シュトゥットガルト(ドイツ)– ボッシュは、電気自動車の効率を高め、航続距離延長のカギとなるSiC(炭化ケイ素)半導体の開発をさらに進化させました。ボッシュは、第3世代のSiC半導体の導入を開始し、世界の自動車メーカーにサンプルの供給を進めています。これにより、今後より多くの電気自動車に、ボッシュの最先端の第3世代SiCチップが搭載されることが見込まれます。ロバート・ボッシュ GmbH 取締役会メンバー兼ボッシュ モビリティ事業セクター統括部門長であるマルクス・ハインは、「SiC半導体はeモビリティの普及を牽引する重要な技術です。これはエネルギーの流れを制御し、効率性を最大限まで高めます。ボッシュは次世代SiC半導体の提供により、同分野における技術的リーダーシップを着実に拡大し、お客様がよりパワフルで高効率の電気自動車を市場投入できるようサポートします」と述べました。さらに 「ボッシュの目指す方向は明確です。 私たちは世界をリードするSiC半導体メーカーになりたいと考えています」と続けました。

ボッシュはこのように、将来性が高く急成長が見込まれる市場において、地位を確立しています。市場調査・コンサルティング会社のYole Intelligence*によると、SiCパワー半導体のグローバル市場は、主にeモビリティの普及により、2023年の23億米ドルから、2029年までには約92億米ドルへ成長すると予測されています。

世界的な製造ネットワークに数十億を投資
SiC半導体は、従来のシリコンチップよりも高速で効率的なスイッチングが可能です。 エネルギー損失を低減し、電子機器の出力密度を高めます。ボッシュの次世代半導体は、技術的な優位性だけでなく、経済的なメリットももたらします。「ボッシュの次世代チップは、従来比20%高性能で、サイズも大幅に小型化されています」とハインは語ります。「この小型化こそが、コスト効率を高める鍵です。1枚のウエハから製造できるチップの数を、大幅に増やすことが可能となります。つまり、私たちは高性能エレクトロニクスをより広く普及させる上で重要な役割を果たしているということです」。 ボッシュは、2021年に第1世代のSiC半導体の生産を開始して以来、すでに世界中で6,000万個以上ものSiC半導体を出荷しています。

近年、ボッシュはSiC半導体の開発を積極的に推進すると同時に、製造能力とクリーンルームの設備能力を拡大してきました。当社は、「IPCEIマイクロエレクトロニクスおよび通信技術」プログラム(欧州共通利益に関する重要プロジェクト)の一環として、半導体事業に約30億ユーロを投資しています。ドイツのロイトリンゲンにあるボッシュのウエハ製造工場では、最新の200mmウエハを用いて第3世代SiCチップの開発と製造を行っています。 2025年初めに、ボッシュは米国カリフォルニア州ローズビルにSiC半導体製造向けの第2の工場を取得し、現在、最先端かつ高度に複雑な生産設備の導入を進めています。ボッシュは、米国の同工場に19億ユーロを追加投資しており、今年中に最初のSiC半導体を製造・出荷する予定で、まずは顧客向けのサンプルとして供給される見込みです。「今後、ボッシュはドイツと米国の2工場から革新的なSiC半導体を供給する予定です」 とハインは言います。これにより、急速に進む自動車業界の電動化において、より堅牢で安定したサプライチェーンを構築します。 ボッシュは中期的に、SiCパワー半導体の製造能力を数億個規模(9桁台の半ば)にまで拡大する計画です。

独自の「ボッシュプロセス」が成功のカギ
ボッシュは独自の製造ノウハウを駆使して、チップのさらなる小型化と高性能化を実現しています。 その核となるのが、1994年に確立され、業界で「ボッシュプロセス」として知られているエッチングプロセスです。もともとセンサー向けに開発されたこのプロセスにより、SiC基盤に高精度な垂直構造を形成することを可能にします。この構造設計がチップの出力密度を大幅に高め、第3世代の優れた性能を実現する決定的な要因となっています。

*Power SiC 2024レポート(Yole Intelligence、2024年)

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このプレスリリースは2026年04月22日に Robert Bosch GmbH より発行されました。
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