シュトゥットガルト / ミュンヘン(ドイツ)–ソフトウェアとAIにより車のデジタル化が進み、コードやアルゴリズムが運転をよりパーソナライズされた体験へと変わるなど、自動車業界は変化しています。ソフトウェアの潜在能力を最大限に引き出すには、適切なハードウェアが必要です。たとえ最新の車両でも、物理的なコンポーネントなしには一寸たりとも動きません。ボッシュは、ソフトウェア ドリブン モビリティに関連するあらゆる分野で事業を展開しており、ソフトウェア ディファインド ビークル開発への対応状況に関わらず、世界中の自動車メーカーのパートナーとなっています。ボッシュは、自動車に関する深い専門知識を活かして、さまざまな車両領域を相互接続します。グローバル規模で革新的なテクノロジーとサービスを提供するボッシュは、ブレーキ、ステアリングシステム、電動パワートレインから、センサー、車載コンピューター、ソフトウェアにいたるまで、現代の自動車における主要コンポーネントを一貫体制で開発・製造しています。ボッシュはミュンヘンで開催されるIAA モビリティ 2025において、ホールB3のブースD01に出展し、ネットワーク化された高度輸送システム向けの最新ソリューションを展示します。
安全性と利便性を高めるボッシュの運転支援
自動運転はソフトウェア ディファインド ビークルに不可欠な機能です。ボッシュは安全性と利便性の向上を目指して運転支援システムの開発を積極的に推進し、体系的に新たなレベルへと引き上げています。ボッシュはエンドツーエンドのAIアーキテクチャを使用しています。テクノロジーチェーン全体でAIを使用することで、開発サイクルが加速され、ソフトウェアスタックの性能が向上します。SAEレベル2までの運転支援および駐車支援において、ボッシュは先進運転支援システム(ADAS)製品ラインナップを、エントリー、ミッドレンジ、プレミアムの3つのバリエーションで提供しています。これらのバリエーションは、ソフトウェア機能の範囲、センサーの数と組み合わせ、および必要な演算処理能力によって異なります。自動車メーカーは、ハードウェアとソフトウェアの統合パッケージまたはそれぞれ独立したスタンド アローン製品として利用することが可能です。ボッシュのADAS製品群のさまざまな組み合わせを採用した自動車メーカーの数は、現在2桁に達しています。さらにミッドレンジとプレミアムのバリエーションは、すでに中国で量産されています。また、市場ではエンドユーザー向けに、追加センサーのように車両の視野を拡張するコネクテッドマップサービスも提供されています。クラウドベースのソリューションは、たとえば、悪天候や路面状況、事故、逆走車に関する情報を提供します。
正確なサラウンドセンシングのためのセンサー:低価格帯の車を含め、ますます多くの車両に包括的な運転支援システムが搭載されるようになり、高性能かつコストパフォーマンスの優れたカメラソリューションの重要性が増しています。ボッシュの多目的カメラは、カメラ単体のソリューションとして、またはカメラヘッドとコントロールユニットで構成される新しい二部構成システムとして利用できます。カメラ単体のソリューションでは、ADAS機能全体がカメラ本体に組み込まれており、演算処理もそこで行われます。これは、分散型アーキテクチャを備えた車両に特に適しています。一方、二部構成システムは、集中型アーキテクチャへの道のりへの一歩です。これは、既存のアーキテクチャで先進運転支援機能を活用したい自動車メーカーにとって特に魅力的です。集中型アーキテクチャを備えたソフトウェア ディファインド ビークルでは、カメラの安全性に関連する演算は高性能コンピューターで実行されます。
ボッシュは、新しいレーダーセンサー向けに、SoC(システム オン チップ)を含むすべての主要エレメントを自社で開発、製造しています。先進的な半導体技術により、SX600およびSX601レーダーセンサーの検出範囲は同等クラスのモデルと比べて約30%向上しています。この技術により、運転機能をレーダーセンサーに完全かつコストパフォーマンスよく組み込むことも可能になります。どちらのセンサータイプもAI支援信号処理をサポートしています。SX601は、市場に流通している一般的な製品よりも大幅に高い演算処理能力を提供し、さらに優れた検出特性を備えています。システム性能の向上と最高の精度を実現するため、2つのSX601を直列接続し、8本の送信アンテナと8本の受信アンテナを使用可能です。
