25%近い増加が見込まれている成長が著しい分野です。コネクテッドカーの利点のひとつにソフトウェアやファームウェアの無線アップデート(FOTA)があります。FOTAにより、インフォテインメントだけでなく、自動運転など自動車の制御に関わる機能も無線で追加・更新が可能になります。ボッシュは、更新時の車内通信統制の役割を担うゲートウェイコンピューターからサイバーセキュリティ対策まで、FOTAに必要な全てのソリューションを一貫して提供できる世界でも数少ないサプライヤーです。2019年には、日本の自動車メーカーの量産車向けにFOTAのソリューション提供を開始する予定です。
ボッシュの技術で駐車がより簡単に: ネットワーク化が恩恵をもたらすのは運転だけではありません。駐車にも大きな変化をもたらします。駐車にネットワーク化技術を取り入れるコネクテッドパーキングは、駐車スペースを探すストレスからドライバーを解放します。駐車場の空きスペースを検知し、リアルタイムで駐車スペースを確認・予約できる アクティブ パーキングロット マネジメントや、ドライバーが駐車場の入り口で降車し、スマートフォンで駐車の指示を行なうと車が自動で駐車スペースに向かい、また逆に車を呼び出すことも可能な 自動バレットパーキング、路上を走行する車両が路肩の空き駐車スペースを検知し、リアルタイムで生成される駐車マップにより空きスペースの情報をユーザーに提供する コミュニティ ベース パーキングなどの便利なサービスがあります。現在、ボッシュは欧州や米国でコネクテッドパーキングの実証実験に取り組んでおりますが、日本市場においてもコネクテッドパーキング向けソリューションの提供を検討しています。
eCallのサービスセンターを日本国内に設立: ボッシュは、2016年末から日本国内において緊急通報サービス(eCall)の提供を開始しました。これは、自動車が事故の衝撃を検知するとボッシュのサービスセンターに自動的に通報されるシステムで、ボッシュはこのシステムに必要なハードウェアだけでなく、通信サービスも提供しています。ボッシュは、日本を含めすでに世界40ヶ国以上で運用実績があるeCallのマーケットリーダーです。現在、日本国内ではeCallのみ提供していますが、今後、コンシェルジュサービスやロードサービスアシスタントなどサービスの拡大を検討しています。

AI(人工知能)でIoT事業を強化
ボッシュは、モビリティの分野に限らず全ての事業領域において、IoTをリードするサプライヤーを目指しています。現在、IoTソリューションは画一的なサービスからユーザーそれぞれの嗜好や特性に合ったカスタマイズされたサービスを提供するパーソナル化へと向かっています。IoTサービスのパーソナル化において、重要な役割を担うのがAIです。ボッシュは、2017年にAIの研究センター、Bosch Center for Artificial Intelligence(BCAI)を設立しました。年次記者会見に参加したGlobal Head Bosch Center for Artificial Intelligenceであるクリストフ・パイロは「このセンターの目的はAIの専門知識を強化することです。IoTの好機を掴むためにAIは不可欠です。ボッシュは今後AIを活用してIoT事業のフットプリントをさらに拡大させていきます」と述べ、AIを活用した新たなサービスの一例として、2017年に日本で販売を開始するスマート農業ソリューションを紹介しました。

IoTによる事業領域の拡大:AIを使用したスマート農業向けソリューション
ボッシュは、IoTに必要な3つのレベル(センサー、ソフトウェア、サービス)すべてにおいて活発に事業を展開している世界でも数少ない企業です。この強みを活かし、日本で全く新しい事業領域に進出します。ボッシュは、2017年内にスマート農業向けソリューションPlantect(プランテクト)の提供を開始する予定です。Plantectは、ハウス栽培のための栽培環境モニタリングとAIを使った病害予測の2の機能を持ちます。病害予測機能は、各ハウスのリアルタイムデータをクラウドに送り、独自開発のアルゴリズムをもとに、病害の予測をします。アルゴリズムは、ボッシュの強みであるAIの技術および100棟以上のハウスのデータを用い開発され、過去データでの検証では92%の予測精度が得られました。農業では、収穫量や価格の変動などによる農家の不安定な収入が課題の一つでしたが、ボッシュは収穫量に大きな影響を及ぼす病害の予測においてAIを活用したソリューションを提供し、こうした問題の解決に貢献したいと考えています。現在、病害予測機能はハウス栽培のトマトに限られていますが、イチゴ、キュウリまたは花卉など他の農作物への早期展開を予定しています。本サービスの詳細については、別資料をご参照ください。

* 日本の自動車メーカーには、二輪車メーカー、農建機メーカーを含む

関連資料:
2017年 ボッシュ・グループ年次記者会見
モビリティの新たなコンセプト、
テクノロジーに対する新たな認識、変革を進める
ボッシュボッシュ株式会社
代表取締役社長ウド・ヴォルツ
ボッシュにおけるAI(人工知能)の研究開発と事業への活用
Global Head Bosch Artificial Intelligence
クリストフ・パイロ
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