シュトゥットガルト/ハノーバー(ドイツ)– 2025年だけで、世界中で200万台以上のトラクターやその他の農業車両が生産される見込みです。ボッシュによると、そのうち90%以上はディーゼルエンジンで駆動されます。堅牢性、高性能、そして軽量性を兼ね備えたディーゼルエンジンは、ほぼすべての用途や性能クラスに最適です。ボッシュは、ハノーバーで開催される展示会「アグリテクニカ(Agritechnica)」で、この確立された技術を活用してCO2排出量をさらに削減する方法を紹介予定です。ボッシュのパワー ソリューション事業部のエグゼクティブ・バイスプレジデントであり、商用車部門を統括するJan-Oliver Roehrlは、「再生可能合成燃料は、新車や既存の車両の稼働を、より気候に優しいものにします。そして将来的には水素エンジンと電動化も、農業の持続可能性を大幅に向上させる一助となるでしょう」、と述べています。
ボッシュは、2035年においても、新しい農業車両の10台のうち9台にディーゼルエンジンが搭載されると予測しています。そのためボッシュは、今後もこの市場セグメントのさまざまな車種に適した燃料噴射技術や排出ガス後処理用の尿素水噴射技術を引き続き提供し、開発を進めていきます。同時に、ボッシュは水素エンジン用コンポーネントやさまざまな電動化ソリューションにより、可能な限り気候に優しいパワートレインを実現する新たな選択肢を提供しています。
内燃機関をより気候に優しいものとする再生可能合成燃料
世界のあらゆる主要市場では、農業車両に対する包括的な排出規制が導入されており、窒素酸化物(NOx)と粒子状物質(PM)の最大許容値が設定されています。その結果、56kW以上の車両クラスのディーゼルエンジンには、尿素水噴射機能を備えた選択触媒還元(SCR)排出ガス後処理システムが標準装備されています。しかし、これまでのところ気候に関連する排出ガスは、限られた範囲でしか法律で規制されていませんでした。既存および新規車両のCO2排出量を大幅に削減する、現在すでに利用可能な簡単な選択肢のひとつは、HVO100などの再生可能合成燃料を使用することです。これらの燃料は主に副産物や廃棄物に基づいており、全体的なCO2排出量の観点から見ると、化石燃料よりもはるかに気候に優しいものです。これらは「ドロップイン」燃料でもあり、必要に応じて通常のディーゼル燃料と混合することができます。そしてディーゼル燃料と同様に、貯蔵も容易です。ボッシュは、すでにこれらの燃料との互換性を考慮して燃料噴射テクノロジーを開発しているため、多くの製品での使用に適しています。
デジタルフューエルツインが再生可能合成燃料の使用を記録
再生可能合成燃料が個別の車両のカーボンフットプリントをいかに包括的に削減するかは、ボッシュのデジタルフューエルツイン(DFT) によって示されます。DFTは完全にデジタルなソフトウェアソリューションであり、生産から輸送、充填ステーションに至るまで、燃料の供給量とその持続可能性を記録し、事業者に対し、車両で使用された化石燃料と再生可能合成燃料の比率に応じた証明書を発行します。この証明書には燃料総使用量に加え、車両使用時の二酸化炭素排出量の割合まで記録します。
水素エンジンは実証済みの基盤の上に構築
水素エンジンは、クライメートアクションをさらに一歩進める新たなパワートレインです。エンジンの燃料となる水素が再生可能エネルギーで生産されれば、気候変動対策にとって大きな前進となる可能性があります。ボッシュは吸気マニホールド噴射システムと直噴システムの開発に取り組んでおり、数十年にわたる専門知識を活用できます。 関連する技術の約80%は従来型の内燃機関から転用可能です。ボッシュは、すでに世界中の顧客と100件を超える開発プロジェクトに携わっています。「農業車両は低速・高負荷で運転されることが多いため、まさにこの点において高い効率性と堅牢性を備えた水素エンジンが真価を発揮します」とRoehrlは言います。「ボッシュの燃料噴射テクノロジーを搭載した最初の水素エンジンは、今年発売される予定です」
農業機械向け電動化ソリューション