ソフトウェア ドリブン モビリティでは、集中型半導体アーキテクチャの重要性が高まっています。これらは、横滑り防止装置ESC、ナビゲーション、運転支援システムなど、多くのセンサーベースの機能を制御します。 複雑性を減らすため、ボッシュは特に高性能な最新世代のMEMS慣性センサーを開発しました。このセンサーは、複数のシステムに必要なデータを一度に提供することができます。この「ひとつのセンサーですべてに対応」というアプローチは、SMU300やSMI980などのボッシュのセンサーに採用されており、すでに慣性計測センサーユニットやエアバッグ制御ユニットで使用されています。またボッシュはIAAで、超音波市場で最高のデータ転送速度を提供する超音波センサー向け新チップ、TB293およびTB193も展示する予定です。センサーの性能をさらに高めるため、ボッシュは生データにも注目しており、超音波センサー(トランスデューサー)で直接信号を記録することで、あらゆるデータが保持されるようになっています。これは、特にAIベースの機能にとって大きな利点となります。その結果、センサーはより優れた物体検知を可能にします。これらのチップは、今回初めてセンサーと独立して、市場で自由に購入できるようになりました。この一歩により、ボッシュは新たなVASIバスインターフェース(汎用自動車センサーインターフェース)も利用可能にし、市場に新たな基準を打ち立てています。これにより、自動車メーカーはセンサーサプライヤーの選択肢が広がり、最先端の超音波テクノロジーのメリットを享受しつつも、ロックイン効果を回避することができます。
Bluetoothベースのタイヤ空気圧センサーの新たな基準:ボッシュのSMP290では、安全性とエネルギー効率が両立します。SMP290はコンパクトな設計、低消費電力、長寿命、そして加速度センサーと圧力センサー、Bluetoothを含む特定用途向け集積回路(ASIC)をひとつのチップに組み込むという独自性が特長的で、さらに車両アーキテクチャを簡素化するのに役立ちます。Bluetoothインターフェースの標準化により、SMP290はスマートフォンとの直接連携といった新たなアプリケーションも可能にします。
ボッシュの損傷検知ソリューション: ボッシュは、微小損傷検知により、ソフトウェアとハードウェアを巧みに組み合わせる方法を実証しています。このソリューションは、エアバッグECUやセンサーなどの既存の車両コンポーネントを使用するための追加ハードウェアが不要です。さらに、ソフトウェア ディファインド ビークルになると、車両の購入後でも OTA(Over-The-Air)でソフトウェアを更新することで、この微小損傷検知機能が使えるようになります。これは運転中も駐車中も、車両の軽微な損傷を正確に検出します。微小損傷検知では、エアバッグ展開のしきい値を下回る衝撃を記録し、関連データを保存することで、迅速で自動化された客観的な損傷検知を可能とします。
アクトバイワイヤ技術: 車両制御の未来
アクトバイワイヤシステムは、ドライバーのステアリングとブレーキの操作を完全に電子的に伝達します。これらはソフトウェア ドリブン モビリティ、特に車両の運動性能や運転操作のパーソナライズ化、そしてより高度な自動運転向けに極めて重要です。
柔軟性を高める新しいブレーキとステアリング: 電気ケーブルによるブレーキとステアリング(アクトバイワイヤ)は、ハンドルとブレーキペダル設計の新しいコンセプト、衝突安全性を最適化した設計、車両部品の設置場所の柔軟性、そして内装デザインにおいて可能性を広げます。ボッシュはこのテクノロジー開発におけるリーディングカンパニーのひとつであり、まもなくその実用化した技術を最初に市場へ届ける企業のひとつとなります。バイワイヤアクチュエーターと横滑り防止装置ESCで構成されるボッシュのブレーキバイワイヤソリューションは、アジアの大手自動車メーカーの量産車に搭載予定です。ボッシュの油圧バイワイヤブレーキシステムの特長は、ブレーキペダルとブレーキシステム間の機械的な接続が一切不要であることです。
ビークルダイナミクス向けソフトウェアシステムソリューション: ボッシュの ビークルモーションマネジメントは、アクチュエーターを高度に制御する役割を担います。このシステムソリューションは、ブレーキ、ステアリング、シャシー、パワートレインを完全に連動させます。ビークルモーションマネジメントは、乗用車セグメントをあつかうすべてのマーカーやその車両に適しており、ドライビング体験を新たなレベルに引き上げます。 特別なソフトウェア機能により、車両はドライバーの気分に応じて、小回りの利く街乗り用の走りや、力強いスポーツカーのような走り、または運転手付きリムジンのような快適な走りへと変えることができます。これは、ボタンひとつで起動することも、またはバックグラウンドで車両をカスタマイズするAIによって起動することも可能です。
