東京 — グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディングカンパニーであるボッシュの日本法人、ボッシュ株式会社(東京都渋谷区、以下ボッシュ)はこのたび、ボッシュの次世代横滑り防止装置ESCがマツダ ロードスター 商品改良車に採用されたことを発表します。

ビークル ダイナミクス コントロール2.0をもとにモータースポーツ用ESC制御「DSC-TRACK」を共同開発
ボッシュの次世代横滑り防止装置ESCには、大幅に改良された制御ソフトウェア、ビークル ダイナミクス コントロール2.0が搭載されています。ロードスター商品改良車では、ビークル ダイナミクス コントロール2.0をもとに、モータースポーツ用ESC制御である「DSC-TRACK」が開発されました。通常のESC制御の場合、モータースポーツではタイヤグリップの限界付近で走行するため、ドライバーが対処できる範囲であっても横滑り防止の制御が作動して車両が減速し、ラップタイムが落ちることがあります。そこで「DSC-TRACK」では、限界走行におけるドライバーのコントロール範囲を広げつつ、スピンなどの急激な不安定挙動を検知した場合のみ制御が作動し、クラッシュのリスクを下げることを目的としています。ボッシュとマツダは、実際のモータースポーツで有用な制御を開発するために、ロードスターのワンメイクレースである「ロードスター・パーティレースⅢ」に試作車で参戦し、レース実戦にて「DSC-TRACK」の性能検証を行いました。

従来の横滑り防止装置は、車両の不安定な挙動が発生してから対策を講じるのに対し、ビークル ダイナミクス コントロール2.0はセンサーの信号に基づいて不安定挙動の発生を予測し、事前に作動します。このフィードフォワード制御の原理により、ドライバーの操作入力に応じた理想的な車両挙動の狙いが定められ、ブレーキを適切に作動させることができます。これに着目したマツダ株式会社 車両開発本部 操安性能開発部 首席エンジニアの梅津大輔氏は「ボッシュのビークル ダイナミクス コントロール2.0なら、ドライバーによる車両挙動コントロールの楽しさはそのままに、危険挙動の回避をサポートする制御が作れると考えました」と採用理由について話しています。

ビークル ダイナミクス コントロール2.0の革新的なコンセプト
マルチアクチュエーター制御:このソフトウェアは、ブレーキだけでなく、ステアリング、パワートレイン・システムなど車両運動制御のための様々なアクチュエーターに介入し、統合制御することができます。これにより、ドライバーのカウンターステアが減少、また停止距離が短縮されることで乗員の安全性が向上します。ボッシュが持つ様々な車両領域のアクチュエーターにおける長年の知見を最大限に活用しています。
あらゆるセグメント、運転モードに対応:ビークル ダイナミクス コントロール2.0は、コンパクトカーからプレミアムカー、小型商用車まで、マニュアル運転、アシスト運転、自動運転のいずれのモードでも優れた運転体験を提供できます。

マツダ ロードスターのウェブサイト:
https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/


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