駆動システムと動力付き農具の電動化は、農業機械にとって効率的で気候に優しいもうひとつの選択肢です。ボッシュ レックスロスは、eLIONの電動化製品ポートフォリオを通じて、すでにさまざまなモーター、インバーター、車載充電器、DC/DCコンバーター、ソフトウェア、アクセサリーを提供しています。要求の厳しいアプリケーション向けのこの製品ポートフォリオは、最大850ボルトのDC電圧範囲で動作するように設計されており、適切なトランスミッションと油圧ソリューションによって補完されています。現在、拡張された製品ポートフォリオには96ボルトの車載電装システム用のコンポーネントも含まれており、2025年末には包括的なeLION Power and Motion Controlソフトウェア パッケージも追加される予定です。
一方、ボッシュエンジニアリングは、最大800ボルトのバッテリー電圧に対応する、新開発の高性能ソリューションを発表します。この新しい電動パワートレインシステムは、コンパクトで高い出力密度と高効率を実現しており、既存のデバイスプラットフォームの電動化を容易にします。このシステムは用途に応じて、小型から中型の農業機械では純粋なバッテリー電動パワートレインとして、大型農業機械ではディーゼルエンジンと組み合わせたハイブリッドシステムとして使用することもできます。
ボッシュは、補助システム向け電動パワートレインに加え、電動商用車およびオフハイウェイ車両向けに、冷却ファンなどの高電圧テクノロジーを活用したメカトロニクスサブシステムも提供しています。ここでも安全性とセキュリティに関連する要件を含む、商用車セグメントの特別な要件が考慮されました。コンポーネントはコンパクトで、共通のインバータコンセプトを採用しており、顧客ごとの要件に応じたカスタマイズを容易に実現できます。
ボッシュ、 ボッシュ レックスロス、 ボッシュエンジニアリング は、アグリテクニカのホール16、ブース16A05および16A12で、これらのソリューションを展示します。
報道用画像およびインフォチャートは、ボッシュ・メディア・サービス(www.bosch-press.com)でご覧いただけます。
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電話: +49 711 811 12715
E-mail: anna.schmatz@de.bosch.com
このプレスリリースは2025年11月06日に Robert Bosch GmbH より発行されました。
原文をご覧ください。
ボッシュ、アグリテクニカ 2025に出展
農業の持続可能性を高めるパワートレインソリューション
2025/11/06
モビリティは、ボッシュ・グループ最大の事業セクターです。2024年の売上高は558億ユーロで、グループ総売上高の約62%を占めています。モビリティの売上により、ボッシュ・グループはリーディングサプライヤーの地位を確立しています。モビリティ事業セクターは、安全でサステイナブルかつ魅力的なモビリティをめざし、お客様にモビリティのためのトータルソリューションを提供します。その事業領域は主に、電動化、ソフトウェアとサービス、半導体とセンサー、車両コンピューター、先進運転支援システム、ビークルダイナミクスコントロールシステム、リペアショップコンセプト、オートモーティブ アフターマーケットやフリート向けのテクノロジーおよびサービスなどです。さらにボッシュは、電気駆動マネジメントや横滑り防止装置ESC(エレクトロニック スタビリティ コントロール)、ディーゼル用コモンテールシステムなどの自動車の重要な革新技術を生み出してきました。
世界のボッシュ・グループ概要
ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディングカンパニーです。2024年の従業員数は約41万8,000人(2024年12月31日現在)、売上高は903億ユーロ(約14.8兆円*)を計上しています。ボッシュは事業を通じて、自動化、電動化、デジタライゼーション、ネットワーク化、持続可能性の取り組みといった普遍的なトレンド形成に、自社のテクノロジーを活用することをめざしています。こうした観点から、ボッシュは地域や業界の壁を超えた幅広い事業展開により、革新性と堅牢性を高めています。ボッシュはセンサー技術、ソフトウェア、サービスにおける実績ある専門知識を活かし、さまざまな分野にまたがるソリューションをワンストップでお客様に提供しています。また、ネットワーク化とAIに関する専門知識を応用して、ユーザーフレンドリーで持続可能な製品を開発・製造しています。