乗り物酔い対策のソフトウェア機能: ビークルモーションマネジメントの「コンフォートストップ」機能は快適性を高め、乗り物酔いを防ぎます。 ブレーキとモーターの相互作用により、ブレーキ操作による車体の揺り返しを70~90%軽減し、車両を滑らかに停止させることができます。
分散型から集中型の車両アーキテクチャへの移行
ソフトウェア ディファインド機能では、電子部品とシステムにまったく異なる設定が必要です。車両内の機能は、現在は100を超えることもある個別のコントロールユニットに分散されるのではなく、少数の高性能コンピューターに集中されます。これにより、配線の必要性が減り、集中処理とOTA (Over-The-Air)アップデートの両方が可能になります。 ボッシュはあらゆる車両向けに基本的なフレームワークを提供できます。
ソフトウェア ディファインド ビークル向けの高性能コンピューター:ボッシュの製品ポートフォリオには、集中型の高性能コンピューターと最先端のソフトウェアだけでなく、拡張性の高い適応性に優れた車両インフラも含まれています。ボッシュの集中型高性能コンピューターとその他のすべてのコンポーネントには、最先端の通信用インターフェースが搭載されています。要件に応じて、構築される通信インフラは高速かつ広帯域のものにも、あるいはシンプル で特にコスト効率の高いものにもなり得ます。ここで重要な役割を果たすのが、さまざまな通信チャネルやメディアを集約し変換する、ゾーンレベルの制御ユニットです。ゾーンベースのアーキテクチャと48 Vテクノロジーを備えたロバストな車載ネットワークは、現代の車両の増大する要求を満たす安定した電力供給の基盤を構築します。電源供給インフラのレベルでボッシュが供給する主要コンポーネントには、車両の安全関連機能に常に電力を確実に供給する48 Vパワーネットマスターが含まれます。製品ポートフォリオには、通信と電力供給を組み合わせたソリューションや、ゾーンレベルのコントロールユニットも含まれています。 さらに、電力分配のためのインテリジェントソリューションも取り揃えており、これにより新しい診断や保守のオプションを可能にするだけでなく、最も厳しい機能安全性要件も満たします。
現代の車両におけるより高速なデータ転送:自動車用ECUがデータを交換するのにかかる時間はわずか数ミリ秒です。この通信を支えるのは、コントローラーエリアネットワーク (CAN)です。車両アーキテクチャでは、このようなネットワークにより、高いレベルの安定性、簡素性、柔軟性、コスト効率が確保されます。さらに、新しいボッシュのCAN SIC XLトランシーバーを使用することで非常に高速で動作し、CAN XLネットワークの場合、最大20 Mbit/sの速度を実現します。従来のCANコマンドに加え、新しいCAN XL規格はインターネットプロトコル(IP)を転送可能であり、これにより現代のE/Eアーキテクチャの要件に準拠しています。
ETASのソフトウェア: ボッシュの子会社であるETAS は、拡張性の高い車両アーキテクチャの効率的な開発と管理のための安定した安全な基盤を実現する車載ソフトウェアプラットフォーム製品群を提供しています。従来のコントロールユニットから、運転支援や自動運転向けの高性能コンピューターやプラットフォームまで、すべての最新車両アーキテクチャをサポートします。これにより、お客様は最先端の車両プラットフォームを効率的に開発し、より迅速に市場に投入することができます。ETASは、オープンソース団体EclipseのS-Coreプロジェクト創設メンバーとして、提供するプラットフォームの不可欠な要素としてコードファーストアプローチを採用し、オープンソース イニシアチブの形成に大きな役割を果たしています。ETASの包括的な計測ソリューションを利用すると、車両機能を迅速かつコストパフォーマンスよく検証し、システムの動作を効率的に最適化できます。 プラットフォームソフトウェアはデータをリアルタイムで記録し、マイクロプロセッサベースの制御ユニットからの内部データを完全に同期させます。この拡張性の高い柔軟なソリューションは、さまざまなE/Eアーキテクチャや、運転支援および自動運転(ADAS/AD)、インフォテインメント、モーションなどの車両ドメインに適応できます。
ボッシュのパワートレインソリューション: パワフルで高効率
パワートレインの分野でも、ボッシュはソフトウェア ドリブン モビリティへの高まる要求に応え、洗練されたソリューションを開発しています。ボッシュは、テクノロジーニュートラル なアプローチを採用し、内燃機関からモーターにいたるまで、パワートレインのコンセプトを提供しています。
eモビリティ向けシリコンカーバイド半導体:自動車メーカー、自動車部品サプライヤー、販売代理店は、多様な車載アプリケーション向けにボッシュの幅広い SiC(炭化ケイ素) パワー半導体を活用できます。SiCはeモビリティの重要なテクノロジーとして注目されており、ボッシュはデュアルチャネルトレンチMOSFETを、750Vおよび1200Vバージョンで提供しています。インバーターモジュール向けにはパッケージなし、オンボードチャージャー、DC/DCコンバーター、インバーター向けにはパッケージ付きで提供します。
ボッシュは、2030年までに新規登録される乗用車と小型トラックの3台に1台が電気自動車になると予測しています。eモビリティでは中国市場がリードしている中、ボッシュはその発展に積極的に取り組んでいます。この点で、革新技術を広く普及させ、低価格を実現するために、拡張性の高い標準化されたプラットフォームが極めて重要です。こうしたプラットフォームはまた、あらゆるタイプの電気自動車およびハイブリッド車(マイルドハイブリッド、ストロングハイブリッド、プラグインハイブリッド、レンジエクステンダー電気自動車)向けのボッシュの幅広い製品ポートフォリオの基盤となっています。
豊富なバリエーションを実現するグローバルプラットフォーム:ボッシュの油冷式eAxleは、メイン駆動用または補助駆動用 として使用できます。これらは世界中に提供可能かつ地域での最適化が可能です。3-in-1 eAxleは、モーター、パワーエレクトロニクス、トランスミッションを組み合わせたものです。ボッシュは、オンボードチャージャー、DC/DCコンバーター、パワーディストリビューションユニットなどのさらなるエネルギー管理コンポーネントをeAxleに追加しています。複数の機能をひとつのユニットに統合することで、よりコンパクトな設計、軽量化、コスト最適化といった数々のメリットに加え、効率性の向上を実現します。
電気自動車から移動式エネルギー貯蔵ユニットへ:オンボードチャージャーとDC/DCコンバーターを統合した最新世代の双方向チャージャーコンバーターは、占有スペースの30%削減と効率性の向上を実現しています。さらにこのシステムソリューションは、eAxle内のパワートレイン付近でも、バッテリー付近でも、より簡単に組み込むことができます。双方向のエネルギーフローにより、電気自動車は移動式エネルギー貯蔵ユニットとしても機能します。
より高い出力密度を持つインバーター:パワーモジュールと半導体、そして革新的なインバータートポロジーを備えた新世代のインバーターは、出力密度と効率の大幅な向上への道を切り開きます。またモーターにおいてもボッシュは前進しており、さまざまなモーター、ローターやステーターなどのアクティブコンポーネントで構成される世界的に標準化されたテクノロジープラットフォームを自動車メーカーに提供することが可能です。より短い巻線ヘッド、直接銅導体と磁石ソリューションを含む革新的な冷却設計や材料は、モーターのサイズ、効率性、材料使用量にプラスの効果をもたらします。
航続距離の延長、充電時間の短縮:ハードウェアが標準化されることで、高度なソフトウェアの重要性が増しています。高度なソフトウェアを用いると、航続距離の延長と充電時間の短縮が可能になります。同期制御(電圧変調)により効率が1.5%向上し、電気自動車のピーク出力と連続出力が10%向上します。ハードウェアを変更することなく、ソフトウェアのみでスイッチング動作をモーターの回転と同期させることができます。これにより車両の航続距離が延長されると同時に、ドライビング体験も向上します。ソフトウェア機能のeAxleヒーティングにより、充電前に電気自動車のバッテリーは最適状態に調整され、充電容量が向上し、結果的に車両のダウンタイムが短縮されます。
再生可能燃料のデジタル証明:電気自動車に加えて、ハイブリッド車も道路交通に起因するCO2排出量を削減することができます。そのため、ボッシュは内燃機関用の燃料噴射および排気ガス後処理テクノロジーの開発を続けています。ストロングハイブリッドやプラグインハイブリッドに加え、レンジエクステンダーを搭載した電気自動車も、特に中国で普及が進んでいます。ハイブリッド車で再生可能燃料を使用することで、より一層環境負荷が軽減されます。ボッシュのクラウドソリューションであるデジタルフューエルツインでは、タンク内にこうした燃料が存在すること、そしてCO2排出量がどれだけ削減されたかを証明します。