ボッシュはコーポレートスローガンである「Invented for life」なテクノロジーによって、人々の生活の質の向上と天然資源の保護に貢献したいと考えています。ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHとその子会社490社、世界約60カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されており、販売/サービスパートナーを含むグローバルな製造・エンジニアリング・販売ネットワークは世界中のほぼすべての国々を網羅しています。ボッシュの未来の成長のための基盤は技術革新力であり、世界136の拠点で約8万7,000人の従業員が研究開発に携わっています。
ボッシュの起源は、1886年にロバート・ボッシュ(1861~1942年)がシュトゥットガルトに設立した「精密機械と電気技術作業場」に遡ります。ロバート・ボッシュGmbHの独自の株主構造は、ボッシュ・グループの企業としての自立性を保証するものであり、ボッシュは長期的な視野に立った経営を行い、将来の成長を確保する重要な先行投資を積極的に行うことができます。ロバート・ボッシュGmbHの株式資本の94%は慈善団体であるロバート・ボッシュ財団が保有しており、残りの株式はロバート・ボッシュGmbHおよび創業家であるボッシュ家が所有する法人が保有しています。議決権の大半はロバート・ボッシュ工業信託合資会社が保有し、株主の事業機能を担っています。
*2024年の為替平均レート、1ユーロ=163.8354円で計算
さらに詳しい情報は 以下を参照してください。
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世界のボッシュ・グループ概要
ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディングカンパニーです。2024年の従業員数は約41万8,000人(2024年12月31日現在)、売上高は903億ユーロ(約14.8兆円*)を計上しています。ボッシュは事業を通じて、自動化、電動化、デジタライゼーション、ネットワーク化、持続可能性の取り組みといった普遍的なトレンド形成に、自社のテクノロジーを活用することをめざしています。こうした観点から、ボッシュは地域や業界の壁を超えた幅広い事業展開により、革新性と堅牢性を高めています。ボッシュはセンサー技術、ソフトウェア、サービスにおける実績ある専門知識を活かし、さまざまな分野にまたがるソリューションをワンストップでお客様に提供しています。また、ネットワーク化とAIに関する専門知識を応用して、ユーザーフレンドリーで持続可能な製品を開発・製造しています。ボッシュはコーポレートスローガンである「Invented for life」なテクノロジーによって、人々の生活の質の向上と天然資源の保護に貢献したいと考えています。ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHとその子会社490社、世界約60カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されており、販売/サービスパートナーを含むグローバルな製造・エンジニアリング・販売ネットワークは世界中のほぼすべての国々を網羅しています。ボッシュの未来の成長のための基盤は技術革新力であり、世界136の拠点で約8万7,000人の従業員が研究開発に携わっています。
ボッシュの起源は、1886年にロバート・ボッシュ(1861~1942年)がシュトゥットガルトに設立した「精密機械と電気技術作業場」に遡ります。ロバート・ボッシュGmbHの独自の株主構造は、ボッシュ・グループの企業としての自立性を保証するものであり、ボッシュは長期的な視野に立った経営を行い、将来の成長を確保する重要な先行投資を積極的に行うことができます。ロバート・ボッシュGmbHの株式資本の94%は慈善団体であるロバート・ボッシュ財団が保有しており、残りの株式はロバート・ボッシュGmbHおよび創業家であるボッシュ家が所有する法人が保有しています。議決権の大半はロバート・ボッシュ工業信託合資会社が保有し、株主の事業機能を担っています。
*2024年の為替平均レート、1ユーロ=163.8354円で計算
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