最適なバッテリー温度: サーマルマネジメントシステムは、ハイブリッド車や電気自動車の効率をさらに高めます。冷熱の流れを制御することで、高電圧バッテリーが常に最適な温度範囲内に保たれ、大きな負荷がかかってもモーターがオーバーヒートせず、冷却・加熱に使用される電気が最小限に抑えられます。ボッシュは現在、複雑性と搭載性が大幅に改善される、電動冷却コンプレッサーや冷却ポンプなどの重要なコンポーネントを組み合わせたプレインテグレーテッドモジュールを開発しています。新しいシステムでは、ヒートポンプや衣類乾燥機ですでに使用されているプロパン(R290)が冷媒として採用されています。
エネルギー管理のインテリジェントな調整:ボッシュの車両エネルギー管理で使用されるモジュラー型のソフトウェアソリューションは、車両内のエネルギーを高度に分配します。統合アプローチにより、エネルギー管理と、サーマルマネジメント、パワートレイン、車載ネットワーク、充電システムなどのコンポーネントサブシステムを調整・最適化します。このネットワーク化されたシステムは、現在および予測される車両パラメーター、路面状況、ドライバーの行動も考慮します。結果、電気自動車の効率性、利便性、耐用年数をさらに向上させることができます。ボッシュの車両エネルギー管理は、ハードウェアに依存しないソリューションとしても提供されます。
危険な動作状態における安全性:ボッシュのバッテリーマネジメント システムは、電子切断ユニットと連携して、電気自動車とプラグインハイブリッド車の両方において高電圧バッテリーのセルを監視・制御し、危険な動作状態においては、必要な安全性機構を提供します。また、出力とバッテリー寿命も最適化します。このシステムは、個々のバッテリーモジュールに接続され、個別のセルを監視する部品とコントロールユニットで構成されます。さらに2027年から欧州で義務付けられるバッテリーパスポートなどのソフトウェア機能も統合できます。事故発生時には、電子切断ユニットがバッテリーを車載エレクトロニクスから切り離します。バッテリーマネジメント システム、セルモニタリングユニット、およびチャージャーコンバーターをこの切断ユニットに集約することで、複雑性を低減することができます。
車載ネットワーク向けの新しいバッテリー:電力需要の増大に対応するため、今後ますます多くの電気自動車に48 V車載ネットワークが搭載される見込みです。ボッシュはこうしたニーズに応えるべく、すでに何百万個も製造されているマイルドハイブリッド用48 Vバッテリーに加えて、48 Vリチウムイオンバッテリーの開発を進めています。この新しいモデルは、安全上重要な機能や高度な自動運転に必要な電力を安定的に供給するだけでなく、車両が長時間停止している場合にも電力を供給します。バッテリーは車両に柔軟に統合可能で、従来の12Vバッテリーとは異なり、鉛フリーです。
ボッシュのESI[tronic]診断プログラムにテスラを追加:ボッシュの実績あるESI[tronic] 診断ソフトウェアの対応車両に、新たにテスラのモデルが加わりました。これにより、独立系修理工場では初めて、日常的に使用するマルチブランド対応ソリューションを用いて、テスラモデルの広範囲にわたる診断作業ができるようになります。テスラの統合にあたっては、診断データへのアクセスが特に困難な課題でした。ボッシュが事前にデータを受け取って [ESI]tronic言語に翻訳する他の多くの自動車メーカーとは異なり、テスラの純正診断システムは英語のみで動作します。また、他のドキュメントは複数言語で提供されているものの、[ESI]tronicがサポートする全23言語に対応しているわけではありません。この言語の壁に対処するため、ボッシュはAIを活用した技術的ソリューションを開発し、この自動翻訳機能を診断プロセスに直接統合しました。メカトロニクスエンジニアがテスラに接続するとすぐに、英語の診断情報はユーザーが選択した[ESI]tronicシステム言語にリアルタイムで翻訳されます。この革新的なアプローチにより、独立系修理工場でも言語の問題に悩まされることなく、効率的かつ正確にテスラ車の整備を行うことができます。今回の追加は、成長を続ける電気自動車セグメント向けに、将来を見据えた包括的な診断ソリューションを独立系修理工場に提供する重要な一歩となります。
ボッシュの記者会見:
【日時】2025年9月8日(月)11:00~11:20(CEST)
※日本時間18:00~18:20
【登壇者】
• シュテファン・ハルトゥング(ロバート・ボッシュGmbH取締役会会長)
• マルクス・ハイン(ロバート・ボッシュGmbH取締役会メンバー/ボッシュ モビリティ事業セクター統括部門長)
【場所】ボッシュ・ブース:B3ホール、# D01
または ボッシュ・メディア・サービスでのライブ配信
IAAモビリティ 2025 | ボッシュ・オープンスペース:
ミュンヘン市街地では、IAAオープンスペースがゲストに開放されます。
【日時】
• 2025年9月9日(火)~13日(土)11:00~21:00(CEST)
• 2025年9月14日 (日) 10:00~17:00 (CEST)
IAA期間中、来場者はミュンヘンのEnglischer Garten公園にあるサイクリングテストトラックにて、Cargoラインやその他の技術革新、およびBosch eBike Systemsが提供するさまざまなデジタル機能を体験できます。さらに、オデオン広場のオープンスペースでは、ボッシュのeBike製品のエキスパートが質問にお答えします。
報道用画像およびインフォチャートは、ボッシュ・メディア・サービス(www.bosch-press.com)からご利用いただけます。
報道関係対応窓口:
Andreas Haupt,
電話: +49 711 811 13104
E-mail: andreas.haupt@de.bosch.com
このプレスリリースは2025年09月02日に Robert Bosch GmbH より発行されました。
原文をご覧ください。
ボッシュ、ソフトウェア ドリブン モビリティ向けの包括的な製品ポートフォリオを紹介
IAAモビリティ 2025におけるボッシュの革新的技術
2025/09/02
























モビリティは、ボッシュ・グループ最大の事業セクターです。2024年の売上高は558億ユーロで、グループ総売上高の約62%を占めています。モビリティの売上により、ボッシュ・グループはリーディングサプライヤーの地位を確立しています。モビリティ事業セクターは、安全でサステイナブルかつ魅力的なモビリティをめざし、お客様にモビリティのためのトータルソリューションを提供します。その事業領域は主に、電動化、ソフトウェアとサービス、半導体とセンサー、車両コンピューター、先進運転支援システム、ビークルダイナミクスコントロールシステム、リペアショップコンセプト、オートモーティブ アフターマーケットやフリート向けのテクノロジーおよびサービスなどです。さらにボッシュは、電気駆動マネジメントや横滑り防止装置ESC(エレクトロニック スタビリティ コントロール)、ディーゼル用コモンテールシステムなどの自動車の重要な革新技術を生み出してきました。
世界のボッシュ・グループ概要
ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディングカンパニーです。2024年の従業員数は約41万8,000人(2024年12月31日現在)、売上高は903億ユーロ(約14.8兆円*)を計上しています。ボッシュは事業を通じて、自動化、電動化、デジタライゼーション、ネットワーク化、持続可能性の取り組みといった普遍的なトレンド形成に、自社のテクノロジーを活用することをめざしています。こうした観点から、ボッシュは地域や業界の壁を超えた幅広い事業展開により、革新性と堅牢性を高めています。ボッシュはセンサー技術、ソフトウェア、サービスにおける実績ある専門知識を活かし、さまざまな分野にまたがるソリューションをワンストップでお客様に提供しています。また、ネットワーク化とAIに関する専門知識を応用して、ユーザーフレンドリーで持続可能な製品を開発・製造しています。ボッシュはコーポレートスローガンである「Invented for life」なテクノロジーによって、人々の生活の質の向上と天然資源の保護に貢献したいと考えています。ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHとその子会社490社、世界約60カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されており、販売/サービスパートナーを含むグローバルな製造・エンジニアリング・販売ネットワークは世界中のほぼすべての国々を網羅しています。ボッシュの未来の成長のための基盤は技術革新力であり、世界136の拠点で約8万7,000人の従業員が研究開発に携わっています。
*2024年の為替平均レート、1ユーロ=163.8354円で計算
さらに詳しい情報は 以下を参照してください。
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